- 締切済み
金属が反磁性になる場合はどういう場合?
金属はパウリの常磁性というのがあると習ったので、強磁性金属以外はみな常磁性かと 思っていました。 でも金属元素の帯磁率が載っている表をみたら、 周期律表の左側の金属は常磁性ですが、右側(金、銀、銅、Zn, Cd, Hg, Ga, In)といった ところは反磁性だそうですね。 これはどういう風に説明されるのでしょうか?
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
みんなの回答
- stdyphy
- ベストアンサー率77% (7/9)
磁性は自信ないから、参考意見程度に。 パウリ常磁性は、フェルミ準位の状態密度に比例するから、フェルミ準位がd電子の中に位置する遷移金属ではパウリ常磁性の項が大きいけど、貴金属では小さいだろうなというのは、私の直感的な理解です。 自由電子近似的に考えれば、同じように、ナトリウムとかカリウムとかの状態密度は、貴金属のそれより高いだろうなとは思うけど、イオンの反磁性と比べてどうなのかは、それだけでは決まらなそうです。 私の手元の水谷宇一郎「金属電子論 上」の表3-2を見る限り貴金属とそれより右の元素では、アルカリ金属よりもイオンの反磁性の寄与が大きいみたいです。
- bran111
- ベストアンサー率49% (512/1037)
Wikipediaの解説は以下の通りです。 反磁性とは、磁場をかけたとき、物質が磁場の逆向きに磁化され(=負の磁化率)、磁場とその勾配の積に比例する力が、磁石に反発する方向に生ずる磁性のことである。 反磁性体は自発磁化をもたず、磁場をかけた場合にのみ反磁性の性質が表れる。反磁性は、1778年にバーグマン (英: Sebald Justinus Brugmans) によって発見され、その後、1845年にファラデーがその性質を「反磁性」と名づけた。 原子中の対になった電子(内殻電子を含む)が必ず弱い反磁性を生み出すため、実はあらゆる物質が反磁性を持っている。しかし、反磁性は非常に弱いため、強磁性や常磁性といったスピンによる磁性を持つ物質では隠れて目立たない。つまり、差し引いた結果の磁性として反磁性があらわれている物質のことを反磁性体と呼ぶに過ぎない。 このように、ほとんどの物質において反磁性は非常に弱いが、超伝導体は例外的に強い反磁性を持つ(後述)。なお、標準状態において最も強い反磁性をもつ物質はビスマスである。
補足
> 原子中の対になった電子(内殻電子を含む)が必ず弱い反磁性を生み出すため、実はあらゆる物質が反磁性を持っている。しかし、反磁性は非常に弱いため、強磁性や常磁性といったスピンによる磁性を持つ物質では隠れて目立たない。 周期律表で見ると、左側の金属(アルカリ金属、アルカリ土類、遷移金属で強磁性にならないもの)は常磁性、 右側(貴金属、Zn, Cd, Ga)は反磁性を示すと、きれいに分かれるので、なにか理屈がありそうに思え、 質問した次第です。 ご指摘の通り、確かに反磁性が優勢にあるか常磁性が優勢かという各論で決まると思いますが、 周期律表上できれいに分かれるので、理屈でご説明いただけるとうれしいです。
お礼
ご指摘ありがとうございます。 固体物理の本を読み返してみます。