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「からい」と「つらい」

からい食べ物が大好きなので「辛い」と言う言葉が入った質問に飛びついたところ、この質問の「辛い」は「つらい」でした。 意味に共通性はほとんど無いと思いますが、なぜ「からい」と「つらい」は同じ漢字なのでしょうか? また、同じように一つの漢字で、あまり似ていないいくつかの意味に使うものが、他にもあるでしょうか? 教えてください。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • ForrestG
  • ベストアンサー率62% (139/223)
回答No.1

元となった中国語の漢字で、「辛」に「からい」「つらい」の両方の意味があったからですね。 味の種類を表す言葉として「五味」というのがあります。中国式では酸苦甜辛咸(さん・く・てん・しん・かん)、日本式では酸苦甘辛鹹(さん・く・かん・しん・かん)。甜は「甘い」、咸・鹹は「塩辛い」の意味です。それ以外は日本語で読んでも十分分かりますね。つまり、元々の中国語でも「辛」には「からい」の意味があったことが分かります(ただし、現代中国語ではこの五味の時以外、「からい」は“辣”という文字で表す)。 次に「つらい」ですが、これも「辛苦」とか「辛酸」という漢語があることからも分かるように、中国語でも同様の意味があります。 この両者に「やまとことば」(日本の固有語)を当てはめたのが「辛(から)い」であり「辛(つら)い」という訳ですが、送りがなまで全く同じであるため、文脈がなければどちらかは全く分からないという珍しい例です。 手持ちの電子辞書に収録された「漢字源」という漢和辞典によると、この辛という文字は鋭い刃物を表す象形文字で、「刃物でぴりっと刺す」様を表している、ということです。味覚としての「からさ」も、状況や経験の「つらさ」も、この「ぴりっと刺す」ような感じから来ているものと思われます。 同様の例が他にあるかどうかについては、残念ながら私には分かりません。ただ、「同じ漢字に中国語で二つの意味があり、対応する『やまとことば』の発音も似ているため、二つの訓読みの字面が全く同じになる」という条件から考えると、あっても非常に稀であろうことは間違いないと思います。

kantansi
質問者

お礼

完璧にご説明頂き、感服しました。 本当に有難う御座いました。

その他の回答 (1)

回答No.2

意味については、↑の方が詳しく説明なさっているので、省略します。 私は、常用漢字の範囲内で、複数の異なる意味(訓)を持つ漢字を幾つかご紹介します。意味の近いもの、使用が稀なものは除きます。 易・・・たやすい/かえる(交替する)/うらない 過・・・すぎる/あやまち 辞・・・ことば/やめる 省・・・はぶく/かえりみる/かえる/国の役所 著・・・あらわす/いちじるしい 白・・・しろ(い)/話す 優・・・やさしい/すぐれる 覆・・・おおう/くつがえす 懐・・・ふところ/なつかしい 陥・・・おちいる/おとしいれる 執・・・しつこい/とる 焦・・・こげる/あせる 占・・・うらなう/しめる 弾・・・たま/ひく/はずむ 露・・・あらわれる/つゆ

kantansi
質問者

お礼

こうやって回答を見させていただくと、確かに皆複数の意味を持つ漢字ですが、直ぐにこれだけの字を思いつかれるとは、感心させられます。大変有難う御座いました。

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