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光ファイバーへのレーザビームの入射方法について
- 光学系の実験で、光ファイバーにレーザビームを入射させる方法を知りたい
- ファイバーホルダーの位置調整をしても、レーザがまともに入射しない
- 波長板と偏光ビームスプリッタが存在するが、問題はそれ以前の光ファイバーへの入射
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まず,実験装置が適切であるか確認してください。 コア径からいって、シングルモードファイバだと思いますが、これは実験に慣れている人でもレーザーを入れるのにちょっと苦労する物です。もし、実験上マルチモードファイバーでもかまわないということであれば、それに変更することで、入射は大幅に簡単になります。 質問文にはレンズのことが書かれていませんが、シングルモードファイバーのカップリングの場合、適切なレンズを選択することが非常に重要になります。マルチモードファイバーの場合、ファイバのN.A.を基準にして適切なN.A.のレンズを選ぶだけで、光は入ってくれますが、シングルモードファイバーの場合、ファイバー内の伝播モードと結合するように適切なレンズを選択しなければなりません。このレンズの選択についてはニューフォーカスのチュートリアルなどを参考にしてください。 また、シングルモードファイバーでは、レンズとファイバーの相対位置をサブマイクロメーターレベルであわせる必要があるため、通常、高精度の専用ファイバーカプラーを用います。もし、それらをお持ちでない場合、用意したほうがいいでしょう。 さて、適切な装置があることを確かめたら、次に装置の状態を確認してください。特に気にすべきはファイバーの端面の状態です。きちんとファイバークリーナーで汚れを除去し、お持ちでしたらファイバースコープで状態を確認してください。なお、ファイバースコープに光が入っている状態でのぞいてしまうと、確実に失明しますので、くれぐれもご注意下さい。 最後に、位置調整です。ファイバー端からの光を直接見るのは失明の危険があり、絶対してはいけません。また、紙やフォスフォラスカードに当ててみる場合も、有る程度の光が通る状態になってからで無いと確認できない場合が多いです。ファイバーにカップルできているかの確認は、パワーメーターを用いて、ファイバーから出てくる光強度をたよりにするのがいい方法です。まずは軸合わせをし、次に焦点調整をし、パワーメーターで出力が確認できるようになれば、あとは、軸合わせと焦点調整を繰り返して、最大値になるように調節していけばよいと思います。
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- nzw
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入射側の光学素子の動きによる光軸ずれがあやしいということであれば、まずは、入射光軸に対してマッチングレンズがきちんと芯だしされていることを確認してみてください。やり方はご存知だと思いますが、アイリスを二つ以上用意してそれを基準として、まずレンズが無い状態でそれに一致させるように光軸をつくり、次にレンズを置いても光軸がずれないように(おなじアイリスを通るように)レンズの位置、角度を調整します。ここで光軸が傾いていると、いくらファイバー側を動かしても、十分なカップリングはできません。 それができたら、次にファイバーへの入射を試して見て下さい。まずコア径の大きなファイバーでだいたいの調整をするというのも一つの方法です。ただ本来のファイバーに替えたときに、かなりの再調整が必要ではありますが。 ファイバーカプラーの調整要素は、X-Y、Z(焦点距離)、角度2成分、の5つあります。ともかくすこしでもいいから光がファイバーに入って出てくる状態にして、そこから各要素を一つずつふって、出力強度が高くなって行くように、順番になんども調整して行く必要があります。なお、くれぐれも失明しないように、出力を安全に確認する方法を選択してください。
お礼
回答ありがとうございます。 色々と教えて頂き、大変参考になりました。 パワーメーターなど機器が不十分であることも良く分かりました。 10μmのファイバーはあったので、取り敢えずそちらで入射出来る様に1つずつ調整しようと思います。 ありがとうございました。
補足
早速の回答ありがとうございます。 書き忘れていましたが、ファイバーはシングルモードです。 また、数週間前まではまともに入射出来ていたのですが、光学系を構成している他の光学素子が動いたらしく入射出来なくなり、現在調整しようとしています。 さらに、何年か前に同じことをした人がいてマニュアルらしき物を見付けたのですが、そこにはファイバーを一度コア径10μmにして調節すると書かれていました。 おそらくパワーメーター等を用いずに入射させていたのだと思います。 残念ながらパワーメーターを買うお金は無いので、こうなると気長に地道に調整を続けるしか方法はないということでしょうか。