- ベストアンサー
計量における長期時系列における連続性について
長期の生産関数の時系列分析(1970年~2003年)を考えています。 GDPや資本のデータを探していましたら、内閣府にGDPと資本があったので利用しようと考えました。 しかし、一貫性が保たれているかどうか不安になってしまったので、お教えいただけましたら幸いです。 内閣府のホームページから 「長期時系列」において 「旧68SNA・平成2年基準」の実質年度で1955年~2000年までを、平成12暦年連鎖価格GDP需要項目において実質年度データで2000年以降を用いました。 土居先生のホームページから 「実質民間企業資本ストック」:1955年~1979年まで 「民間企業資本ストック年報」から 実質(平成12年平均価格評価:1980-2005)を用いました。 このようにばらばらなデータで計量を行ってもよいのでしょうか? その際の注意点等は無いでしょうか?お教えいただけましたら、幸いです。 よろしくお願いいたします。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
>製造業のみ扱うことで、なぜ資本ストックの民間の問題を回避できるのでしょうか? 民間資本ストックの統計って製造業のみもあったと思いますが、・・・。 日本の公的部門が製造業に分類される活動を(まったくだったか、無視できるほど微小に程度にしかだったか忘れましたが)行っていないということで、問題回避できるという意味です。もちろん、GDPなど他の変数すべて製造業に統一する必要があります。 製造業のみ扱うというのには、サービスの資本ストックや一次産業の資本ストックは、製造業と異なって扱いが難しいため、それを避けるという意味もあります。その背景には、新古典派的な資本市場の現実性といった話があるわけです。 過去、日米の生産性比較などの論文(Nishimizu & Jorgenson など)では製造業のみが扱われています。 >稼働率、労働時間等いろいろとまだまだ考えなければならないことが 生産関数の推計の経験上、稼働率や労働時間を入れて推計しないと、景気の変動を吸収できない分、推計結果が悪くなる傾向になるものですが、必ずそうなるとはいえません。しかし、説明変数として用意しておくものだと思います。推計結果が思わしくなければ、はずしたものも推計すべきですが、・・・。 分析していて後になってデータを追加するのは、時間的に難しいため、最初にデータセットとして用意できるものは、あらかじめ用意するということです。 教育部門の外部性をいれるということであれば、土地を入れた推計は難しいので、無理して入れなくてもという気がします。「土地(代理変数として「用途地域別市街地価格指数」」とありますが、実質GDP(数量)を被説明変数にして、説明変数に、労働投入(労働者数x労働時間)、資本投入(資本ストックx稼働率)、土地投入などとして推計するのなら、価格指数を代理変数にするのはとても違和感があり、何か言われそうです。教育部門の外部性をいれた過去の論文をまじめに読んでいないので、ここは参考程度に読んでください。少なくとも人的資本を考慮した生産関数の推計が行われているのは知っています。既存の研究論文をいくつか読んで、論文で使われている説明変数を考慮することをお勧めします。 では、頑張ってください。
その他の回答 (1)
- s_nak
- ベストアンサー率55% (269/487)
どの程度(卒論、修論など)の水準の分析をするかで、求められる対策も異なるので答えにくいのですが、・・・。 生産関数の推計には考えるべき点が多々あります。思いつくままに。 1.関数型は? 2.GDPは一国単位、実質民間企業資本ストックは民間だから、公的部門の資本ストックはどう考えるのでしょうか? 3.GDPの長期系列でも、沖縄復帰(1972年)で国の範囲が変わりますが、それをどう処理する予定でしょうか? 4.消費関数の推計とかだとオイルショック以前以後で、確実に屈折してますが、生産関数上で構造変化をどう扱う予定でしょうか? などなど、卒論程度でも聞かれそうな事柄ではないかと思います。 修士であれば、 稼働率、労働時間のデータを用いるのはもちろんのこと、既存の研究で、公的資本ストックや情報資本ストックを含めた生産関数の推計など行われているので、それ以上にしないと、・・・。 >このようにばらばらなデータで計量を行ってもよいのでしょうか? 他にデータがなければ許されるけれど、・・・。 公的資本ストックはデータがあるので、・・・。 資本ストックの民間の問題を回避するために製造業のみ扱う手もあります。
補足
ご回答いただきありがとうございます。いろいろと勉強させていただいております。 1. 関数形は、教育部門の外部性を伴いますが、労働と資本と土地に関しては一次同次を仮定しています。被説明変数としてGDP、説明変数として労働、資本(民間企業資本ストック)、土地(代理変数として「用途地域別市街地価格指数」)を用いました。 2および、3. につきましては 公的部門、あるいは沖縄返還による影響も除外して考えておりました。改めようと思います。 4. ダミーで吸収することを考えておりました。 稼働率、労働時間等いろいろとまだまだ考えなければならないことがあるのだと、思い知らされました。 ただ製造業のみ扱うことで、なぜ資本ストックの民間の問題を回避できるのでしょうか?もしお時間をいただけるのであれば、お教えいただけましたら幸いです。 ありがとうございました。
お礼
お忙しい中、回答いただきましてありがとうございました。 製造業のみで、公的資本ストックの問題を回避できる理由、稼働率、労働時間等の準備、土地の価格指数を代理変数とする問題点等、いろいろとご教授いただきまして、ありがとうございました。 大変勉強になりました。 良い研究ができるよう、頑張りたいと思います。ありがとうございました。失礼いたします。