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光学不活性・・・
光学不活性ってなんかイマイチ意味が分からないんですけど・・・ 酒石酸に数種類の立体異性体があって、そのうちに光学不活性なのがあるとかないとかで・・・ 光学不活性って鏡に映しても一緒って事ですか?
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まず、異性体をもつ化合物について一応説明。 これは、わかりやすくいえば鏡に映したときの鏡像と本体が重なり合わない化合物のことです。 (一番簡単な例) (1) :(2) 1 : 1 │ : │ 2-C-3 : 3-C-2 │ : │ 4 : 4 1~4が全部別の原子だったら(1)と(2)は重なり合いませんよね。 この場合の(1)と(2)を互いに光学異性体といいます。 ここで話は変わりますが、光は波ですよね。 今に上下に振動している光を考えて、この光を(1)、(2)にそれぞれあてます。 すると、例えば(1)では光が右に15度、(2)では左に15度回転してしまいます。 これが光学異性体の性質なんですね。 (1)が右に回転させただけ(2)は左に回転させる、と。 ここで本題。長々すいません(-_-A;) 光学活性っていうのは、光を当てたときに光が回転しちゃう物質のこと、光学不活性はその逆です。 だから、鏡に映しても一緒なものが光学不活性っていうのは正しいんです。 けど、それだけじゃなくて、例えば(1)と(2)が等量含まれてる物質があったとしたら? (1)で右に15度、(2)で左に15度ですから、結局もとどうりですよね。 だからこれも光学不活性。 酒石酸の光学不活性なもの(ラセミ酸)っていうのはつまり (1)と(2)がおんなじだけ入ってるものって事です。 えーと、ほんとに長くなっちゃったんですけど少しでも参考になれば。
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- rei00
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既に出ている回答と同様ですが,少し整理してみました。 > 光学不活性ってなんかイマイチ意味が分からないんですけど・・・ 「光学活性」とは,「左右の円偏光に対する屈折率や吸光係数が異なる性質,あるいはこれに起因して生じる現象」です。簡単にいうと,『旋光性(旋光度)が認められれば光学活性,なければ光学不活性』です。 この様に「光学活性」は現象です。そして,「光学活性」という現象を示す物質を「光学活性物質」と言い,化合物を「光学活性化合物」と言います。 では,どの様な化合物が「光学活性」を示すかですが,「光学活性化合物」からなる物質です。逆に,「光学活性」を示さない物質(「光学不活性物質」)には何種類かあります。1つは,化合物自身が「光学不活性」なもの(「光学不活性化合物」)です。2つ目は,逆の「光学活性」を示す「光学活性物質」が等量づつ含まれている場合(2つの物質が同じ化合物であれば,「ラセミ体」)です。 まとめると, 光学活性 ⇒ 光学活性物質 ⇒ 光学活性化合物 光学不活性 ⇒ 光学不活性物質 ⇒ 光学不活性化合物 ↓ メソ体 ↓ 逆の旋光性を示す光学活性化合物の等量混合物 ↓ 異なる化合物,ラセミ混合物 ココで注意していただきたいのは,この逆は成り立ちません。つまり「光学活性化合物」であっても,ラセミ混合物の場合のように「光学活性」になるとは限りません。 「光学活性化合物」については,siegmund さんの丁寧な回答がありますし,示されている過去質問でも回答しておりますので省略いたします。不明点があれば補足下さい。
お礼
ご回答ありがとうございます みなさん本当に分かりやすくまとめてくれるので助かります♪
- siegmund
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炭素は結合の腕を4本持っていますが, 4本とも違う原子(団)がついているとき不斉炭素原子と呼んでいます. 一般に不斉炭素原子があると光学活性になります. ただし,既に回答にありますように,互いに鏡映対称の異性体が等量混ざると 実質的に光学不活性になってしまいます. これをラセミ体と呼んでいます. 酒石酸の場合は状況が少し複雑で,不斉炭素が2個あります. COOH COOH COOH | | | HCOH HOCH HCOH | | | HOCH HCOH HCOH | | | COOH COOH COOH 2段目と3段目のCが不斉炭素です. 立体的に描くのは難しいので,平面的に描いています. 左と中央はどちらもそれ自身では鏡映対称になっていませんので,光学活性です. もちろん,左と中央は互いに鏡映関係にあります. 左と中央の等量混合物がラセミ体です. 右はそれ自身で鏡映対称になっていますので,光学不活性です. 右のタイプをメソ型と呼んでいます. http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=180123 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=48761 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=144120 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=168676 など参考になるかと思います.
お礼
ご回答ありがとうございます やっぱり本だけ読んでも分からないものは分からないですよね 助かりました♪
- 38endoh
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> 光学不活性ってなんかイマイチ意味が分からないんですけど・・・ 教科書や辞典の類を見れば載っていると思いますが,旋光能(透過光の偏光面を回転させる能力)があれば光学活性,なければ不活性です。外場なしに旋光能を持つ物質を,特に「自然光学活性体」と言います。高校までで習う光学活性はこれだけですね。なお,自然光学活性は不活性でも,電場や磁場に誘起される光学活性もあります。 > 光学不活性って鏡に映しても一緒って事ですか? その通りです。鏡映面や対称心を持つなら,それは自然光学活性体ではありません。 > 酒石酸に数種類の立体異性体があって、 ラセミ体とメソ体の水溶液は,いずれも自然光学活性がありません。単分子で言えば,メソ体だけが自然光学不活性ですね。
お礼
旋光能とか字だけ読んでもぜんぜん分からないんですよねぇ・・・(ーー;) みなさんのご回答のおかげですっきり分かりました ご回答ありがとうございました
お礼
なるほど! とても分かりやすいご回答ありがとうございます モヤモヤがすっきりしました~