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CuBr2二水和物の帯磁率について
私は物理専攻の大学生です。 今、Cu(ampy)Br2というS=1/2Heisenberg型反強磁性体(次近接にも交換相互作用がある)のモデル物質の研究を行っています。 しかし実は現在実験が中断しております。と言いますのも、帯磁率に4.2K付近において、不純物の影響と考えられる異常な上昇が見つかりました・・・。 論文ではpureな物質だと、帯磁率は8K付近にブロードな極大を持つ振る舞いを示します。 色々と文献や論文で調べましたが、合成段階での原因としか考えられません。そこで不純物として考えられる「CuBr2・2H2O」の帯磁率の振る舞いがどうしても知りたいです。一応無水のCuBr2に関しては論文を発見し、転移温度が~210Kの反強磁性体であることがわかり、これが原因では無いことがわかりました。 Google Scholar,Scirus,citebase等で調べましたがお手上げです・・・。どなたか情報をお持ちの方はいただけませんでしょうか! よろしくお願いいたします。 (アドバイスが頂けましても幸いでございます!)
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- tomo_momo
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chan-shoさん よかったですね。僕もそういってくれるとうれしいですね。 >今まで頑張ってきた実験にこのような異常が見つかって・・・、正直へこんでいましたが はじめからうまくいったら何も面白くないでしょ。それに異常ていうのは常とは異なるんだからなんか面白いことが起きてる可能性もおおきいもんだよ。 教授にたたかれたら、また質問しにおいで。
- tomo_momo
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chan-sho君は よく勉強してますね。突破口が見つかるといいですね。あと、C/(T+A)ていいましたが、定数を足さないとフィットできないかと思います。端の効果といいましたが、実はよくあることだと思います。もしかすると、文献や論文にもそういうCurie的なものは直接チェーンに関係ないものとして、差っぴいているかもしれませんよ。ちょっと注意して読むといいと思います。 僕は教授ではありませんが、まあ物理に関係した仕事をしているものです。またなにかあったら、質問してくださいね。
お礼
tomo_momo様 おはようございます。 お返事遅れてすいません。 やはり物理関係のお仕事をされているんですね~。 何度も貴重なアドバイス本当に有難うございます!! 今まで頑張ってきた実験にこのような異常が見つかって・・・、正直へこんでいましたが。 今は、課題が明確に見えて心が晴れてきました^^ 物理って色んな切り口で物事を見れて!面白いですね!! 頂いたアドバイスを元に、出来ることから少しづつ頑張ってみます。 tomo_momo様に出会えてよかったです。 又何か進抄があれば、報告&質問させていただくと思いますがよろしくお願いいたします。
- tomo_momo
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いえいえどういたしまして もし、温度変化で 磁化率が C/(T+A)のような形で低温に行くにしたがって大きくなってる温度変化としたら、それはフリースピンによる常磁性が出ていると考えるでしょうね。もしそうなら低温部をカーブフィットしてみて、CとAの値をみつもってください。S=1/2として寄与する大体のスピンの数がわかるはずです。一次元チェインの長さがわかりませんが、粉末でしたらその粉末のサイズよりは当然短いですよね。だいたいどれくらいですか?端の効果といったのは、チェインの端のスピンは隣の数が少ないので、一般的に自由に、つまり常磁性的に振舞うことが多いです。そうなら、M(H)をとったときに、H=0で、M=0ですのでもう一度見直してください。 工業用有機物は時々重金属の不純物が入っているかもしれないので、たとえ純度99%でも、ていうか1%の不純物って大きいと思いますが。 あと、スピンパイエルスはでないというのはどうしてでしょうか?次近接相互作用があると、ただ単にJ’に相当する温度あたりで3次元オーダーするだけだとおもいましたが、 J’/Jはどのくらいでしょうか?
お礼
tomo_momo様 新しい切り口のアドバイス有難うございます!! なるほど、chainの端のスピンは考えていませんでした・・・。 磁化率のフィットについては一度試してみます。 有難うございます。 J'/Jは0.2と考えられています、又理論計算及び繰り込み群を用いた直接数値計算からも基底状態はスピン液体状態だとされています。 今週はデータの再検討と理論的な学習に充てたいと思います。 本当に有意義なお時間有難うございます!! ちなみにtomo_momo様は物理関係の教授の方ですか?
- tomo_momo
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chan-sho さん 指導教官の方でもわからないんですか? 確認しますと、異常な上昇というのは 磁化率の磁場変化でしょうか、温度変化でしょうか? 低温での磁化率の磁場変化で履歴は見られなしたか? 立ち上がる前に一度下がる点 というのはどういう感じなのでしょうか? 合成の方はわかりませんが、強磁性がでそうなものはないように思いますが、有機物とかの純度は大丈夫なんでしょうね!?
お礼
tomo_momo様 何度も本当に有難うございます! 磁化率は温度変化を見ています。 さらにはヒステリシスはありませんでした。 磁化率の温度変化で見たとき、一次元系に特有のブロードな極大(8K付近)を持った後に緩やかに下がりますが、4.2K直前で一度減少の傾きが大きくなり4.2Kで突如急激に上昇します。 説明足らずで申し訳ございませんでした・・・。 >有機物の純度についてですが: はっきりとは確認していませんが、合成してくださった教授曰く問題はないようです。 どちらかというとCuBr2の純度に問題があるように思っています。 (~99. %位の純度だと思いますが、メタノール中にも水分は存在すると考えられますし。それでCuBr2・2H2Oを原因と考えたわけであります) 何度もご親切に有難うございます。 tomo_momo様の親切なご対応に、僕の折れそうな心が救われました^^ 本当に感謝しています。
- tomo_momo
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またお邪魔します。 >仮に、4.2K付近に強磁性転移を持つならば、大きな要因と考えられます。 てことは、その4.2Kより低温では強磁性的な振る舞いなんでしょうか?もしまだで、SQUIDとか近くにあったら、低温で磁化曲線M(H)とってみたらいかがでしょうか? もし残留磁化とかあれば、強磁性かなとも思いますが、パラなのかフェロなのかその辺がわからないと、答えようがないんで。
お礼
tomo_momo様、再度回答頂き本当に有難うございます! 確かに測定した磁化率(東工大でSQUIDを用いて測定していただきました)からは、4.2Kより低温で振る舞い的には強磁性です。 ただ、単純なフェロの振る舞いではなく・教授とも相談しましたが「残留磁化とは思えないほど急激に磁化率が立ち上がる点」&「立ち上がる前に一度下がる点」から今まで見た事がない、との事で実際の所なんとも言いかねる次第です・・・。 よって今は物性研から新しく来られた研究員の方に協力頂き、CuBr2・2H2Oの磁化率をなんとかして調べようという方向で進めています。 合成方法は、室温で、メタノールに融解させたCuBr2に、ampy[=aminomethyl-pyridine]という有機物(分子式:C6H8N2)を少しづつ加え、沈殿した緑色のplate-likeな結晶を取り出すらしいです。 これらの過程で考えられる他の不純物はなにかありますでしょうか? ご教示ください。 又アドバイスもお願いいたします! お返事本当に有難うございました。
- tomo_momo
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それは、1次元的な物質でしょうか? もしそうだとするとS=1/2ってことで、ショートレンジオーダーのブロードなピークとスピンパイエルス的な振る舞いをみたいということでしょうか?キュリー的な磁化率の変化は、よく見られますが、もしかすると、ドメインの端のスピンがその原因ではないでしょうか? もう少し、今物質について教えてくれると、何かお役に立てるかもしれません。
お礼
tomo_momo様、回答有り難うございます! はい。おっしゃる通り一次元(正確には擬一次元)の次近接にも交換相互 作用を持つHeisenberg型反強磁性体です。 経緯としましては、粉末サンプルを用いたESR測定を行ない電子の量子的 な振る舞いを観測していましたが、4.2K付近に吸収波形の異常(磁性に関 係するCu(2+)の典型的な粉末パターンの吸収波形が、4.2K以下で急に変化) を観測しました。 そこでとりあえず比熱測定を行ない、このような温度領域に系として、本 当に異常(転移によるハネ等)が見られるか調べる事にしました。 しかし、装置の都合で先に磁化(率)測定を行なうと、先に申しましたよう に一次元Heisenberg型反強磁性体に特有のブロードなピークを8K付近に観 測(ここまでは論文と一致した振るまいでした)しかし!、より低温(4.2K) で磁化率が緩やかに減少せず”異常な増加”がみつかりました。 この物質は理論的によく研究されており、スピンパイエルスは考えられません し、ボンド交替でもありません。 今は、一番の原因は合成段階における不純物の混入かと考えています。 要はpureなサンプルではないのでは・・・と。 そこで合成方法をしらべると、不純物として「無水のCuBr2」と「CuBr2二水 和物(CuBr2・2H2O)」の二つが候補として先ずあがりました。 前者については先に挙げました結果(反強磁性転移が210K位にあった)から、 極低温での異常な増加の原因とは考えにくく。 よって後者の磁化率の振るまいがどうしても必要になりました。 仮に、4.2K付近に強磁性転移を持つならば、大きな要因と考えられます。 又、その振るまいが全く原因にならないようでしたら、新たにもう少し 掘り起こした所から検討しようかと考えています。 アドバイスを頂いた、”ドメインの端のスピン”がどういうものかきちんと 理解できていないので恐縮ですが、この物質はダイマーを組んでいません (理論的にも実験的にも、エネルギーギャップはないことが分かっており、 かつ交換相互作用にボンド交替は存在しないため)。 よって端のスピンという表現が一致するのか良く分かりませんでした。 申し訳ございません・・・。 又アドバイス等いただけると幸いです。 お返事本当に有り難うございました!!
お礼
tomo_momo様 そうですよねっ!! 大発見かもしれないですよね^^ 頑張ってみます。 物理がより好きになりました^^ そして、本当にお世話になりました!!