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シンチレーション検出器

シンチレーション検出器によるγ線の波高分布をしらべたところ、広がりがありました。 なぜ波高分布に広がりがあるのでしょうか?

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回答No.1

一つ一つのγ線フォトンのエネルギーが一定でも、一個のγ線フォトンがシンチレータ内で何個の可視光フォトン(紫外赤外も入れて可視光とひとまとめにしてしまいましょう)を発するか、あるいはどれだけのエネルギーが可視光フォトンの生成に回されるかは確率現象なので揺らぎがあります。 例え可視光フォトンの数が必ず固定のN個であるとしても、N個のフォトンのうち全てが光電気変換部に到達して光電効果(かどうかは光電変換器の種類次第かもしれませんが)による電子正孔対生成をするとは限らず、これも確率現象。一個の可視光フォトンが光電効果で発生する電子正孔対の数も確率現象。 なんだかんだでγ線のエネルギーから検出電気信号に至る過程にはたくさんの確率過程を踏むので、観測される信号の大きさ(つまりγ線一個のエネルギー推定値)は確率的な揺らぎを伴います。 たぶん一番決定的なのはNの大きさで、これが支配しているとすると得られる電気信号の信号雑音比の物理限界はN/√N (大きさN比例、標準偏差√N比例)くらいじゃないかと思います。(やまかんです。量子揺らぎとかフォトンノイズとか言われる現象からの推測に過ぎませんが)

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