#10です。
当時の空気、私ももっと若い世代ですから、当時の気持ちを本当に理解しているとはいえません。
ただ人間というのは、周りにある情報と規範で自分の行動を規定しているといえます。
先の回答にも書きましたが、第二次大戦まで、いや正確にいうと米ソの冷戦が始まって、世界が2極化するまでは西欧諸国・ロシア・日本・ちょっと送れて中国が世界の覇権を握れるかもしれないという構図で、しのぎを削っていたのです。
ですから、どの国も自国の領土(または支配できる植民地)が増えれば豊かになれるということだったのです。
ですから、国もそのように国民を説き伏せ、国力の増強に努めようとしますし、一般的な国民はそれ以上の情報をなかなか入手できませんから、結局国にうながされて徴兵されていくというような図式があったといえます。もちろん、当時は他の選択肢を個人が選ぶのは非常に困難でしたが・・
この辺の気持ちを今でいえば、サービス残業を嫌々ながらやっているサラリーマンの心境が一番近いかもしれません。場合によっては、自分が過労で死ぬかも知れないと分かっていても仕事をやめる出来ないという人がたくさんいます。
徴兵と違い、自発的にやめる事だって選択できるはずなのに、それが出来ずに過労死してしまう方もいるわけです。
結局社会に参加するという個人ではどうにもできない義務感なのではないでしょうか。
現代 昔
・サービス残業はイヤだ ・戦争に行くのはイヤだ
・過労死するかもしれない ・多分死ぬだろう
・でも家族を養うには仕事しなきゃ ・戦争に行かないと家族を守れない
・他に選択肢はない・・ ・他に選択肢はない・・
当時の戦争は国の総力戦ですから、勝った国が侵略してくるのはあたり前で、戦争を始めた以上勝たなくては家族も危険にさらされるのは事実だったわけです。
だから「行くしかない」ということです。
個人的にはいろいろだったでしょう。イヤだった人も多かったはずですが、逆に喜んで一旗上げようとした人もいるはずです。
戦後、日本はGHQというかアメリカに占領されたため、リベラルな統治を受けることができました。
ヨーロッパ戦線でドイツ軍から開放されたはずの東欧諸国はその後ソ連に従うことを余儀なくされ、ベルリン崩壊まで厳しい生活を送ることになったのです。
ある意味日本はラッキーだったわけで、勝たなくては自国の命運を自分たちで決めることが出来ないという現実は、当時の人が一番よく分かっていたはずです。
戦争を始めた以上好むと好まざるとに関わらず「行くしか」なかったのだと思います。
お礼
参考になります ありがとうございます