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結晶中の電子密度と逆格子の関係について
- 結晶中の電子密度は逆格子ベクトルに関連しています。
- 結晶は周期的に原子が並び、電子密度も周期的に変化するため、平面波(三角関数)で表されます。
- 逆格子ベクトルはフーリエ級数展開によって得られ、結晶中の電子密度と関係しています。
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No.1です。 cellというのは格子点を頂点として作られる最小単位の立方体のことを言います。 2次元の場合は正方形、1次元の場合は直線になりますが。 積分というのは単なる足し算ということは理解してますでしょうか。 各点の電荷密度を単に足せば全電荷が出ますが、各点で値を持つ指数関数を掛けて足しあげているというのが重みを付けて足すという意味です。 ただ、そんなことはどうでも良くて電荷密度に無次元量を掛けて足すということはその足し算結果は電荷密度の次元を持った量になるというだけです。 No.1で回答したとおりn_Gは計算のテクニックのために導入した量です。 計算は追えてると思うので定義も分かってるはずです。 フーリエ空間の元と言われて分からないのでしたらフーリエ変換が理解できてないだけです。 イメージを知りたいのであれば自分で慣れていくしかないです。
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- アウストラロ ピテクス(@ngkdddjkk)
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No.6です。修正です。 >n_Gとは、Gの波数にどれだけ電子が存在するかを表したものです。 n_Gとは、Gの波数を持つ電子がどれだけ存在するかを表したものです。
- アウストラロ ピテクス(@ngkdddjkk)
- ベストアンサー率21% (283/1290)
n_Gは逆格子空間での電子密度 …というと正しいことは正しいが、理解しにくい。 そしてこれを理解するまでに多くの数式に触れることになるが、物理的意味を疎かにして数式展開だけを追うことになってしまう。 ここでいう電子とは原子の最外殻の自由電子のことを指し、多数の原子が重なったことにより縮退した準位にある電子を扱っている。 電子が粒子性と波動性を持つことはスリット実験からわかっています。 波動性を持つということはシュレディンガー方程式を扱うようになっていればわかると思います。 その次に、結晶内に閉じ込められた電子は波動性を持つことから、調和振動子として存在することになります。(定在波として存在) つまり、結晶の端を固定するように境界条件を定めた条件です。 結晶の端から端までをLとすると、1次の波の波数は2π/L、2次では4π/L、…、p次では2pπ/Lとなり、離散的です。(波は2πで1周期だから、波数に2πをかけておきます) 選んだ直線の原子列の原子の個数をN、原子間隔をaとすれば、L=Naです。 つまりp次では(2π/a)(p/N)となります。 pが大きいほど波数は大きくなります。 しかし、質問文の式からするとNが余分です。 ここまでは、古典的な波での考え方であり、シュレディンガー方程式を使うような量子力学的なことは使ってません。 縮尺をN分の1、つまり電子が結晶全体ではなく原子核の作るポテンシャルの中で束縛されているという条件を付加したことにすればいいわけです。(シュレディンガー方程式のポテンシャルVに並進対称性を付加すること) これがNo.5さんの書いているような、ブロッホの定理で知られる並進対称性のことです。 こうして計算した結果、波数が結晶の逆格子ベクトルと"同じだった"ということです。 初めから逆格子ベクトルを用いたわけではありません。 では電子の密度とは? 電子の粒子性と波動性を最初に書きましたが、密度と言われると粒子性に着目しがちです。 しかし、考察では波動性を用いており、実際にブロッホの定理はシュレディンガー方程式に出てくる波動関数の並進性を扱っており、これに準じる必要があります。 では、電子がどれだけ存在しているかは、波動関数の2乗を使った存在確率で表す必要があります。 詰まるところ、n_Gとは、Gの波数にどれだけ電子が存在するかを表したものです。 ※多少のデフォルメはご愛嬌
- moumougoo
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一番最後の式から考えるとよいのでは? n(r)は並進対称性があって、式で表すと n(r)=n(r+a) これを純粋にフーリエ変換すると n_k=∫n(r)exp(-ikr)dr 積分の領域全体を並行移動しても値は変わらないので n_k=∫n(r+a)exp[-ik(r+a)]dr n(r)=n(r+a)を使うと n_k=exp(-ika)∫n(r)exp(-ikr)dr=exp(-ika)n_k となるので exp(-ika)=1 に限られる。よって k=2π/a×p (p=0,1,2,...) が出てきます。なので、 k≠2π/a×p (p=0,1,2,...)ならば n_k=0でなくてはならない。 すると、逆格子空間での離散的な和に対応づけられる。 質問に戻ると、n(r)をもとに考えるならば n_pは単にそのフーリエ変換なのでn(r)に電子の数の情報が含まれている。 逆格子ベクトルは並進対称性を表している。 単位cellで積分するのは n_k=∫n(r)exp(-ikr)dr で並進対称性があるので単位セルで積分すればあとは同じだからです。 Vは単位セルの体積かと思います。
- アウストラロ ピテクス(@ngkdddjkk)
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初等関数の中身は無次元という規則があるからです。 例えば進行波であるならばcos(ωt-kx)のように、時間tの逆数である周波数ω、位置xの逆数である波数kがそれぞれかけられます。 波に変換 → 空間のペアである逆格子(波数)を使うという必要性で出てきているものです。 フーリエ級数展開は正規直交基底を成す波を重ね合わせているだけですので、積分はG成分に射影をとっているだけです。 もう少し数学を勉強したほうがよさそうですね。 積分範囲はウィグナー・サイツセルのことです。
- hitokotonusi
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フーリエ変換なら波数は連続量ですが,これが一次元方向に周期aのフーリエ級数展開であるがゆえに,波数は2π/aの整数倍の値しか許されない。そこで,許される波数の点だけを波数空間にプロットしていくと,あら不思議,X線回折で出てきた逆格子と全く同じものができあがる。そこで,「2π/aの整数倍の波数」といちいち言うのも面倒くさかった・・・・のかどうかは知りませんが,「成分が2π/a等の整数倍の波数ベクトル」のかわりに逆格子ベクトルという言葉を使っている。と,いったところでしょうか。
お礼
逆格子ベクトルGが指数部分に出てくる理由が分かりました。ありがとうございます。
- sa10no
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電荷の次元を持つ量はn_pやn_Gです。 ブラベー格子ベクトルのフーリエ変換が逆格子ベクトルなのでなぜ逆格子ベクトルが出てくるのかという問いについてはby definitionです。 (3)では電荷密度に指数関数の重みをかけて積分しています。指数関数は無次元量なので積分は電荷の次元を持っています。 逆格子ベクトルはブラベー格子のベクトルと対をなすベクトル空間の元です。 ちょうど位置ベクトルに対する運動量ベクトルに相当します。 計算をするために技術的に導入された量なので単なる計算のテクニックだと思った方がいいです。 慣れればイメージもできるようになるかもしれません。
補足
すみません、未だによく理解できないです。 >(3)では電荷密度に指数関数の重みをかけて積分しています。指数関数は無次元量なので積分は電荷の次元を持っています。 まず1つ基本事項の確認をしたいのですが、積分範囲cellとはどこでしょうか。1つの格子内(1つの原子周り)ですか? 「指数関数の重みを掛けて積分する」がどういう意味か分かりませんでした。重みという言葉も知らないので検索しましたが、出てきません。推測では積分∫n・exp(-iG・r)dVは電子密度の周期的変化を1つの単位構造内(1原子周り)で体積分すると、その格子内の電子の数になるという意味ですか?もしそうだとすれば、それを体積Vで割るとn_Gは電子密度になって、 >電荷の次元を持つ量はn_pやn_Gです。 と違ってきてしまうのではないでしょうか。n(r)は実空間の位置ベクトルrの場所の電子密度だと思いますが、n_Gとはどの位置の何の値なのかが分からず行き詰まってます。
お礼
何となく分かって来ましたが、まだ少し不明な点もあります。フーリエ解析はただの数式処理ぐらいとしか思っていなかったので、お察しの通り、物理的な意味はあまり考えていなく勉強不足なのだと思います。もっとフーリエ解析を勉強します。 お手数を掛けました。そして有難うございます。