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マックスウェル方程式の解
マックスウェルの方程式について教えてください。 まず、マックスウェル方程式の解の導き方。 それと、マックスウェル方程式の次の4つの式が持つそれぞれの特徴。 (1) ∇・E=ρ/εo (2) ∇・B=0 (3) ∇・E=-∂B/∂t (4) C^2∇×B=j/Eo + ∂E/∂t これについてわかりやすく書いてあるサイトでも良いので教えて下さい。
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- Mell-Lily
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マクスウェルの方程式を理解するためには、まず、流束と循環という概念を理解し、ガウスの定理とストークスの定理を理解します。流束と循環という概念を使いますと、マクスウェルの方程式の意味が分かってきます。流速の時間変化の割合が循環に関係しています。
- CaF2
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どうも。 マックスウェル方程式は、どんな電磁気の教科書にも載っている基礎であるにもかかわらずわかりにくいところが多いものです。 その理由は 1)B=・・・といった、高校生が期待するような解けた形でなく rotB=・・・というような微分形式をとり、非常にイメージしにくい。 2)変数の個数と方程式の個数が合わず、マックスウェル方程式は、必要十分条件なのか?の明確さがよくわからない 3)元になる、ファラデーの法則、アンペールの法則との対応がとりにくい。 静電気、静磁気、アンペールの法則、ファラデーの法則あたりを学んだあと、微分形式のマックスウェル方程式が「説明」され、電磁波、光と電子論あたりへ進むという、帰納→公理→演繹の道筋が、学生と教師の間でお約束できてない。 あたりでしょうか? かのアインシュタインですら以下のように感想を言っています。 エミリオ・セグレ著、久保亮五・矢崎祐二訳 古典物理学を創った人々 ガリレオからマクスウェルまで(みすず書房)1992 よりの引用です。 「この理論には基本的な点で妙に込み入ったところがあり、そのために本質的な特徴が明瞭に浮かびあがらないきらいがあった。電場や磁場は、まだ本源的な実在としてではなく、条件としてとらえられており、その結果、電気的な場は、電場の強さというベクトルと電気変位というベクトルに分離された形をとる。最も簡単な場合には、この二つは誘電率によって結びつけられるのであるが、本来それらは独立な二つのものとみなされ、実際そのように扱われる。 この考え方では物質が場の担い手とみなされているので、電場や磁場は、物質の運動状態に対して独立なものとはなりえないことになってしまう。」 もう一つ学生時代に忘れてしまっていることは、「マックスウェル以前は、力学の時代であった!」という事です。 当時は「力学」で説明できないことは、ないはずでしたので、「電気」の話もなんとか、力学的に説明しようと試みました。そこにマックスウェル方程式が生まれてきた背景があります。 以下は、私が昔書いた、マックスウェル方程式が生まれる前後の、マックスウェルの年賦です。 とても分かり易いとは言えませんが、かなり込み入った背景で、生まれてきたんだな!ってあたりを味わっていただければ、少しは理解の助けになるかと思います。 なお[数字]は、自分が備忘のためにつけた、参考文献数字です。 ● マックスウエルの電磁気学構築の年賦 1854 ケンブリッジを卒業 トムソンに相談し、ファラデーを読むようにアドバイスされた[73][79] トムソンの熱と電気のアナロジーにより、電気力・磁気力の流れイメージへ進展[90] 1855 第一論文「ファラデーの力線について」:Trans. Camb. Phil. Soc., 10,27(1856) ・ファラデーの「力線」の概念を電場、磁場ベクトルで数式化[20] ファラデーの「電気の実験的研究」を読んで電気と数学とが結びつくのに気づいた,と論文中で語る[74] ・力線と、非圧縮性流体の流線のアナロジー、電流と流体の流れのアナロジーによる展開。[46] 力に相当するE、H、流束に相当するB、I(電流密度)を導入し方程式を確立。[43] ・「誘導」は力線の密度(応力)に比例した歪みのイメージでフックの法則への類似に定式化[79] S=kP→D=εE、B=μH ・アンペールの法則を、磁気の回転が電流の強さであるという形式に定式化[73] I=rotH 電流の磁気作用として、B=rot(A)なるAの存在 ポテンシャル方程式と定常状態における熱伝導方程式の類似性に注目し、抽象的な 「緊張関数(electro-tonic function)」(後のベクトルポテンシャル)を導入[45] ・電磁誘導(ファラデーの法則)は定式化されなかった[79] 1856 アバディーンのマリシャル・カレッジの自然科学教授に任命(~60年まで)[74] 1860 ロンドンのキングス・カレッジの物理学、天文学教授に転任(~65年まで)[74] 1861 第二論文「物理的力線について」:Phil. Mag.(4),21,161/281/338(1861),23,12/85(1862)[45] ・軸を中心に回転する渦柱(流体はない)とその間を結ぶ微小球のモデル[73] Hは渦柱の外周速度(回転速度)、μは渦柱の実効的な密度、Iは単位時間当たりに移動する微小球の量。 磁力線はエーテル中のミクロな渦動の糸状のつながり、渦糸の間にはベアリングの役目をする微粒子があり 渦糸の回転速度が等しくないとき:磁気力に変化が生じた時、微粒子は差の速度で並進運動する。 この粒子が電気の粒子で、並進運動が電流である。[46] 粒子に渦柱から働く力E=-∂A/∂t レンツの法則に合うためには、微粒子の電荷は負である必要がある[79] アンペールの法則:電場→粒子の移動:電流→渦柱の回転:磁場 静電誘導:絶縁体に電場→粒子が動けず、渦柱と弾性張力がつりあう 誘導が時間変化した場合 → 変位電流 変位電流 →微粒子の振動により渦柱回転振動 →磁場変動 ・変位電流(電気変位)の導入 電媒質内では、電気の粒子は弾性的に微小な変位を受ける:変位電流と名づける。[46] 静電気の下では、粒子の変位Dは力Eに比例する。誘電体では粒子は平衡点でバランスする。 この変位も電流であると考え、∂D/∂tが電流と同じ作用をするだろう事。 :iはrot(H)とdE/dtの項よりなる事 ・媒質は横波を伝え、コールラウシュ、ウェーバーの数値を用いると、フィゾーの光速の速度とよく一致する事 →「すべての放射を包含した光線というものは、電磁気学の法則に従って、波の形で空間を伝わる電磁場と結論する根拠がある」 1864 第三論文「電磁場の動力学的理論」:Phil. Trans.,155,459(1865) ・力学イメージを離れ、モデルを数式化し、電磁場の理論を構築。 「場」とは何か・何が成因か?という疑問を棚上げにして、一気に相対的な現象論を構築、それが還元的な大陸電気力学を駆逐しスタンダードになったことは、驚異[本人] 当時は、独立成分毎に書き下していた。現代のようなベクトル記法が一般化するのは、1890年代[73] この論文で述べられた数式を現代の記法で表すと[43] (偏微分かどうかは、当時一般的でなかった事を加味してください。座標系により+-が変化するようです[本人]) C=i+∂D/∂t B =curlA 4πC=curlH E=v×B-∂A/∂t-gradψ D=kE E=ρi e-divD=0 ∂e/∂t+divi=0 等方的媒質の場合 B=μH A:ベクトルpot、ψ:静電pot、i:伝導電流密度、j:全電流密度 ρ:抵抗率、e:電荷密度 以上、長々と引用してしまいましたが、何かのお役にたてば幸いです。