• ベストアンサー

電子ビームを照射する装置について

こんにちは、 下記について教えてください。 1.ある金属目掛けて、電子ビームを可能な限り高密度で照射する場合、どのくらいの小さい面積に、何クーロンぐらいのものを照射可能なのでしょうか? 2. また照射は、瞬間的にしかできないのでしょうか?どんどん電荷を照射しながら、後方で電荷を蓄えながら連続的に照射は出来ないのでしょうか? 3. 貯めた電荷を、一気に照射する装置は、「避雷器」の性能試験装置ぐらいしか、思い浮かばないのですが、このような装置は、他にあるのでしょうか?

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • inara
  • ベストアンサー率72% (293/404)
回答No.4

>全体の何%くらいの電子を抜き取ることが可能でしょうか? 「金属中の電子は何%抜き取ることが可能か(http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3016078.html)」の質問者の方でしたか。 金属から電子を奪うと、金属はどんどん正(プラス)に帯電していきます(もともの中性だったのにマイナス電荷の電子がなくなっていくと、プラスの電荷が多くなっていきます)。金属が正に帯電するというのは、電圧で言うと、プラスの電圧になるということです。一方、電子を抜き取る部分の電圧はプラスです(電子はマイナスの電荷なのでプラスの電荷のほうに引っ張られる)。したがって、電子を抜き取られた金属の電圧がプラスの方向にどんどん上がっていくと、電子を抜き取る部分との電圧差が小さくなっていきますので、だんだん電子が出てこなくなってきます。 このような状況を「チャージアップ」といいます。このような状況だと、それ以上金属に電子ビームを照射できなくなるので、外部から金属に電子を供給する手段を設けます。何のことはない、金属の電圧を常にゼロ [V] に保持するように、電気回路の基準電圧(GND:グラウンド電圧)と同電位にするのです。つまり、電子を抜き取る部分の回路のGND電圧が出ている部分と金属とを、電線でつないで、同じ電圧にするわけです。そうすれば、不足した電子は、その電線からいくらでも供給されるので、金属はいつまでも中性を保つことができます。 >電子のみを、静止した状態で、1mm^2中に10^37個以上詰め込み保存することは可能でしょうか? それについてはちょっと分かりません。電子はマイナスの電荷を帯びているますから、電子同士が近づくと、クーロン力による反発力が大きくなっていきます。金属中の自由電子(自由に動ける電子)は、金属原子とあまり強く結合していないので、自由電子同士があまり近づくと、反発力が大きくなってくるので、電子密度には上限があるのではないでしょうか。真空中の電子なら、クーロン力で制限される電子密度に相当するのを空間電荷制限電流というのでしょうが。

noname#33201
質問者

お礼

いろいろとお詳しいご説明ありがとうございます。 どんどん最初の質問から変わってしまいましたので、ここで一旦締め切らせて頂きます。また別に質問させて頂きますので、もし宜しければまたご指導頂きましたら幸いです。

noname#33201
質問者

補足

お返事ありがとうございます。 >その電線からいくらでも供給されるので、金属はいつまでも中性を保つことができます。 そうですね。その通りだと思います。池の水をポンプで抜いても、抜いた分だけ別の水を補給すると池の水位は変わらないのと同じ理屈ですね。では、電子を抜くだけ抜いて別の線から電子を補給しない場合、金属中の自由電子はどのくらい抜くことが可能でしょうか? >電子を抜き取られた金属の電圧がプラスの方向にどんどん上がっていくと、電子を抜き取る部分との電圧差が小さくなっていきますので、だんだん電子が出てこなくなってきます。 多分、金属中の自由電子の1%も抜くことは出来ないと思いますが、幾らぐらいでしょうか? >それについてはちょっと分かりません。 了解しました。私の質問が的を外れている可能性が高いのですが、今どうしてもこの答えが一番知りたいです。このサイトで再再度質問致します。

その他の回答 (3)

  • inara
  • ベストアンサー率72% (293/404)
回答No.3

電子ビームを使っている装置には、電子顕微鏡・走査トンネル顕微鏡・電子ビーム蒸着機・シンクロトロンなどがあります。電子素子ではブラウン管(CRT)・真空管などがあります。これらに共通しているのは、真空中で電子を飛ばしていることです。気体分子が多いと、電子が真っ直ぐ進めず、バラバラな方向に行ってしまうか、分子と反応してなくなってしまうからです。人間が死んでしまうような 1/100気圧 という低圧でも、電子は1mmも進めません [1]。 クーロン数に関してはpc_knightさんのコメント通り、連続照射すれば上限はありません(上で紹介した装置はすべて連続照射しています)。 照射面積に関しては電子顕微鏡ではnm(1000分の1ミクロン)のオーダまで絞ることは可能です(電子顕微鏡やCRTでは、電界で電子を集める電子レンズを使っています)。問題は面積ではなく電流密度です。電子を金属に照射するというのは、電線の中を電流が流れるのと同じで、照射された表面での電流密度(電流1Aとは1秒間に流れるクーロン数)が高いと発熱し(電子の衝突によって金属原子が揺さぶられる)、ひどくなると金属が融けてしまいます(これを利用して物質の蒸気を発生させて真空蒸着するのが電子ビーム蒸着機)。 電流値は照射面積(スポットサイズ)でほぼ決まると考えていいでしょう。細く絞るほど電流値は小さくなってしまいます。熱陰極電界放出型電子銃で直径 1nmの電子ビームを照射したときの電流は 0.5 nA [2] とわずかですが、電流密度は 64000A/cm^2 とものすごく大きな値になります。電流密度だけで言えば、カーボンナノチューブの数10万A/cm^2 [3] というのがありますが、こちらは電子放出源としての電子密度です。 「貯めた電荷を一気に照射する装置」というのは、上の装置では必要ありません。電圧をかければ電子を放出させることができますから。貯めた電荷を一気に照射する装置が必要なのは、超々高電圧が必要な避雷器や高磁束密度を発生させる着磁器などがあると思いますが、これは普通の蓄電器では内部抵抗が高くて大電流を流せないためにそういう手段を用いるのだと思います。 [1] 電子の平均自由行程 http://www.geocities.co.jp/Bookend-Kenji/5046/Plasma6.html [2] 熱陰極電界放出型電子銃のビーム径と電流 http://www.jeol.co.jp/technical/dictionary/EMTerms/02.htm [3] カーボンナノチューブからの電子放出密度 http://www.kek.jp/newskek/2006/marapr/nanotube2.html

noname#33201
質問者

補足

詳しいご説明ありがとうございます。 電子ビームにつきましては、よくわかりました。 すいません。電子ビームから、すこし話が変わってしまうのですが、下記HPに関して、次の点を教えてください。 http://www.kek.jp/newskek/2006/marapr/nanotube2.html 質問1. このHPには、電子を引っこ抜く方法が記載されておりますが、金属中の電子を引っこ抜いて、金属を可能な限り正に帯電させる場合、全体の何%くらいの電子を抜き取ることが可能でしょうか?また、その率は、金属の元素によって変わるのでしょうか? 質問2. 世界最高電流密度の小型電子放出素子すなわち電流として、流すことが書いてありますが、電子のみを、静止した状態で、1mm^2中に10^37個以上詰め込み保存することは可能でしょうか?

  • pc_knight
  • ベストアンサー率66% (52/78)
回答No.2

<1.ある金属目掛けて、電子ビームを可能な限り高密度で照射する場合、どのくらいの小さい面積に、何クーロンぐらいのものを照射可能なのでしょうか?> 照射電荷量(クーロン)は電子ビーム電流(アンペア)と照射時間(秒)の積ですから、電子ビーム電源を入れ続けて照射時間を長くさえすれば何クーロンでも可能のはずです。 もし電子電流の上限値に関しての質問でしたら、電子の加速電圧と電流の積すなわち照射電力で判断すべきかと思います。 照射電力が大きくなると金属が蒸発してしまうことも起こりえます。 金属が何℃までの温度上昇を許容できるかによって最大照射電力が定まるのではないでしょうか。 最小照射面積は、電子ビームの利用目的によりピンキリかと思いますが、小生が体験した電子ビーム蒸着では目視で5mm位の直径でした。 <2. また照射は、瞬間的にしかできないのでしょうか?どんどん電荷を照射しながら、後方で電荷を蓄えながら連続的に照射は出来ないのでしょうか?> 電子発生源(カソード、フィラメントなど)と電子ビーム加速用直流電源を備えた電子ビーム発生装置なら連続的に照射ができます。 <3. 貯めた電荷を、一気に照射する装置は・・・他にあるのでしょうか?> 申し訳ありません、分りかねます。

noname#33201
質問者

お礼

お返事ありがとうございます。 >金属が何℃までの温度上昇を許容できるかによって最大照射電力が定まるのではないでしょうか。 おっしゃるその通りで、ございます。電子ビームは、考え直します。

  • nature345
  • ベストアンサー率15% (155/977)
回答No.1

こんにちは 空中では、「避雷器」の性能試験装置です。 真空ではCRTやブラウン管です。これと同じ事をやるのですか。

noname#33201
質問者

補足

お返事ありがとうございます。 >真空ではCRTやブラウン管です。 それはほとんど誰でもご存知ですよね。 電子ビームを可能な限り高密度で照射する場合を知りたいのです。 何卒よろしくお願い致します。

関連するQ&A