次の事例は解雇無効そしてセクハラにあたりますか?
私は、2月から、ある零細企業に働き始めました。募集は正社員、3か月の試用期間がある経理・一般事務の自社所有賃貸管理業です。募集当初、会社の人員構成は弁護士である社長とパートCのみでした。私は勤め始めてから、求人広告には決して記載されることのない驚きの事実を目にしていくこととなります。それは、私の前任の経理担当者A,Bについてです。
彼女Aはとても愛想がよく、気が利く女性だったと社長から聞きました。年齢は現在49歳、解雇当時、彼女には高校受験と大学受験を控えた息子がいました。ある日の仕事中、トイレから出てくるとどうも泣いている様子で可愛そうだったので、社長が事情をたずねたとのことです。すると、夫との仲が上手くいっていなく、暴言を吐き、子供の成績も悪く学校からしょっちゅう面談の電話があったようです。社長は彼女を支援するため、家族手当として基本給にプラスして8万、別途5万という高待遇を与えました。そして、彼女が離婚の際には保証人にまでなっています。そこまでして、なぜ解雇なのか…それは家庭のことが原因で仕事が手についていないから・・・・というものでした。
ところが、私はその社長の発言とは裏腹に、この発言には矛盾を感じていました。それというのも、社長が毎日この前任の経理担当者の話を持ち出し、延々と聞かせるからです。社長は探偵を雇い、彼女の夫の職業が、サラリーマンではなく、前科があり、やくざのちんぷらとして用心棒で稼いでいることを知ります。そしてそれを新しく採用された私に延々と聞かせます。彼女がおそらく他人には知られたくない私生活まで。社長は何度も私に言いました。「彼女は夫との性行為が弱いともらしていた。僕は彼女を怒ったんや。進路を控えた息子がふたりもいるのにしっかりしろと」(これは彼女に対する名誉棄損および私に対するセクハラになりませんか?)
私はずっと考えていたのです。毎日毎日聞かされる話は彼女のことばかり。社長はよっぽど彼女のことが好きだったんだな…・そして振られた腹いせに解雇したにちがいない・・・と。そして彼女を貶めるような発言を繰り返しているのだと。
そこで、これまで黙っていたパート社員Cの女性を問い詰め、重い口を開かせました。そして私は仰天の事実を目にすることになります。
Cが言うには解雇された二人の経理事務員のうち、パートBは、実は社長のAに対するセクハラに抗議して解雇されたとのことです。これはCがBから聞いた内容です。そしてAはその1か月後解雇されることになります。社長は実はこのパートBを解雇前に、内緒でパートC(当初彼女はこの会社では働いていませんでした)に会い、採用することを決断しています。そしてCへの引き継ぎ後、パートBを解雇するのです。
Cがいうのは、Aは当初から、家庭のことより、社長との関係に悩んでいたというのです。そして、社長は誰もいない時間帯に、内緒でCにAの解雇通知を作成させました。(社長は御年84歳、手書きでしか文章を作成できないため、事務員がワードで仕上げます)
その解雇通知の内容の概要は以下の通り。
「私は当初社員Aを家庭円満な主婦として採用した。ところが、途中で家庭が不和になり、当初とは事情が異なってしまった。だが、母親として女としてあなたを支援しようと決意した。この会社は大会社ではない。人間愛として、あなたを接吻、抱擁、性行為しようと思うことは極めて自然なことである。ところが、あなたは私を老人とののしり辱めた。このことは極めて許しがたいことである。また私の指示に対し、逆らったことも許しがたい。よって解雇する」
私はこれを読んで唖然としてしまいました。こんなにあからさまな内容を目にするとは、信じがたい気持ちでした。完全なるセクハラに思えるのですが。社長は気が付いていませんが、社長が作成した手書きの文章は事務員がパソコンで仕上げるため、内容はすべて保存されており、いつでも見ることができます。よって私がこの解雇通知を目にしていることを社長は知りません。
社長がこのAについて話すのは私だけではありません。取引先の融資担当者や、顧問税理士、友達にまでべらべらと話しています。悪意たっぷりに。よほど傷ついたのでしょうか。社長は、Aを解雇後、探偵を雇い、Aの夫の住所を調べて、会いに行っています。これはなんども社長から聞かされた話なのですが、そのAの夫は、社長に会うなり、「よくも嫁をいじめて解雇してくれたな!」と罵倒したと聞きます。いろんな話をまとめて推測するに、その夫はおそらく、あの解雇通知の内容を知っていると思います。この後、社長は、侮辱であるという内容の内容証明を夫に送りつけています。
また、A本人から、解雇後社長の自宅に電話があり、「社長に私をストーカーさせないようにしてください」と連絡があったとのことです。そのことで、奥さんや娘さんに怒られ、恥をかいたとずいぶん怒っていました。ところが、社長がいうには彼からの電話には彼女は一切でてくれないそうです。
社長は、Aには会いに行っていないものの、今でも探偵を雇って彼女の近辺を調べているようです。私はAとは面識が無いためこの件について、どうこうするつもりはありませんが、大切なのは私の今後です。社長は弁護士という法律家でありながらどうしてこういうことができるのでしょうか?法律を知っているからこそ、抜け穴を知っているということでしょうか?それとも年のせいでもうろくしてしまったということでしょうか?Cがいうには、Aを解雇当初、彼女が新しい職場で働きながら雇用保険を不正受給しているかもしれないから、探偵を雇って調べ上げ、訴えようと社長が話していたといいます。またパートBは実際に解雇後、社長に訴えられています。それは以前恋愛関係にあり、介護をしていた男性が亡くなった後、彼の遺族年金を内縁関係という形で現在受け取っているのですが、社長の言い分はその男性は重度障害者(この男性は、もともと先生が弁護した人で、殺人を犯しています)であり、肉体関係を結ぶことはできず、介護しただけでは内縁関係とは言えず、遺族年金を受け取る資格は無い悪質なものとのことです。パートBは社長のお金を盗んだわけでもないのに、国のお金をだまし取ったと言って訴えているのです。
私には社長に逆らった人間は、このような形で法律の知識を使って訴えられるのかと思うと恐ろしく感じられます。現在社長には、弁護の依頼はほとんどなく、法律の知識と暇を持て余して行動しているとしか思えません。社長はこの資金繰りの厳しい中、あの84歳の年齢で法律の大学に通うといっています。いくつになっても青年の心でいたいというのが社長の持論です。大学に行ってくれればこのおかしな行動も減ると思うのですが・・・・・・長文になってしまいましたが、皆さんのご意見を伺えればと思います。パートAの解雇は無効にならないでしょうか?また、このように探偵を使って調べた情報をあからさまに私たちに話すことはパートAにたいする侮辱罪にあたりませんか?また彼女の夫婦関係について露骨に話すことはセクハラにならないでしょうか?私の今後のためにどうかご教授願います。