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多糖のピバロイル化

多糖のひとつであるカードラン((1→3)-β-Dグルカン)に塩化ピバロイルを混ぜ、反応させることで、グルコース基の6位の水酸基をピバロイル化させる実験をやろうと思っています。しかし、溶媒が文献によるとピリジンの為、思ったように実験計画が立てれません。ピリジン以外の溶媒を使用したいと思うのですが、(例えばDMSOとか)溶媒選択に関する知識が少なく、困っています。どなたかご教授願えないでしょうか・・・・。

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  • rei00
  • ベストアンサー率50% (1133/2260)
回答No.2

 ピバロイル基は使った事が無いので自信なしですが,一般論として回答いたします。  多糖の誘導体化の場合,1)溶解度,2)反応性,3)安定性が問題となります。 1)溶解度  低分子有機化合物と異なり,極性溶媒でないと溶解できません。 2)反応性  高分子内に多数の反応点が存在するため,全てを完全に反応させるには反応に有利な溶媒(今の場合,高極性溶媒)が必要になります。しかし,溶媒自身が反応しては意味が無いのは当然ですから,アプロチック溶媒に限られます。また,触媒として塩基を加えます。 3)安定性  今の場合にどの程度問題になるかは判りませんが,グリコシル結合は酸で分解されます。そのため,塩化ピバロイルと水酸基の反応で生じる塩酸(HCl)を除かないと分解したり,副反応が起こる事があります。これを抑える目的も塩基にはあります。  以上の条件を満たす溶媒として,通常ピリジン(高極性,アプロチック,塩基性)が使用されます。  もし,他の条件を使用したいという事であれば,「Chemical Abstract」や「実験化学講座」等で文献検索をされるべきです。ピバロイル化の条件は勿論ですが,他のエステル化の条件も応用できないか検討してみて下さい。  ところで,何故ピリジンではダメなんでしょうか? やってみられましたか? 『ピリジンは臭いますし、かなり実験者泣かせの溶媒なんですよね(汗)』と書かれていますが,有機化学では(特にこの様な場合には)普通に使用する塩基性溶媒です。お書きのものはピリジンを避ける理由にはならないように思いますが・・・。

noname#2126
質問者

お礼

どうも有難うございました。 溶媒の選択性については、今回のお答えや過去の質疑応答を読むことで非常に勉強になりました。 うちの学校の研究室では、分析機器を用いた高分子の構造解析の分野が研究が中心で、私のように合成をする人間が少なく、「におい」や「廃液などの後処理」に対応できる環境が十分整っていないという現状がありました。でも合成計画をする者として、目的物質をいかに作るかをまず第一に考える必要があるのに、実験のしやすさの点にしか目を向けていないところもありました。研究者としての甘えがあるように思い少し反省しました。

その他の回答 (3)

  • loveobo
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回答No.4

酸クロでエステル化するとき、ピリジン溶媒という条件は汎用されますが、 私は嫌いです。臭いし、後処理の時に多量のピリジニウム塩が有機層/水層の 相互溶解を増して、モノの抽出効率が落ちそうで。当量ないし小過剰の ピリジンを他の溶媒で希釈することを第一選択にしたいです。 とは言え、多糖の溶解性を考えると、水と混ざるような溶媒しか使えない でしょうか? #3のNMP(N-メチルピロリドンとも通称されます) 良いかもしれませんね。 ピバロイルは立体障害が大きいですから、当量のピリジンくらいではダメ かもしれません。触媒量の4-dimethylaminopyridineを併用したらいかが でしょう。実験書とかめくってみると、ピバロイル化の例は結構あると 思いますが、今は調べずに書いているので自信なし。

  • kumanoyu
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回答No.3

私は塩化ピバロイルは使ったことがありますが、多糖の方は無しです。 まずDMSOについてですが、スルホキシドと無水酢酸を反応させるプンメラー転位反応というのがあります。 反応条件は忘れましたので、必ずダメとは言いませんが、やはりDMSOが酸クロをつぶしてしまう可能性はあると思います。 もっと反応性の低い溶媒で、原料を溶かすものなら、酸クロに対して1倍モル以上のピリジン(あるいは他の適当な塩基)を加えてやれば反応は進むと思います。 まあ、時間が許すならいろいろ失敗を繰り返しながら種々の条件で実験を繰り返すことは、その経験が必ずあなたの財産になると思いますので一概にムダとも思えませんよ。 NMP(N-メチル-2-ピロリジノン)+適当な塩基 とかはダメでしょうか?(原料が溶けるかどうか、自身無しですが。)

  • BOB-RooK
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回答No.1

 もう少し専門に近い方からのフォローを期待して・・・  多分、アプロティックな溶媒で反応すると思います。で、塩基を入れておくと行きやすい反応なんでしょうね。ピリジンの場合は溶媒と塩基の両方を兼ねているのだと推測します。うまく行くと良いですね。

noname#2126
質問者

お礼

どうも有難うございました。 非プロトン溶媒なら、やはりDMSOあたりが 適当でしょうか。 ピリジンは臭いますし、かなり実験者泣かせの溶媒 なんですよね(汗)

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