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万有引力とガウスの法則
一様な密度の球体の内外に働く万有引力は球体を質点と考えたのと同値であることを示せ、という問題がよくあります。このとき普通は3次元で積分するのですがガウスの法則を使えばほとんど自明です。テストなどでガウスの法則でもいいのでしょうか。問題作成者の趣旨からは外れている気がするのですが。 球体内部は立体角で示し、球体外部はガウスの法則なら少しはましだと思いますが。
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こんにちは。 少し行き違っているような雰囲気ですので… ガウスの積分定理は ∫_V dV div(A) = ∫_S dS n・A Aはベクトル、n は dS に垂直で、Vから見て外向きの単位ベクトル、 SはVの表面。 という数学の定理で、A に依らずに成立しますね。 一方、電磁気学のガウスの法則は ∫_S dS n・E = Q_V / ε_0 Q_V は S を表面とする体積 V の内部の電荷の総量 Eは電場(ベクトル)、ε_0 は誘電率 という物理法則で、例えば電場ベクトルの点電荷の間のクーロン則から導出することができます。万有引力についても力の逆二乗則が成立つので、静電場のときと同様にして導くことができます。(当然、係数は変わってきます。) これは物理法則ですので、もともとクーロン則のような観測事実に基いているところが、数学の定理と違うところです。逆二乗則に従わないベクトルについて同じ式を作っても成立しません。 この二つは似てますが、全く違うものです。(後者のガウスの法則を、ガウスの定理と書く本もあると思います。「~の定理」みたいな言葉は、「~」が偉大な数学者だったりすると、沢山存在することはよくありますが、そのときには文脈から判断しなければなりません。) ご質問の問題の出題者は、どこまで戻ってこれを示せと言っているのかによって、自明なのかどうなのかが変わってきます。 万有引力に関するガウスの法則を使って良いものとすると、出題者の意図は、Vを半径rの球として、 ∫dS n・F = F_r S = 4πr^2 F_r が示せるかどうかを見るところにあります。これを自明といってしまえばそうかもしれませんが、大学にもよるかもしれませんが、できない学生さんは少なくないでしょう。 次に出題者の意図が、ガウスの法則を前提としてはいけないものとします。その場合には、この問題を解くことは、ガウスの法則を万有引力の逆二乗則から導出するのと同じことなので、それは自明な問題とはいえないと思います。 > テストなどでガウスの法則でもいいのでしょうか。 ↑のどちらの意図なのかは、問題の文面だけ見てもわかりません。 もし前後の問題や、普段の出題者の言動などから推察できないときには、テストのときに手を上げて「『ガウスの法則』は前提としても良いのですか?」とたずねるしかないと思います。
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- eatern27
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ガウスの法則じゃなくて、ガウスの定理ですよね。これを使っちゃいけない理由なんて何処にもないと思いますが。
お礼
解答ありがとうございます。確かにガウスの定理でした、すいません。やっぱり大丈夫なのですね。あまりにも自明すぎるので心配になってました。
お礼
丁寧な解答ありがとうございます。ガウスの定理を使わなかったら、ポテンシャルのややこしい計算が必要で、大変なんですよね。やっぱりとりあえず積分するのが無難なようですね。