米陸軍の下士官兵の関係について
いつも貴重なお知恵をお貸し頂き、有り難うございます。
つまらぬことながら昔から気になっていたことがあったのですが、どなたかご存知でしたら、何かのついでにでもご教授願えませんでしょうか。
気になっていたのは、米軍における下士官、特にコーポラル(Corporal)の位置づけです。
映画の中では伍長と訳されることが多いコーポラルですが、一介の兵士たちでもぞんざいな口調で話しかけているように見受けられます。
もちろん私は原語の語調や語感が判るほど英語が達者ではないので、あくまでも吹替えや字幕頼りの印象ですが、兵(Private)たちが、遠慮のない物言いをしているのがいやに気になります。
例えば旧い映画の話で恐縮ですが、「エイリアン2」では、植民地海兵隊のヒックス伍長に対して兵たちが同階級のような話し方をしています。
しかし、軍曹(sergeant)であるエイポーンに対しては比較的フランクな態度ながら敬語を使っているみたいで、「軍曹には敬語で伍長はタメ口?」と奇異な感じを持った記憶があります。
これが映画「プライベート・ライアン」になるともっと顕著で、アパム伍長(尤もミラー大尉にはCorporalと呼ばれていますが、Wikiによれば5等特技兵で伍長ではないとされていますね)など、たとえ実際には伍長でないとしても、吹替え版で二等兵であるメリッシュなどから命令口調で指示をされたり、てめぇ呼ばわりで嘲弄されたりなど、酷い扱いをされていて、初めて見た時にはびっくりしました。
劇場で見た字幕でも、敬語ではなかったので、翻訳者にとってもぞんざいな口調だったものと思われます。
旧日本陸軍でも、「古兵殿」という言葉があり、階級よりもその部隊の古株の方が実際には偉いとされていたといった話も聞きますが、それでも二等兵が同世代の伍長に対し「てめぇは・・・」的な話し方をすることが許されていたとは、とうてい思えない気がします。
と、長々と書いてしまいましたが、米軍での下士官兵の関係性というのは、他国(例えば旧日本軍など)とは異なる特異点があるのでしょうか、というのが私の疑問です。一般社会ならいざ知らず、軍隊という階級が厳然と存在する組織内で、階級が公然と軽んじられるようなことになれば、規律は崩壊してしまうと思うのですが。
(因みに旧日本海軍では、例えば兵科将校の尉官と機関科将校の佐官だけが生き残ったりした場合、指揮権の承行令上では兵科の尉官が指揮をとるようになっていたそうですので、兵科ではない特技下士官というのはあまり重視されないのでしょうか?でもエイリアン2のヒックス伍長はベテラン兵という感じだったし・・・。やっぱり分からないや)
ご存知の方、解説を頂戴できれば幸いです。
お礼
大変参考になりました。寄付名簿に両方の記載があるということは この寄付が昭和6年以後のものなんですね。おそらく日露戦役30周年記念といった性格のものかと推測できますね。ありがとうございました。