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皮膚移植 大学受験

よろしくお願いします。 問題文 組織適合抗原がaaであるハツカネズミのA系統とbbであるB系統を交配してえられたF1(子)に、親(A系統またはB系統)から皮膚移植をした場合、その結果とその理由を述べよ。aとbは対立遺伝子とし、A系統の個体からB系統の個体への皮膚組織は定着せず、またB系統の個体からA系統への個体への皮膚組織も定着しないとする。 私の考え F1の組織適合抗原はabとなり、どちらの両親の組織適合抗原とも一致しないので、どちらの系統の両親から皮膚移植を行っても皮膚組織は定着しない。 ですが、あまり自信がありません。皮膚移植では組織適合抗原は完全一致しないと定着しないのですよね?例えば、親の組織適合抗原が母親aaと父親abであり、子がaaであれば、母親からの皮膚移植では定着し、父親からの皮膚移植は定着しないと考えてよろしいでしょうか? また、臓器移植の場合も同様と考えてよろしいでしょうか。 解答がないため、自分の考えがあっているか間違っているかわかりません。 どなたかご存知の方にアドバイスをお願いいたします。

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.5

ほかの回答にもあるように、どちらの親からの移植片も生着するです。 子の遺伝子型はabでaとbの抗原を持ちます。aやbの抗原を認識する免疫細胞があると自己の組織を攻撃してしまいます。ですので、通常発生の早い段階でaやbを攻撃する免疫細胞は排除され、結果的にaaの組織もbbの組織も拒絶されなくなります。臓器移植でも原理はいっしょです。 ちなみに、自己免疫疾患は、自己の組織を攻撃する免疫細胞が排除されずに、自己組織に対して攻撃することによって生じます。 >親の組織適合抗原が母親aaと父親abであり、子がaaであれば、母親からの皮膚移植では定着し、父親からの皮膚移植は定着しないと考えてよろしいでしょうか? 最終的な結果はあっていますが、完全一致かどうかによるのではありません。子aaでは、aに対する免疫細胞は排除されていますが、bに対するそれは排除されません。そのため、a抗原のほかにb抗原をもつ父由来の組織は攻撃されるからです。 問題の実験の場合、組織適合性の遺伝子型がホモ接合体の純系の実験動物を使っているので、親子間での移植がかなり容易にできますが、ヒトの場合、親子といえどもそうはいきません。通常、組織適合性遺伝子はホモ接合ではなく、遺伝子のタイプも非常にたくさんあるからです。 たとえば、母ab x 父cd、子はacと言うような状態で、母の組織に対してはbを、父の組織に対してはdを攻撃する免疫細胞によってどちらも排除されてしまいます。 さらに余談ですが、ホヤにも自己、非自己を認識する免疫系がありますが、このばあい、自己がもつ組織適合性のタイプと同じタイプを持っていれば、違うタイプとのヘテロ接合体でも自己と認識して生着します。たとえば、acのの個体では、abでもcdでも自己と認識されると言うことです。

goodo
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 説明を頂き納得できました。ポイントは免疫トレランスですね。 子の遺伝子型はabだからabの抗原をもつため、免疫トレランスにより自己の抗原を攻撃する抗体は作られなくなる。つまり子は抗原abに対する抗体をもたないため、aaの親からでもbbの親からでもどちらの抗原も非自己と認識しないため攻撃しない。よって移植片は定着するということですね。これはABO式血液型と同じですね。 納得のいくご回答を頂きありがとうございます。自分でもう少し考えたら解けたのに、と思うと大変残念ですが、今後迷わずに解けるようになったと思います。ありがとうございます。

その他の回答 (4)

noname#25449
noname#25449
回答No.4

組織適合抗原は組織が細胞表面に出す自分である証です。 AマウスはAという抗原を出しています。(抗B抗体を持っていてもいい) BマウスはBという抗原を出しています。(抗A抗体を持っていてもいい) そこから得られたF1は対立遺伝子なので、AとB両方を発現することになります。ABどちらとも抗原を細胞表面に出しているF1は、どちらからも拒絶されないように、どちらも抗体を持っていません。抗体がないのなら、AマウスBマウスどちらの親から皮膚移植しても定着するのではないでしょうか・・・? たぶん抗原は細胞表面上の糖タンパクなので、こっちが遺伝対象でしょう。抗体は、最初は胎盤の中では母親の血漿を使っていますから。そして生まれてから自分に合うように白血球が遺伝子をいじくって自分に合うのを作り出す。 ABO血液型にたとえてください。 AAでA型とBBでB型の父母をかけあわせたら 子供はAB型)しか生まれないです。 自信がないです。いい加減というかなんというか。申し訳ない・・・・。

goodo
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 なるほど、子がどのような抗体をもっているのかに注目すればよかったのですね。子の遺伝子型はabであるので、抗原abをもつため抗A, 抗b抗体をもたない。よって移植片は定着ということですね。確かにABO式血液型を学習したときにでてきました。 納得でき、大変参考になりました。ありがとうございます。

  • yakyutuku
  • ベストアンサー率14% (267/1890)
回答No.3

かたっぱしからOKwebで質問しているけど、ここの回答者だって間違えは出ますよ。学校の先生にでも見てもらわないとだめだよ。

goodo
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。回答者様のご回答の正誤は正しく判断する必要がりますね。

  • yakyutuku
  • ベストアンサー率14% (267/1890)
回答No.2

抗原抗体反応は、自己と非自己の認識です。つまり自分が持っていない抗原を排除するのです。自分が持っている因子には反応しないのです。F1は遺伝子系abなのでabどちらの因子も持っています。つまりaの因子を持つ皮膚を移植されても、bの因子を持つ皮膚を移植されても、本人がabの因子を持っているので問題ありません。 ABO式血液型の輸血の話でOは誰にでも輸血できる、ABはABにしか輸血できないという話がありますよね。あれと同じ理屈です。 >臓器移植の場合も同様と考えてよろしいでしょうか。 考え方は同じでも、くさるほど抗原があるので一卵性双生児しか一致しません。

goodo
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 ポイントは子がどのような抗原をもっているかですね。それにより作る抗体がわかり、導入された移植片を攻撃するかどうかですね。 ご回答大変参考になりました。ありがとうございます。

回答No.1

間違っているのではないでしょうか。似たような問題を見つけました。 ------------------------------------------------------------------------------------------------- ■問題 それぞれ単一のMHC(A,Bとする)をもつ異なる系統のマウス(遺伝子型AA型、BB型)を両親(P)として、雑種第1代(F1)、雑種第2代(F2)をつくり、以下の皮膚移植実験を行った。それぞれの移植の正否または移植片が生着する。確率を理由とともに説明せよ。 (1)Pの一方からF1  (2)F1からPの一方 (3)PからF2 ■解説 Pの遺伝子型の組み合わせはAA×BB、F1はAB、F2はAA:AB:BB=1:2:1である。 (1)の場合、移植された皮膚は遺伝子Aによってつくられた主要組織適合性抗原をもつが、これはF1自身が持つものの一部であるから移植された皮膚は非自己とみなされることはなく、移植片は生着する。 しかし、(2)の移植の場合、移植片は遺伝子A,Bによってつくられた主要組織適合性抗原をもつため、Pにとっては非自己の因子を含んでいる。従って、皮膚は生着しない。 (3)同様に、AAからの移植の場合、AA、ABへの移植は成功するが、BBへの移植は成功しない(BBからの移植も同様)。したがって、移植が成立する割合は3/4である。 ------------------------------------------------------------------------------------------------- つまり、組織適合性抗原は完全一致である必要は無いと言うことです。 あなたの例えだと、母親aa、父親abのどちらからでも子aaに生着します。 臓器移植の場合も同様と考えて良いと思います。 もし完全一致でないと移植できないのならば、今よりももっと移植しにくいと思います。 しかし、何か気持ち悪くないですか?そう、あなたの例えで言うと父親にはabのbがある。これが拒絶するのではないか。 この問題は生着するかしないかなので、その後の変化は問うていないようです。完全一致で無ければやはり少なからず拒絶反応があるらしいです。その為、医療で免疫抑制剤を服用するのでしょう。 これが私の考えです。何か間違っていたら教えてください。 『生物考える実験問題50選』(駿台文庫)は良い本です。

goodo
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 >完全一致で無ければやはり少なからず拒絶反応があるらしいです。その為、医療で免疫抑制剤を服用するのでしょう。 が正しくないようですね。F1の遺伝子型がabなのでabに対する抗体は作られず移植片は定着しますね。 今回は免疫トレランスに気づけば容易な問題だとわかりました。わざわざ調べていただいてありがとうございます。

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