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ペクチンによってケチャップがチキソトロピーを示す理由
- ペクチンとチキソトロピーの関係について詳しく解説します。
- ペクチンは水素結合の結合力が弱いため、ケチャップが液体と固体の状態を切り替える特性を持ちます。
- 豆腐にはペクチンがないため、金属イオンによる結合によって固体となります。
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ご質問はキリヤ化学のHPの記述(参考URL)のことですよね? その辺りの厳密な議論というのは小生にはよくわかりませんが、そこに書かれている論理展開としては、豆腐の場合には金属イオン(にがり由来)とタンパク質との間のイオン結合によって固体が生じているのに対して、ペクチンの場合には、水素結合を作っているということです。 つまり、タンパク質のアミド結合-C(=O)-NH-の部分や、糖の-OHや-O-の部分に存在するHとOやNの間に水素結合が生じて、それがチキソトロピーの原因になっているということでしょう。水素結合は分子間力の一種であり、通常の結合に比べて結びつきが弱いので、比較的簡単に切れてしまいます。そのために、外部からの力によって簡単に変形してチキソトロピーを示すということでしょう。 また、構造式に関しては、厳密なものは書けないと思います。すなわち、上述のHとOあるいはHとNの組み合わせによる水素結合が、いたる所で生じており、しかもそれらは固定されたものではないということでしょう。また、水分子に含まれるHやOも水素結合に関与しているでしょうから、到底構造式で書き表わせるものではないでしょう。ただし、HとOあるいはHとNの組み合わせによる水素結合が多数存在するということは確かでしょう。
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糖は多数のOHを有しており、エーテル構造-O-も有しています。そのために、ペクチンやトマトに含まれる糖質と水素結合を作る可能性があります。また、水素結合は「NやOと結合しているH」と「O,N,Fなどの原子」の間で起こる、電気的な引力と考えて下さい。すなわち、前者が正電荷を持ち、後者が負電荷を持つことになります。 大筋としては、酸とともに加熱することによって、ペクチンが適度に加水分解され、「ペクチンが加水分解された成分」と「トマトの成分」と「添加した糖」が水素結合によって緩やかに結び付けられることがチキソトロピーの原因になっているという意味だと思います。 ただ、加水分解されるということは、イオン化するという意味ではありません。ペクチンのエステル部分がカルボン酸とアルコールに代わるという意味です。カルボン酸(あるいはカルボキシル基-COOH)は必ずしもイオン化しているわけではなく、中性や酸性ではほとんどイオン化していません。 いずれにせよ、関与する分子の構造の微妙な変化の上にチキソトロピーが成り立っているということのようであり、酸を加えて加熱すると、その状態になるということのようです。
お礼
ご丁寧に教えてくださり 本当にありがとうございました! とても助かりました(__)
補足
w-palace さんどうもありがとうございます(__) 大変助かっております。 はい、参考URLのキリヤ化学さん参照です。 水素結合にはHとO,NとOの組み合わせがあるということですね。 糖には-OHだけではなく-O-の部分もある、ということでしょうか? HPには ペクチンが含まれているトマトに砂糖と酸を加えることによって 水素結合ができるとありますが、 煮られたペクチンは加水分解されている(イオン化:OHマイナスイオンとHプラスイオン)ということでしょうか? 煮る前は水素結合できる状態ではない、ということでしょうか? だから酸を加えることによって水素結合できる状態(-COOH)になり、砂糖と水素結合を持つ。 というこの流れで合っていますでしょうか?