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二重敬語・ ○○していただく について
こんにちは。 度々すみませんが二重敬語についても教えてください。 本で読んだのが 社内で 部長・課長 はすでに敬意を表すので ○○部長 様 は二重敬語になるとのことでした。 社内でよく 伝言メモを残す時に、 ○○部長 様 と書き内容をメモして残していました。 伝言メモのとき、または文書を送る時など ○○部長 だけでよろしいでしょうか? もう一点わからないのが ○○していただく より ○○してくださる が正しいと いろんなネットや本でみました。 感覚的に納得できているのですが、 実際に、仕事が電話交換をしておりまして、 名指人が不在の場合、変わりの事務の人に伝言を聞いてもらうよう依頼します。 そのときに、 今までは「不在でしたので、内容を聞いて頂いてもよろしいですか?」 と依頼していました。 次回からは、「不在でしたので、内容をお聞き下さいますか?」 でよろしいのでしょうか? 宜しくお願いします。
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公的な規範である「敬語の指針」(平成19年2月2日 文化審議会答申 下記URLに全文が載っています。)、及び「敬語」(菊地康人 講談社学術文庫)に基づいてご説明します。 >社内で 部長・課長 はすでに敬意を表す ほぼその通りです。他社の人間に対しても、職名に重ねて敬称はつけないのが普通です。「御社の○○部長にはお世話になりっぱなしで~」あるいは、「御社の××部長の○○さんにはお世話になりっぱなしで~」というのが上司的な言い方です。また、書き言葉の場合は、「~部部長 ○○様」と書くのが一般的で、「○○部長様」とは書きません。 ましてや自分の会社の上司に向かって「○○部長さん」などと言ったら、「お前は水商売か」と突っ込まれかねません。通信文の場合も同様で、他社の人間と同様に「~部部長 ○○様」あるいは「○○部長宛」などと書くのが一般的です。 ただ、厳密に言えば、職名=敬称ではありません。よって、他者(相手側)に対し、電話で「課長(自分の上司)はただいまガイシュツしておりますが……。」ということもできるのです。職名は敬称ではないが、自社の人間に対しては「敬称”的”な語」として用いられる、ということです。 >○○していただく より ○○してくださる が正しいと いろんなネットや本でみました。 それは全くの間違いです。生半可な知識の持ち主が言うことであって、無視すべきです。上記「敬語の指針」に、ちょうどご質問に関連したQ&Aが書かれているので、以下(>>~<<)にコピーします。 >>【17】いつも,「御利用いただきましてありがとうございます。」と言ったり,書いたりしているのだが,「御利用くださいまして」の方が良いのだろうか。どちらが適切なのだろうか。 【解説1】「御利用いただく」は謙譲語I,「御利用くださる」は尊敬語である。つまり, 「(自分側が相手側や第三者に)御利用いただく」,「(相手側や第三者が)御利用くださる」という基本的な違いがある。しかし,立てるべき対象は,どちらも同じであり,また,恩恵を受けるという認識を表す点も同様であるため,どちらの言い方も適切に敬語が用いられているものである。 【解説2】謙譲語Iの「御利用いただく」の使い方には,問題があると感じている人たちもいる。その理由としては,「利用する」のは相手側や第三者なのだから,尊敬語である「御利用くださる」を使うべきだということなどが挙げられているようである。 しかし,「御利用いただく」は,「私はあなたが利用したことを(私の利益になることだと感じ)有り難く思う」という意味を持った敬語である。「利用する」のは相手側や第三者,「御利用いただく」のは自分側,という点がやや理解されにくい敬語であるが,自分側の立場から相手側や第三者の行為を表現した敬語であり,敬語の慣用的な用法として特に問題があるわけではない。ただ,このような「いただく」の用法 に対しては,その受け止め方に個人差があり,不適切な用法だと感じている人たちもいる。 また,「御利用いただきまして…」と「御利用くださいまして…」のどちらが適切か,どちらが丁寧か,という判断や感じ方についても個人差が大きいようであるが,基本的には,どちらもほぼ同じように使える敬語だと言ってよい。 << 「~していただく」「~してくださる」の「~して」は、動詞の連用形を一般化した形でしょうか。そうでなくもし「お/ご~していただく(くださる)」であれば、ともにほとんどの場合間違った敬語ということになります。この問題に関連した部分も、「敬語の指針」からコピーしておきます。 >> ・御案内してくださる・御案内していただく (例えば「先生は私を御案内してくださった。」「私は先生に御案内していただいた。」は,「先生が私を案内する」ことを謙譲語I「御案内する」で述べているため,「私」を立てることになる点が不適切であり,結果として「御案内してくださる」あるいは「御案内していただく」全体も不適切である。「して」を削除して「御案内くださる」「御案内いただく」とすれば,「お(ご)……くださる」「お(ご)……いただく」という適切な敬語のパターンを満たすため[本節の1の(1)(1),及び2の(1)(1)を参照(24ページ及び26ページ)。],適切な敬語となる。「……ください」の場合についても同様である。) 引用者注…また「お/ご」を除いて、「~していただく」「=してくださる」と言うことも可能です。例「援助していただく(くださる)」 例えば,「自分が先生の指導を受けた」という内容を「くださる」あるいは「いただく」を使って述べる場合は,次のいずれかの形を使う。 ・先生が(は)私を指導してくださった/御指導くださった。 ・私が(は)先生に指導していただいた/御指導いただいた。 ここで「私」を表現しない場合は,次のようになる。 ・先生が(は)指導してくださった/御指導くださった。 ・先生に指導していただいた/御指導いただいた。 それぞれ,敬語でない形の「くれる」「もらう」に戻して考えれば,助詞が以上のようになるべきことは容易に理解できる。 これらの内容を述べるのに,次のように述べるのは不適切である。 ・先生が(は)指導していただいた/御指導いただいた。 確かに「先生が指導する」という内容であるため,上記のような述べ方をしたくなる心理が働くところではあるが,上の文全体の動詞「いただく」は「もらう,受ける」意味であるから,指導を受ける側「私」を主語として述べ,「先生」の後には「に」を付けなければならないことになる。「私」が表現されない場合でも,この事情は変わらない。 「先生が(は)指導していただいた/御指導いただいた。」と述べれば,「先生」が別の人物(例えば「先生の恩師」)の指導を受けたことになってしまう。 << >今までは「不在でしたので、内容を聞いて頂いてもよろしいですか?」と依頼していました。 次回からは、「不在でしたので、内容をお聞き下さいますか?」でよろしいのでしょうか この場合は、後者の方が適切です。前者は「いただいて」を使っているのが間違いなのではなく、「聞いて」の敬度が低い点が問題です。「お聞きいただけますか。」とすれば何の問題もありません。 最後に、「二重敬語」という言葉の意味について、やはり「敬語の指針」からコピーしておきます。そこに書かれていることですが、「~していただく」や「~してくださる」は敬語連結であり、二重敬語ではありません。 >>「二重敬語」とその適否 一つの語について,同じ種類の敬語を二重に使ったものを「二重敬語」という。例えば,「お読みになられる」は,「読む」を「お読みにる」と尊敬語にした上で,更に尊敬語の「……れる」を加えたもので,二重敬語である。 「二重敬語」は,一般に適切ではないとされている。ただし,語によっては,習慣として定着しているものもある。 【習慣として定着している二重敬語の例】 ・(尊敬語) お召し上がりになる,お見えになる ・(謙譲語I)お伺いする,お伺いいたす,お伺い申し上げる 「敬語連結」とその適否 二つ(以上)の語をそれぞれ敬語にして,接続助詞「て」でつなげたものは,上で言う「二重敬語」ではない。このようなものを,ここでは「敬語連結」と呼ぶことにする。例えば,「お読みになっていらっしゃる」は,「読んでいる」の「読む」を「お読みになる」に,「いる」を「いらっしゃる」にしてつなげたものである。つまり,「読む」「いる」という二つの語をそれぞれ別々に敬語(この場合は尊敬語)にしてつな げたものなので,「二重敬語」には当たらず,「敬語連結」に当たる。 「敬語連結」は,多少の冗長感が生じる場合もあるが,個々の敬語の使い方が適切であり,かつ敬語同士の結び付きに意味的な不合理がない限りは,基本的に許容されるものである。 【許容される敬語連結の例】 ・お読みになっていらっしゃる (上述。「読んでいる」の「読む」「いる」をそれぞれ別々に尊敬語にしたもの。) ・お読みになってくださる (「読んでくれる」の「読む」「くれる」をそれぞれ別々に尊敬語にしたもの。) ・お読みになっていただく (「読んでもらう」の「読む」を尊敬語に,「もらう」を謙譲語Iにしたもの。尊敬語と謙譲語Iの連結 であるが,立てる対象が一致しているので,意味的に不合理はなく,許容される。) ・御案内してさしあげる (「案内してあげる」の「案内する」「あげる」をそれぞれ別々に謙譲語Iにしたもの。) 【不適切な敬語連結の例】 ・伺ってくださる・伺っていただく (例えば「先生は私の家に伺ってくださった。」「先生に私の家に伺っていただいた。」は,「先生が私の家を訪ねる」ことを謙譲語I「伺う」で述べているため,「私」を立てることになる点が不適切であり,結果として「伺ってくださる」あるいは「伺っていただく」全体も不適切である。「隣の窓口で伺ってください。」のような「伺ってくだい」も,同様に,「隣の窓口」を立てることになるため,不適切である。) (注) ただし,これらは,次のような限られた場合には,問題のない使い方となる。 (1)「田中さんが先生のところに伺ってくださいました。」,「田中さんに先生のところに伺っていただきました。」 (2)「鈴木さん,すみませんが,先生のところに伺ってくださいませんか。」 (1)(2)では,「伺う」が<向かう先>の「先生」を立て,「くださる」あるいは「いただく」が「田中さん」や「鈴木さん」を立てている。また,「先生」に比べれば,「田中さん」や「鈴木さん」は,この文脈では「立てなくても失礼に当たらない人物」ととらえられている(例えば,(1)(2)の文を述べている人と「田中さん」や「鈴木さん」が,共に「先生」の指導を受けた間柄であるなど),というような場合である。 このように,その行為の<向かう先>が「立てるべき人物」であって,かつ行為者が<向かう先>に比べれば「立てなくても失礼に当たらない人物」である,という条件を満たす場合に限っては,「伺ってくださる」「伺っていただく」などの形を使うことができる。 ・御案内してくださる・御案内していただく << >いろんなネットや本でみました。 ネットやいわゆる敬語のハウツー本には間違いや独断が多いのでご注意ください。私が典拠とした「敬語の指針」も、短所はあり、批判されることも多いのですが、ネットやハウツー本、あるいは自称敬語通の”個性的な意見”に比べればずっとましです。
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- Ishiwara
- ベストアンサー率24% (462/1914)
(1) 部長・課長などは敬語ではありません。他社の方に対しては、(手紙で)部長殿、(電話で)課長さん、がふつうです。しかし社内で「職名に<さん>をつけない」のは、身分差別をなくしていこう、という動機から作られた習慣です。ずっと昔は、つけていました。私の若いころは、過渡期で、会社によっていろいろでした。現在は「社長!」「専務!」がふつう、とされていますが、今でも少し抵抗を感じつつ使っています。 (2) 「いただく」と「くださる」は、視点が違うので、そのまま交換できない場合があります。「私が、あなたなに、していただく」「あなたが、私に、してくださる」の区別をはっきり意識しないと、使い間違いを起こします。 (3) 電話交換の例は、状況がよく分からないので回答できません。いまどき電話交換手に発信依頼をするケースがあるのですか。 仮に、あなたが社長秘書で、社長から外部のAさんを呼び出すように頼まれ、電話したらAさんが不在だったとします。この場合、社長に対して、Aさんの行為・状態について敬語を使うべきか、という問題であれば、一般論として「使うべき」です。「ご不在とのことですが、電話に出た方とお話しなさいますか」ぐらいでしょうか。秘書であれば、社長の性格や主義や先方との関係をよく心得ていて、かなり判断できるとは思いますが。 そもそも、秘書を使って相手を電話口に呼び出す、という行為が、たいへん失礼です。敬語以前の問題です。
お礼
わかりやすく 理解ができました。ありがとうございました。
- Parismadam
- ベストアンサー率65% (2756/4211)
はじめまして。 1.伝言メモ: 社内での伝言メモには、役職を書かず「~様」とします。 伝言で大切なことは、 (1)誰に対する伝言か (2)誰からの伝言か。この時は相手の会社名も重要 (3)日時 (4)用件 (5)緊急の有無 (6)すぐに伝える となります。メモでは「役職」は書くだけ時間の無駄になり、不要の飾り物になってしまうのです。 2.「不在でしたので、内容をお聞き下さいますか?」: (1)「代わりの事務の人」とkosumosusaku様の上下関係にもよります。相手が先輩なら、敬語を使う必要があります。(親しい間柄を除いて) (2)その場に上司がいなくても、第三者の前では上司の状態を表す言葉「不在」にも敬語を使う必要があります。 (3)「お聞き」は正しい敬語になっていないので、聞くの尊敬語「伺う」を用います。この「伺う」は電話口のお客様に対する敬語になります。 (4)「聞いて頂く」→「伺って頂く」の「頂く」はkosumosusaku様から「代わりの事務の人」に対する丁寧語で、正しい敬語になっています。 「(部長は)ご不在でしたので、伝言内容をお伺い頂いてもよろしいですか?」 「(部長は)いらっしゃらないので、伝言内容を(後で部長に)お伝え頂いてもよろしいですか?」 「(部長は)ご不在ですので、伝言内容を(後で部長に)ご伝言願えますでしょうか?」 などとなります。ご参考までに。
お礼
さまざまな文例をお教えいただきありがとうございました。
役職に「様」は付かず、「殿」しか付きません。 従って、「○○部長殿」しか成り立ちません。 しかし「殿」は、「様」に比べて敬意が低いとされていますので、極めて事務的な公の文書にしか使えません。お役所文書にはよく使われます。
お礼
ありがとうございます。 役職に 様 をつけていました。 いまとなれば恥ずかしいです。ご指導ありがとうございました。
- yappazura
- ベストアンサー率12% (44/351)
>○○部長 だけでよろしいでしょうか? →かまいませんが、役職は書かずに○○様が一般的だと思います。 >今までは「不在でしたので、内容を聞いて頂いてもよろしいですか?」 と依頼していました。 次回からは、「不在でしたので、内容をお聞き下さいますか?」 でよろしいのでしょうか? →「いらっしゃらないようなので、伝言をお願いしてもよろしいですか?」ではないかと。 「聞いてください」=「伝えてください」ではないので。 もし本当に聞くだけなら構わないかもしれませんが。
お礼
ありがとうございました!勉強になりました。
お礼
わかりやすく、本当に勉強になりました。今まで、当たり前のように使っていたことが 恥ずかしく、また勉強できたことに感謝いたします。 本当にありがとうございました。