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いわゆる「胸キュン」とは、医学的にどういったメカニズムなのでしょうか?

こんにちは。 自分は男性ですが、上手く言葉では言い表せないのですが例えば女性の可愛いしぐさを見たりして 胸が一瞬締め付けられるような、いわゆる「胸キュン」とは、医学的にどういったメカニズムなのでしょうか。 よろしくお願いいたします。

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  • ruehas
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回答No.1

こんにちは。 このような「胸キュン現象」といいますのは、「大脳辺縁系」の「情動反応」に伴って発生する「情動性自律反応」というものに当たります。 「大脳辺縁系」には身体内外の全ての感覚器官からあらゆる知覚情報が入力されています。女性の容姿やしぐさといった視覚刺激が入力されますと、「大脳辺縁系」にはそれに基づいた「情動反応」が発生します。この情動反応によって無意識に選択される行動や反応を「情動性身体反応」といい、この信号が「視床下部」を介して自律神経系に出力されることによって発生する、心拍、呼吸数の上昇、血管の拡大、発汗といった様々な生理的変化を「情動性自律反応」といいます。他にも、表情が変わる、鼻の下が伸びるといった反応がありますし、情動信号は運動神経系にも出力されますので、思わず見惚れる立ち止まる、接近するなどの無意識行動が選択されます。 そして、このような情動性身体反応というのは無意識行動ではありますが、「学習行動」です。では、それは生殖行動という「本能行動」とはいったい何処が違うのでしょうか。 我々動物は、生まれながらにして「生殖行動(本能行動)」実現するためのメカニズムを持っています。「性的刺激」が入力されますと、「生命中枢(脳幹以下脊髄まで)」内で生殖行動を司る中継中枢の反応が「視床下部」を介して全身の自律神経系に出力されます。これにより、生殖行動の実現に必要な生理状態の活性化を行うと共に、性ホルモンの分泌も促され、成人男性の場合、精子が製造されていれば勃起します。このように、大脳辺縁系に情動反応が発生しなくても、「心拍の自律反応:胸キュン現象」といいますのは、「生得的な反射」として必然的に発生するわけです。 では、このような反応を発生させる「性的視刺激」とは、生命中枢内に生得的に定められた先天的な反応規準によって判定されるものです。最もはっきりとした反応を引き起こすのは「フェロモンによる刺激」ですが、人間でも獲得が可能でそれが視覚刺激ということでありますならば、やはり「性的に成熟した女性の容姿」といったものが「生得的に定められた性的刺激」ということになります。 ですが、「女性の可愛いしぐさ」といいますのは、生命中枢における生得的なものではなく、これは生後の体験学習によって後天的に獲得された反応規準であります。そして、このような反応規準を学習・保持し、情動反応を発生させているのが「大脳辺縁系」です。 「大脳辺縁系」といいますのは、我々哺乳類が爬虫類から進化する過程で生命中枢よりも後から発達した新皮質であります。 従いまして、我々の脳内には、 「知覚入力―生命中枢―視床下部―自律神経系」いう本能行動の経路の他に、 「知覚入力―大脳辺縁系―視床下部―自律神経系」という学習行動のためのバイパスがあることになり、これによって発生しているのが「情動性身体反応」です。 「可愛いしぐさ」「やさしい喋り方」「女性の服装」、このようなものは生後の体験によって性的刺激として学習されたものです。そして、このような学習が繰り返されますと、やがて特定の女性に対する大脳辺縁系の反応が強くなります。つまりは恋に落ちるということですね。 ポルノ写真などは元々「性的視覚刺激」であったものが性的快感を体験することによって「おかず」として学習されたものです。ですから、より高度な学習を積めば「女性の下着」も「おかず」になります。そして、このような反応は大脳辺縁系の学習機能を必要としますので、本能行動だけでは実現は不可能です。 従いまして、このような「女性の可愛いしぐさ」に対して発生する「胸キュン現象」とは、生後学習に従った大脳辺縁系の情動反応に伴う「情動性自律反応」ということになります。そして、それが特定の女性でありますならば、恋愛感情という強い情動反応であると疑ってみて良いと思います。

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質問者

お礼

早速のご回答ありがとうございます! なるほど、情動反応というのですか。こんなにはっきりした分類があるとは知りませんでした。 「胸」が締め付けられる感じがするのは「心拍の自律反応」、つまり心臓が原因である、 と考えてよいでしょうか? 詳しく教えていただいてありがとうございました!

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