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周波数帯域とデータ通信について
私は、最近、無線のデータ通信技術について、勉強を始めたばかりの初心者です。 周波数帯域とはなに?というのが、その質問です。 「デジタルデータ(0と1のデータ)を搬送波に乗せることを変調という」と知って、周波数が高い搬送波に乗せた方が、単位時間内に0と1をより頻繁に切り替えることができるから、たくさんデータを送ることができる、と単純に考えていました。 しかし、「高い周波数を使うと使用可能な帯域が広がる」とか「たくさんの情報を乗せると帯域幅が広がる」というところで詰まってしまいました。 (本サイト、「周波数について」という質問と回答) 変調方式に、FSKやASKやPSKがあるのは調べて分かりましたが、これと周波数帯域となにか関係があるのでしょうか? FSKだって、すぐ隣の周波数を使えば、広くならないだろうとか、ASKやPSKは、振幅や位相を変えるだけなのに、なぜ「周波数」の幅が広くなるのだ?とか考えているうちに、訳が分からなくなってしまったのです。 いずれの方法も、何ヘルツと決まっている「1本」の波にデータを乗せている(と私は思っている)のに、なぜそれに幅があるのでしょうか? 高速通信をすると周波数帯域が広がる、とか、周波数帯域が広いと高速通信ができるとか、卵が先か鶏が先かのようで、混乱しています。 高速通信をしようとすると、周波数帯域が広がるのですか?それとも、広い帯域をなにかうまくつかって、高速通信をするのでしょうか? どなたか助けていただけないでしょうか?よろしくお願いいたします。基礎的な事項について記述しているサイトや、私のような初心者用の本を紹介してくださるだけでもありがたいです。 ちなみに、本サイト「周波数について」「帯域幅と通信のしくみ」「質問:通信の基礎用語」いう質問と回答を見ました。どちらかというと後者の内容が近いのかと思いましたが、頭が悪く、?という感じでした。
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信号を搬送波に載せる場合、例えばその信号がパルスである場合に、そのパルス幅より搬送波の波長が十分小さくないとパルスになりません。逆に言えば搬送波をパルスの幅に切り出しているわけです。 多くの信号を送るということはパルスを一定時間に沢山だすことです。したがって必要な周波数は高くなります。 周波数が高くなれば、周波数分離する場合に、信号を検波するためにはわずかに周波数を変えればよいわけです。低い周波数では、そうはいかないことはわかると思います。数字で周波数を表現した場合、使用可能な周波数の幅は広がるでしょう。これが使用できる帯域のことです。 ところで幅が0のパルス。これをインパルスといいますが、このときこのパルスを伝達するのに必要な帯域幅は無限になります。逆に幅が無限のパルス、つまり変化のない搬送波が続く場合、帯域幅が0になります。すべての信号はその間にあるわけです。つまり幅の小さなパルスを送信しようとすれば、それだけ帯域幅が必要になるわけです。それは中心に搬送波の周波数ができ、その両側に、パルスを波と考えたときの周波数分だけはなれた側波帯ができるわけです。パルスの幅が小さくなるということはそれが搬送波の周波数帯にくっ付いてしまうことになり、さらにその外側の帯もくっ付いて、全周波数帯に連続してしまうわけです。
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- nta
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おもしろいページがありました。JavaでPM変調を見せてくれます。疑念が解けるといいのですが。 S/N比を高めると高速化可能であるという表現は誤解を与えるかもしれません。情報理論の基礎を築いたShanonの定理がそのような表現になっているのですが、実際にS/N比向上を高速化に結びつけるためには変調方法に関する技術的なステップアップが必要になります。アナログとディジタルとどちらが高速に通信できるのか。と質問するとほとんどの人がディジタルだと答えると思います。しかし、雑音さえ少なければアナログは無限の情報を一瞬で伝えることができることをshannonの定理は示しています。これは周波数が何ヘルツというのには関係ありません。1ヘルツでも無限の情報を伝えられます。 その逆があなたの質問だと思います。 言い忘れたのは搬送波の周波数が高くなると雑音が低下しますからS/N比も稼げるということです。
お礼
ありがとうございました。早速上記サイトに行ってみました。 フーリエ変換のことや、スペクトルと波の関係が分かりました。 再度教科書を見てみます。 本当にありがとうございました。
補足
この補足は、回答を頂いた皆様に同じ内容を記述しております。 皆様からの回答とキーワードを元に、再度教科書を見てみました。 この結果から、以下のように認識しました。 ・フーリエ変換というのを概ね理解した。 ・デジタル信号である0,1を表す、方形パルスや、パルス列をフーリエ変換すると、かまぼこのような山がたくさん出てくるスペクトルを表すことができる。 ・このかまぼこは、周波数0を基準として、周波数の±方向に無限に連なっていて、パルスの幅が小さくなると、かまぼこ1つ1つの底辺が大きくなる。 ・パルス列をたくさん送ろうとすると、パルス幅を小さくするから、かまぼこ1個1個の底辺が大きくなり、スペクトルが大きく広がり、周波数帯域が広くなる。 ・元の情報を復元するとき、広がったスペクトルの端を大量に切り捨てると情報が復元できないので、広い周波数帯域を準備しておかなければならない。 ということだと思うのですが。 ここまで理解した(つもりの)状態で、変調波のことを考えたとき、はたと迷ってしまいました。 1 変調の要領は、周波数帯域に関係あるのか?パルスの幅(切り替えの速度)に依存するだけ? 変調の要領で、当然占有する帯域は変わるのでしょうが、根本的には単純に「パルスを送る」という行為による。 2 となると、別に変調するしないに関わらず(というか、変調の方法に関係なく)、0,1の信号を高速に送ることで、帯域が広がってしまうという認識でいいのか? デジタル信号(パルス)を搬送波に乗せると、スペクトルとしては、搬送波の周波数を中心として、上記のかまぼこが広がってゆくというだけの話?。 と勝手に判断しているのですが、いかがでしょうか? もしよろしければ再度教えていただけるとありがたいです。 (これは、改めて質問を立ち上げた方がよかったのでしょうか?)
- nta
- ベストアンサー率78% (1525/1942)
#1と#3の方の回答を拝見して、ASK,PSKという変調方式で帯域が不要ではないかという質問者の疑念に答えていないことに気がつきましたから補足します。 sin(ω't)で搬送波信号が表されるとき、これが無限に連続していればたしかにスペクトルは1つで帯域は0です。しかしこれが時間的に切り取られて有限の時間だけに限定された波であればこれをフーリエ変換すると無限にスペクトルが広がった波になります。ただその大きさは周波数ωからはなれていくと急激に小さくなるため、ある程度の周波数帯域で切り取っても元の波の形を再生することは可能です。PSKのような2つの純粋なスペクトルの信号の切り替えであってもこうした無限に広がるスペクトルの重ね合わせになります。ASKの場合は振幅変化を伴っているので変調信号をg(t)とすると変調された信号はg(t)sin(ω't)となりますが、これをωでフーリエ変換するとω-ω'とω+ω'の信号成分が出てくるのでおわかりになると思います。 次に、ディジタル通信に関する概念ですが、デジタル通信だからといって「パルス波形」を変調して送り出すわけではありません。教科書にパルスで描かれるのは信号の切り替わりがその時点で発生するという意味です。また、搬送波の正弦波のひとつの山にディジタル信号のひとつの情報を載せるという意味でもありません。QAM,8-PSKとのようにひとつの信号の切り替えの瞬間に何ビットもの情報を組み込むことができるのです。
お礼
ご回答いただきありがとうございました。 じっくりと繰り返し読んでいたら、御礼を申し上げるのが遅くなってしまいました。 フーリエ変換とか、このような話にはきっと必須事項なのだと思います。 回答いただいた事項に基づいて、再度教科書で調べたいと思います。 本当にありがとうございました。
補足
この補足は、回答を頂いた皆様に同じ内容を記述しております。 皆様からの回答とキーワードを元に、再度教科書を見てみました。 この結果から、以下のように認識しました。 ・フーリエ変換というのを概ね理解した。 ・デジタル信号である0,1を表す、方形パルスや、パルス列をフーリエ変換すると、かまぼこのような山がたくさん出てくるスペクトルを表すことができる。 ・このかまぼこは、周波数0を基準として、周波数の±方向に無限に連なっていて、パルスの幅が小さくなると、かまぼこ1つ1つの底辺が大きくなる。 ・パルス列をたくさん送ろうとすると、パルス幅を小さくするから、かまぼこ1個1個の底辺が大きくなり、スペクトルが大きく広がり、周波数帯域が広くなる。 ・元の情報を復元するとき、広がったスペクトルの端を大量に切り捨てると情報が復元できないので、広い周波数帯域を準備しておかなければならない。 ということだと思うのですが。 ここまで理解した(つもりの)状態で、変調波のことを考えたとき、はたと迷ってしまいました。 1 変調の要領は、周波数帯域に関係あるのか?パルスの幅(切り替えの速度)に依存するだけ? 変調の要領で、当然占有する帯域は変わるのでしょうが、根本的には単純に「パルスを送る」という行為による。 2 となると、別に変調するしないに関わらず(というか、変調の方法に関係なく)、0,1の信号を高速に送ることで、帯域が広がってしまうという認識でいいのか? デジタル信号(パルス)を搬送波に乗せると、スペクトルとしては、搬送波の周波数を中心として、上記のかまぼこが広がってゆくというだけの話?。 と勝手に判断しているのですが、いかがでしょうか? もしよろしければ再度教えていただけるとありがたいです。 (これは、改めて質問を立ち上げた方がよかったのでしょうか?)
- nta
- ベストアンサー率78% (1525/1942)
中心周波数(搬送波)の周波数と帯域幅の考え方が混乱しているのかもしれません。高速に通信する場合には帯域幅を広くするつまり利用する周波数の下限から上限までの幅を広く取るか、雑音を減らして信号電力を高める、すなわちS/N比をあげるという2つの方法があります。今回はS/N比を一定という条件での話ですが、高速な通信になると信号の変化、これを変調速度といいますが、早くなります。S/Nが一定ということですから、1つのシンボル(符号列)に多くの符号を割り当てることができないので変調速度をあげるしかありません。変調する信号の変化が激しいということは変調される搬送波の変化が大きくなる、すなわち帯域幅が広がってくることになります。 問題は帯域幅と搬送波の周波数はどういう関係にあるかという点ですが、搬送波の周波数が低いところで広い帯域をとると回路の動作条件が厳しいという点にあります。 フィルタにしても増幅器にしても100MHzから150MHzまでの50MHzに対して、10000MHzから10050MHzの50MHzで動作する回路の方が作りやすいという技術的な要請があります。また搬送波の周波数が高いほどたくさんのチャンネルを確保して多くの通信ができるという側面もあります。その一方で搬送波の周波数が高いと周波数のふらつきがひどくなり、隣のチャンネルにかぶらないように周波数間隔をひろく取らなければならないという問題もあるのですが。 最近はOFDMのような複数の搬送波で並列に送信する技術が使われるようになりました。このように複数のチャンネルで大容量を送ることになるとチャンネルがたくさんつかえる高い周波数のほうがよいということにもなります。
お礼
ご回答いただきありがとうございました。 じっくりと繰り返し読んでいたら、御礼を申し上げるのが遅くなってしまいました。 技術的な要請は、考えても見ませんでした。 また、S/N比や、OFDM、「搬送波の変化が大きくなる→帯域幅が広がる」というのが、ちょっとイメージできませんでしたが、再度教科書で調べたいと思います。 本当にありがとうございました。
補足
この補足は、回答を頂いた皆様に同じ内容を記述しております。 皆様からの回答とキーワードを元に、再度教科書を見てみました。 この結果から、以下のように認識しました。 ・フーリエ変換というのを概ね理解した。 ・デジタル信号である0,1を表す、方形パルスや、パルス列をフーリエ変換すると、かまぼこのような山がたくさん出てくるスペクトルを表すことができる。 ・このかまぼこは、周波数0を基準として、周波数の±方向に無限に連なっていて、パルスの幅が小さくなると、かまぼこ1つ1つの底辺が大きくなる。 ・パルス列をたくさん送ろうとすると、パルス幅を小さくするから、かまぼこ1個1個の底辺が大きくなり、スペクトルが大きく広がり、周波数帯域が広くなる。 ・元の情報を復元するとき、広がったスペクトルの端を大量に切り捨てると情報が復元できないので、広い周波数帯域を準備しておかなければならない。 ということだと思うのですが。 ここまで理解した(つもりの)状態で、変調波のことを考えたとき、はたと迷ってしまいました。 1 変調の要領は、周波数帯域に関係あるのか?パルスの幅(切り替えの速度)に依存するだけ? 変調の要領で、当然占有する帯域は変わるのでしょうが、根本的には単純に「パルスを送る」という行為による。 2 となると、別に変調するしないに関わらず(というか、変調の方法に関係なく)、0,1の信号を高速に送ることで、帯域が広がってしまうという認識でいいのか? デジタル信号(パルス)を搬送波に乗せると、スペクトルとしては、搬送波の周波数を中心として、上記のかまぼこが広がってゆくというだけの話?。 と勝手に判断しているのですが、いかがでしょうか? もしよろしければ再度教えていただけるとありがたいです。 (これは、改めて質問を立ち上げた方がよかったのでしょうか?)
たとえば、在来のテレビ信号は約4MHzの信号です。 これを周波数fの搬送波に乗せて飛ばそうと思います。 すると、必要な帯域幅は単純に言うと、 f-4MHz~f+4MHzです。(両側変調の場合) もし、fが低すぎて100Hzしかないとすると、当然4MHzの信号を送ることができません。 なので、搬送周波数は高いほうがよいことになります。 さて、ご質問の件ではどうも「周波数帯」という言葉のあいまいさに引っかかっているように思えます。 一般に周波数帯という場合、搬送波に使う周波数をどのくらいにするのか、つまり100MHz近辺を使うのか、1GHz近辺を使うのかという意味に使います。 つまり、変調に必要な「帯域幅」とは異なる意味で使っています。 つまり、高い搬送周波数を使い、たとえば1GHz帯で、1GHzから0.1GHz単位でチャンネルを割り当てたとします。 すると、1GHzから2GHzの間には10chとれ、1chあたりの帯域幅は0.1GHzとれることになります。 つまり、帯域幅は100MHzなので、50MHzの信号をおくることができます。 デジタル信号だと、50Mbit/sec程度となるでしょう。 しかし、低い搬送周波数、たとえば100MHzとすると、同じ帯域幅で送ろうとすると1chしか用意できません。 そう考えると、高速通信するということは、送る信号の周波数が高いということなので、当然必要な「周波数帯域幅」はたくさん必要です。 逆にいうと「周波数帯域幅」がたくさんとれると高速通信できるということです。 上記自体は卵と鶏の関係というより、「高速通信には広い帯域幅が必要」ということを逆に「広い帯域幅があれば高速通信できる」といいかえただけでしょう。 そして、それを可能にするには搬送周波数に高い周波数帯(1GHzとか5GHzとか10GHzとか)を使えばよいということですね。
お礼
早速の回答、ありがとうございました。分かりやすく、非常に感謝しております。 mickjey2さんの回答、大部分理解できました。 ただ、勉強不足のところがあり、 4行目「f-・・・」、15行目「デジタル信号だと・・・」の部分がよく分かりませんでした。 引き続き、書籍等で勉強したいと思っています。 本当にありがとうございました。
補足
この補足は、回答を頂いた皆様に同じ内容を記述しております。 皆様からの回答とキーワードを元に、再度教科書を見てみました。 この結果から、以下のように認識しました。 ・フーリエ変換というのを概ね理解した。 ・デジタル信号である0,1を表す、方形パルスや、パルス列をフーリエ変換すると、かまぼこのような山がたくさん出てくるスペクトルを表すことができる。 ・このかまぼこは、周波数0を基準として、周波数の±方向に無限に連なっていて、パルスの幅が小さくなると、かまぼこ1つ1つの底辺が大きくなる。 ・パルス列をたくさん送ろうとすると、パルス幅を小さくするから、かまぼこ1個1個の底辺が大きくなり、スペクトルが大きく広がり、周波数帯域が広くなる。 ・元の情報を復元するとき、広がったスペクトルの端を大量に切り捨てると情報が復元できないので、広い周波数帯域を準備しておかなければならない。 ということだと思うのですが。 ここまで理解した(つもりの)状態で、変調波のことを考えたとき、はたと迷ってしまいました。 1 変調の要領は、周波数帯域に関係あるのか?パルスの幅(切り替えの速度)に依存するだけ? 変調の要領で、当然占有する帯域は変わるのでしょうが、根本的には単純に「パルスを送る」という行為による。 2 となると、別に変調するしないに関わらず(というか、変調の方法に関係なく)、0,1の信号を高速に送ることで、帯域が広がってしまうという認識でいいのか? デジタル信号(パルス)を搬送波に乗せると、スペクトルとしては、搬送波の周波数を中心として、上記のかまぼこが広がってゆくというだけの話?。 と勝手に判断しているのですが、いかがでしょうか? もしよろしければ再度教えていただけるとありがたいです。 (これは、改めて質問を立ち上げた方がよかったのでしょうか?)
お礼
ご回答いただきありがとうございました。 じっくりと繰り返し読んでいたら、御礼を申し上げるのが遅くなってしまいました。 インパルスの話は、私がとりついた教科書にも書いてありましたが、読んでいるうちに挫折してしまいました。 回答いただいた事項に基づいて、再度教科書で調べたいと思います。 本当にありがとうございました。