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ハインラインの小説は読みづらい?
「夏への扉」「宇宙の戦士」を中学の時に読んで以来、ン十年ぶりにハインラインの、 「月は無慈悲な夜の女王」 邦訳本を読みました。 それで、中学の時にも思ったんですけど、ハインラインの文章って読みにくくないですか? 具体的には、 (1)最初の文と次の文の意味が繋がらない、飛躍してる、 (2)そのセリフの意図する事が見えない、 (3)そもそもこのシーンが必要なのか? 最後まで読んでも別に伏線では無かった。とするなら話の流れと関係ない描写が多すぎる、など。 その原因を自分でも分析してみたんですけど、 (1)元々ハインラインの英文はクセがある、 (2)翻訳の矢野徹氏はベテランだったが、その独特な文体により翻訳に関しては相当苦心し、オリジナルのテイストを維持しようとしてああなった、 (3)否、故人矢野徹氏もその頃はまだ翻訳技術が未熟だった、 (4)否否、単に自分がアメリカの文化の底流にある欧米文化の機微を理解してないだけ。十年ほどアメリカに留学して来れば、自然に理解できるようになる。 などを考えたんですが、真相はどうなんでしょう? 今後もハインラインの小説は読んでみたいとは思っているのですが、心構えさえ出来ていれば、無用のストレスも感じないかと思うんです。今のままだと、邦訳文をまた自分の頭の中で翻訳して読み進まなければならないもどかしさを感じます。 どなたか「正しいハインラインの読み方」をご指南ください。
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「正しいハインラインの読み方」ではないですが、(3)の翻訳技術がまだ未熟だったに一票入れてもいいですかね? 僕はポール・バー・ホーベン監督で”スターシップトルーパーズ”を観た頃に”宇宙の戦士”を買い、読もうと思いましたが、その訳の表現が英文を解釈しきれずに”まんま訳”という状況と感じられたので、雰囲気が出ず、途中で断念した思い出があります。英文でこねくり回した表現をすると、それを相応しい日本語に置き換えられなくて駄文になる例は多いですが、そのひとつと感じましたが、どうでしょうかね。 色々訳本を読んでいたので、そういう傾向の本があることも知っていて、また、見事に訳された本というのも知っていたので、前者の内のひとつと受け止めたのですが、それは若気の至りでしょうかね。 今も一応本はあるので、時間があったら読み返してみようとは思っていますが、そこで違う考えも出てくるかもしれませんが、当時の僕には耐え難いものでした事は確かです。 思ったのですが、(4)は関係ないのではないかと。マイケル・ムアコック、アイザック・アシモフ、マーガレット・ワイス、ブラム・ストーカー、コナン・ドイル(ジャンルがめちゃくちゃですね(笑))等など色々読んでますが、伝わるものはきちんと伝わるものです。留学しないとわからないほどのものとは思えませんでした。 まぁ、その表現する感性の違いは大いにあると思いますが。諧謔的な表現というのがあちらは上手だと思いますし、論理的ユーモア?みたいなのも上手ですから、そういうのはあちらで暮らされると感性になじむだろうなぁとは思います。 ハインラインは原文で読んでみたいとは思いますよね。
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再びafter_8です。 >最初に手を取りやすい御三家で、外れを引くと、一気にSF嫌い・洋書嫌いになる可能性はありますよね。 どれが「ハズレ」かは読者によるかもしれません。 ハードSFが好きな人もいれば、そうでない人もいます。 一人の作家でも、作品によって読みやすい・読みにくいはあります。日本人の作家の本でも。 また、世間でいくら有名な人の傑作でも、自分には読めないのってあるでしょう。 SFと言っても幅が広いですから。私はSFファンというほど読んでないので、あれですが。。。 クラーク、アシモフ、ハインラインの御三家は別格として、広義のSFと言ったらかなり広い。 偏見でなくて単に好みの問題では?(^^) オススメの本というのを2つ拾ってみましたが(ほかにも過去ログ多数)、好みはいろいろですよ。 ↓ http://oshiete1.goo.ne.jp/qa282058.html http://oshiete1.goo.ne.jp/qa1589914.html
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再再回答ありがとうございます。指摘されたページ楽しく拝見しました。確かに百家争鳴ですね。私の場合は星新一氏◎→小松左京氏◎→筒井康隆氏で? だった経緯があって、理知的な構成できちっとオチが付く作品が好みみたいです。洋書に関してもどうしてもそういうテイストを求めてしまうのかもしれません。
No.2です。 >調べてみたら、「夏への扉」の訳者は福島正美氏、「宇宙の戦士」「月は無慈悲な夜の女王」は矢野徹氏なんですね。翻訳者によって多少違いがあるのかもしれません。 ああ~、そうだったんですか。 どれも同一の翻訳者の場合だと思っていたので「翻訳者によって読みやすさ・読みづらさがある」と書きかけてやめたのですが、それは違いがありますよ。 翻訳者によって違います。 同じ作家の本の邦訳を違う人の翻訳で何冊か読むと、この人の訳が詠みやすいな、と思ったりします。 たとえばP.K.ディックなら浅倉久志さんが一番好きです。 単なる私の個人的な好みの問題かもしれませんが。 ところで、その国の文化が解らないからよく分からないというのはあって仕方ないと思うのですが、あまりそういう部分が多いと翻訳としては不親切かなと思います。 日本人に読ませるために訳しているのですから、訳者には何とか工夫していただかないと。 (だから単なる和訳と翻訳は違うといわれるのです・・・) 特に、 >(1)最初の文と次の文の意味が繋がらない、飛躍してる、 >(2)そのセリフの意図する事が見えない、 原文がそうであっても、こういうのは何か訳者が工夫しようがある部分なのかもしれません。 翻訳教室だと「もう少し日本語として何とかなりませんか」と先生に言われるかも(^_^; 直訳でなく、日本文として読めるようにしないといけないので。
お礼
再びの回答ありがとうございます。after_8さんに指摘されてハインラインのラインナップを改めて調べたんですけど、「人形使い」福島正美氏訳は昔読んだ時もあまり違和感なく読めたような気がします。自分の中で、御三家の中でアシモフ・クラークは論理性を重視してるのに、ハインラインは大衆ドラマに重点を置いていてSF小説としては違和感がある、という偏見があるのかもしれません。 若い人がSFに興味を持って、最初に手を取りやすい御三家で、外れを引くと、一気にSF嫌い・洋書嫌いになる可能性はありますよね。出版社さんは、客観的な目で判断して新訳を出す努力をしてもらいたいです。
『夏への扉』ぐらいしか読んだことがないのですが、『夏への扉』はSFを読み始めるのに何がいいかという質問へのオススメによく登場する作品です。 ですので、この作品に関しては、それほど読みにくいということはないのだろうと思います。 私も読んだとき、引っかかりやストレスは感じませんでした。
お礼
回答ありがとうございます。調べてみたら、「夏への扉」の訳者は福島正美氏、「宇宙の戦士」「月は無慈悲な夜の女王」は矢野徹氏なんですね。翻訳者によって多少違いがあるのかもしれません。また、年代によって作品のタッチが変化してるのかもしれません。今度比較しながらじっくり読んでみようと思います。
お礼
回答ありがとうございます。同じ考えの方がいてうれしいです。これはもう、この文体こそがこの作家の作風なんだと割り切って読むしかないですね。あと2,3冊は「ハインライン養成ギブス」だと思って読了すれば、それ以降楽に読みこなせるかもしれませんね。