はじめの式は多分低温で濃度の低い場合です。
亜硝酸を辞典で調べると次のように載っています。
(1)稀薄溶液でのみで存在する。
(2)水溶液中では硝酸と一酸化窒素に速やかに分解する。
3HNO2→HNO3+2NO+H2O
(3)硝酸溶液に一酸化窒素を通じると稀薄溶液が得られる
HNO3+2NO+H2O→3HNO2
(4)気相中では 2HNO2⇔H2O+NO2+NO という平衡で存在する
(5)多価金属とは塩を作らない(ふつうNa塩、K塩が出てきます)
水に溶かすNO2の量が多い場合は上の式でHNO2が生じたとしても(2)でHNO3とNOに変わってしまいます。NOは水に溶けないですから水の外に出てきます。銅と硝酸を反応させると気体が発生します。NOは無色ですがNO2は褐色ですから出てきた気体が何かがわかります。無色のNOが空気と反応してNO2になるというのも目で見て分かります。
※上の式と(2)の式を組み合わせると下の式が出てきます。
大気汚染での窒素酸化物の調査の場合は上の式が書かれていることが多いです。
硝酸の製法として出てくる式は下の式です。
NO2の入った試験管に水を加えてよく振ると生じたNOが空気中の酸素と反応してNO2になりまた水に溶けるという反応を繰り返します。
銅を希硝酸と反応させて発生する気体を水上置換で集めるとNOを得ることが出来ます。