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述語論理について
一つ面に窪みがある直方体を述語論理を用いて記述したいのですが、どのように考えればいいのか教えてくれませんか?
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「一つ面に窪みがある直方体」というモノは述語論理の対象ではありませんで、幾何学の対象。つまり、述語論理の体系だけでは駄目で、幾何学の公理系と用語を加えないと書けません。そして、どんな幾何学を使うかで表現の仕方は変わってきます。 例えば解析幾何学を使って、モノを点の集合で表しても良いでしょう。もう少し正確に言えば「三次元ユークリッド空間における点の集合Xを任意の平行移動と回転によって変換して得られる集合、というもの全ての集合Y」としてモノを表現するわけです。Xだけを指定すれば、それと合同なモノは全部この集合Yに入りますから、Xを代表元と思って良い。これを逆に言えば、「座標系を任意に取って良い」ということです。 だから、例えば直方体に囲まれた形なら何でも ∃a∃b∃c (a∈R ∧ b∈R ∧ b∈R ∧ a>0 ∧ b>0 ∧ c>0 ∧ ∀x∀y∀z(x∈R ∧ y∈R ∧ z∈R ∧ <x,y,z>∈X → |x|≦a ∧ |y|≦b ∧ |z|≦c)) と表せます。で、5つの面(たとえばx=aの面以外の面)は全部直方体と一致している、ということも容易に表現できます。 数学の定義や定理や証明は、普通は文章で書いてあるようなところも、全部こういう風な一階述語論理の式で表現できますから、別段変なことをやってる訳ではありません。 しかし、「窪み」とは何のことであるかが問題です。というのは、「窪み」は質問者さんが持ち込んだ概念であって、数学にはないでしょう。だから、ご自分の用途に合った定義をご自分で作る必要があります。 「窪み」を「直方体からの欠落」という風に考えてみたとすると、普通にイメージする「窪み」とは似ても似つかないようなものまで含まれてしまう(たとえば、「yとzが有理数のときだけ<a,y,z>がXに含まれない」なんてモノも「一つ面に窪みがある直方体」に入ってしまう)。あるいはまた、「0でない体積を持つ集合を直方体から除いたもの」と考える(と測度論まで含めた公理系が必要になります)にしても、直方体が薄皮一枚しか残っていないところまで削ったものでも「窪み」になってしまうし、あるいは直方体の内部に泡状の空洞を作るのは禁止しなきゃならない。めんどくさいですね~
お礼
返信が遅くなってすいません。ご丁寧に詳しく答えてくださってありがとうございました