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文字組 両端揃え(均等配置)について
文字組 両端揃え(均等配置)について教えてください。 文章では、ボックスを作ってその中にテキストを流し込み、 「両端揃え」をするのがデザインでは当たり前だと思うのですが、 お客様からみると、文字が途中で切られてしまっていたり、 なおかつ、作業を簡略化するための手抜きだと思って、 怒ってくる方がいらっしゃいます。 お客様にとっては、下記1ほうが読みづらく、2のほうが読みやすいと 思われるようです。とくにデザインの発注をしたことのない お客様にこういう傾向が多いです。 こういう方に、普通は下記1のようにしますよ、と言っても中々 理解されず困っています。雑誌などの具体例をお見せするのですが。 自分は、デザイン会社に入ってから、理由も何もわからず、 こういうふうにするもんだと、教えられてきましたし、 デザイン学も学んでないので、理論的に説明したくてもできません。 知りたいことは、両端揃えは、視覚学?においても本当に見やすい ものなのか? それとも単に、デザイン、レイアウトの関係で、両端揃えのほうが 都合がいいからか?ということです。 なぜ、両端揃えをするのが普通で、単語で区切るのはおかしいか? (例外はあると思いますが、一般的に)ということを お客様に理論的にうまく説明するにはどうしたらいいのでしょうか。 1 --------------------------------------------------------- 全国的に晴れている所が多くなっていますが、天気はゆっくり 下り坂に向かいます。北日本から北陸にかけてと東海は、夜に は雨が降り出すでしょう。四国は雲が多く、所々で雨が降りそ うです。略。 --------------------------------------------------------- 2 --------------------------------------------------------- 全国的に晴れている所が多くなっていますが、 天気はゆっくり下り坂に向かいます。北日本から北陸にかけてと東海は、 夜には雨が降り出すでしょう。 四国は雲が多く、所々で雨が降りそうです。 略。 ----------------------------------------------------------
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- ulmo
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ANo.1 ulmoです。 タイポグラフィはとかく理論尽くしの頭でっかちになりがちですが、最終的な判断は「それに合っているかどうか」です。デザインに合ってるか、コピーの内容に合ってるか、読みやすいか、美しいか。それだけです。学術的理論的に正しくても、結果見苦しければそれは「正しくない」んですよね。よく「和文は縦組みの方が美しい」といって、長々とその正当性を理論的に主張したりする人がいますが、横組みでも美しく組めば美しいし、縦組みでも汚く組めば汚いです。実に当たり前ですけどね。理論ではないんです。そこを解って欲しいと思います。 正当性はなかなか証明しづらいですが、「比較」だとやりやすいかもです。両方組んでみて、「どちらがより良いのか」という説明ならば説得しやすいのでは?
お客様(クライアント)はいろいろなことを言います。とくにデザインの発注をしたことのないお客様にこういう傾向が多いです.....とお書きですが、わたくしの長い経験ではむしろ、ちょっとでも自分なりのウンチクでもあるらしい人にかぎって、まるで、駆け出しのデザイナーの分際に何が分る.....といった態度で迫る人の方が珍しくありませんでした。 いずれにしても、そこは商売、自分の意思やプライドもしっかり保ちながら、そうした手合いをもにっこりと納得させられてはじめてプロのデザイナーでありコピーライターであると言えるでしょう。 ●それでは実際にどう考えるか..... もちろん両端揃えが何時でもいいというわけではありません。お客様がお好みなら、時には例2のような組み方もいいでしょう。ただし、そこには「読みやすさ」と「見た目の美しさ」の両方を同時に満足させられるまでの煮詰めが求められます。 そして、「読みやすさ」と「見た目の美しさ」をともに満足させられる組み方が出来たときには、それが1でも2でも、きっと、ほとんどのお客様はとてもスムーズに納得するはずです。 ●まず例2の場合....... これだって悪くはないのです。ですが、この場合、途中で行替えになっている2行目が不自然に長過ぎると思いませんか。もしこのように組むとしたら、まずフレーズの長さのバランスを考えることが必要です。 そしてさらに、「、」や「。」、時にはなにもない....などとなりやすい行端を綺麗に整理する意味で、いっそのこと句読点などは一切取り去ってスッキリさせる.....といったテクニックを加えるなどといったことも必要になってくると思いますし、その方が綺麗に見えるのではないでしょうか。 全国的に晴れている所が多くなっていますが 天気はゆっくり下り坂に向かいます 北日本から北陸にかけてと東海は 夜には雨が降り出すでしょう 四国は雲が多く所々で雨が降りそうです いかがでしょうか、これなら読みやすいしレイアウトも綺麗でしょう。しかも、お客様も納得......ではないでしょうか。 ●次に例1の両端揃えの場合....... この場合、まず大切なことは、書き出しは一文字開けるのが通例だということです。もちろん、わざわざデザイン重視ということで一文字開けをしないこともありますが、原則はやはり一文字開けです。 全国的に晴れている所が多くなっていますが、天気はゆっく り下り坂に向かいます。北日本から北陸にかけてと東海は、夜 には雨が降り出すでしょう。四国は雲が多く、所々で雨が降り そうです。略。 しかし、そうすると、このコピーの場合は「ゆっくり」と「夜には」、「降りそう」とすべての行端が行替えになってしまいます。ひとつの熟語や言葉はできるだけ.....というか基本的には絶対に....途中で行を変えないというのが原則ですから、まず、一行ごとに一文字増やして様子を見ます。 全国的に晴れている所が多くなっていますが、天気はゆっくり 下り坂に向かいます。北日本から北陸にかけてと東海は、夜には 雨が降り出すでしょう。四国は雲が多く、所々で雨が降りそうで す。略。 これで「ゆっくり」と「夜には」、「降りそう」がそれぞれ行替えしなくてよくなりますが、今度は「す。略」が余分な感じになってしまいます。できれば不要な文字を切り取って上手く処理できればその方がいいのですが、この場合はそうも行きません。そこで、ちょっと考えて「全般に」とか「弱い」といった当たり障りのない言葉をはめ込んで行端の様子をみます。 全国的に晴れている所が多くなっていますが、天気はゆっくり 下り坂に向かいます。北日本から北陸にかけてと東海は、夜には 雨が降り出すでしょう。四国は全般に雲が多く、所々で弱い雨が 降りそうです。略。 これなら、両端揃えでも「読みやすさ」と「見た目の美しさ」の両方をまず満足させられるまでになったと言えるのではないでしょうか。 ◎注:この回答欄では行末が揃わないかもしれません。 コピーのレイアウト、それはある種のパズルのようなもの。プレゼの時間が迫っていたり入稿がギリギリといった際には焦りますし、焦るとなおさら上手く手直しが出来ないもの。でも、やはり、お客様の好みはさておき、自分にとっても楽しいワークだと思いますよ。
お礼
ご丁寧にご回答ありがとうございます。 自分の未熟さを思い知らされるようでお恥ずかしい限りです。 コピーにも手を加えて読みやすくするというところまでは、 頭が回りませんでした。自分自身、ライターさんが書かれたものに 手を加えられるほどのレベルではないということもあるのですが。 勉強になりました。
- ulmo
- ベストアンサー率43% (197/454)
うーん、いつでも両端揃えにするワケではないです。 短いコピーならラギッドに、長文は両端揃えにすることが多いでしょう。 長文をラギッドで組む例はあまりないですね。面倒くさいですし(笑)。 そもそもラギッドは、行長が短かい場合、 両端揃えにするとスペース調整が難しく、単語が途中で切れてしまったり、 単語間が空き過ぎたりしてしまうのを避けるために生まれた 欧米でのやり方です。日本語では、先に言った短いコピーや 詩など以外ではあまり見られないものです。 欧米でも、長文で、かつ行長に十分な長さがあれば、 両端揃えにするのが普通です。 読みやすさは、「見慣れてるかどうか」がかなり重要になってきます。 日本語は歴史的に見て両端揃えが主流ですので、 その方がいいんじゃないでしょうか。 そのために禁則処理という独特な処理があるんですしね。 でもこの文章ラギッド組ですね(笑)。
お礼
ご回答ありがとうございます。参考になりました。 たしかにラグ組みにすると、長文では面倒ですし、 無駄なスペースばかりで情報が盛り込めないというのが あると思いますけど、それをお客様に言ってしまうと、 はやり、手抜きか、と捉えられてしまうのではないか、 という心配があります。 >日本語は歴史的に見て両端揃えが主流 この理由が納得して頂けそうかな、という感じがしますが、 もう少し、なんていうんでしょうか、人間の視覚は、 整然と並んだモノに・・・とかなんとか (すいません、よくわからないのですが)、 学問的というか理論的な言い方ってないでしょうか・・・。
お礼
再びありがとうございます。 頭でっかちにならないように気を付けたいと思います。 つい、理論的に言えば納得させられるかな?と思ってしまいまして。 そこはやはり、デザイン力で納得させればいいことなんですね。 勉強になります。