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何キロまでがユークリッドなのでしょうか
単純に三角関数の応用問題などえ沖の船の距離を求める文章題で 500M, 5Km 10KM などの答えは実際には何キロくらいまでが 地球が丸いことを意識しないでいい(ユークリッド幾何学?)の 範囲なのでしょうか。 ● また東へN km 進み次に南へNkm 西にN Km 北にN Km すすんで元の場所に戻れるには Nはどのくらいの値までなら 言えるのでしょうか。 数学の応用問題を作るとかいうのではなく、私は高校での数学しか 習っていないので実際に非ユークリッド幾何学も習った事が ないのですが、どのあたりの距離までなのか知りたいと思っています。 宜しくお願いします。
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>500M, 5Km 10KM などの答えは実際には何キロくらいまでが 地球が丸いことを意識しないでいい(ユークリッド幾何学?)の 範囲なのでしょうか。 地球は大きいので、地球の丸みの影響の出る距離はかなり長いと思っているのが一般的ですが、実際に計算して見ますと以外に短い距離であることが分かります。船乗りは昔から経験的に地球の丸みを感じています。例えば「水平線の向うに船のマストの一部が見える」など。 地球の曲率を earth curvature といいますが、ちょっと計算してみましょう。 地球の半径を「r」meter、A点から水平に、Lmeter離れた点をP点とします。P点から地表までの距離をhmeterとします。 ピタゴラスの定理で、 (r+h)^2=r^2+L^2 の式が成立します。これを展開して、 r^2+2rh+h^2=r^2+L^2→2rh+h^2=L^2 この式の中のh^2はrに比べると非常に小さいので無視すると、 2rh=L^2→h=L^2/2r→h=L^2x1/2r となります。地球の半径を6,400Kmとし、単位をmとして計算すると、 h=L^2x7.85^-8 となります。つまり、高さは距離の2乗に比例します。ただし、数10Kmも離れるとこの式は不正確になります。 この式から、1Km離れた2点間では、約8cm、2Kmでは、約30cm地球は曲がっていることになります。つまりレザーで水平に投光された光線は2Km先では30cm強高いところを照らすことになります。 また、波打ち際にたっている身長180cmの人は、約5Km先に水平線が見え、それ以遠の海は見えません。10mの高さから見える水平線は約11Km先となります。 >また東へN km 進み次に南へNkm 西にN Km 北にN Kmすすんで元の場所に戻れるには Nはどのくらいの値までなら言えるのでしょうか。 球面三角法で計算してみましょう。使うのは「第2余弦定理」です。計算の仕方は長くなりますので割愛して、結果だけ書いてみます。 北緯35°(東京付近)の地点から東へN km 進み西にN Km進んだ場合 N=1Km⇒ずれ約6cm、N=2Km⇒20cm、N=10Km⇒5.5m、N=20Km⇒22m となります。 東南西北と進んだ場合は、上の倍位のずれが生じます。 北海道付近でのずれは、上の値の1.5倍弱になります。 現実問題として、船などの航海において、海図上での作図による精度はそれほど出ませんのであまり問題となりません(今はGPSにより飛躍的に精度が上がっています)が、トンネルの掘削などでは地球の曲率を考慮しないと上り坂、下り坂となり、水平には掘れません。 >どのあたりの距離までなのか 結論として、かなり短い距離でも地球の曲率は影響しますが、どの程度の精度まで要求されるかによって、どのあたりの距離までなのかが決まります。
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- Yosha
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No.6です。 >◆成田→ニューヨークの航空路は何故アラスカの上を通るのかというのが以前は分りませんでした。また東京から真東に進むと赤道を越えるとか、もう少し考えてみます。 地球の中心点を含む平面と地球の表面とが交差してできる円を、大円(Great Circle)といいます。地球上の2地点の大円上のコースを大圏コースと呼んで、2地点間を結ぶ最短コースとなります。また、赤道や経線(子午線)も大円です。 興味がおありのようなので、大圏コースの計算式を書いておきます。いろいろ計算してみてください。きっと面白い発見がありますよ。 D:2地点間の距離(海里)(1海里=1,852m) Θ:出発点での方位角(この角度(進路)は進行するに伴い刻々と変化していきます) D=60・acos{sinN1・sinN2+cosN1・cosN2・cos(E2-E1)} Θi=acos{(sinN2-sinN1・cos(D/60))/(sin(D/60)・cosN1)} sin(E2-E1)≧0・・・Θ=Θi sin(E2-E1)<0・・・Θ=360-Θi N1,E1は出発点の緯度,経度。N2,E2は目的地の緯度,経度 注1)緯度・経度は、北緯,東経では正、南緯,西経では負で入力してください。 注2)北緯90度、南緯90度の場合は、距離は計算できますが、方位は0度か180度です。 余談ですが、今ではコンピュータと自動操縦(操舵)で大圏上を飛行(航行)する大圏航法がなされていますが、昔は、大圏上を適切な距離で区切り、その間は同じ進路で飛行(航行)する擬似大圏コースの方法(ラムライン航法)が取られていました。
お礼
大変遅くなりました。 詳しい解説と距離の求め方大変参考になりました。 本当に有難うございました。よくわかりました。
- N64
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#4です。すみません、参考URLが抜けていました。球面三角形の角度」というタイトルで、URLは、 http://www12.plala.or.jp/ksp/vectoranalysis/SphereTriangle/ です。
- N64
- ベストアンサー率25% (160/622)
こちらに、「球面三角形の角度」というHPがありますが、こちらの式を拝借して、考えてみました。ご質問者は、東西南北へ曲がる正方形で考えていますが、私は、球面上の正三角形で考えて見ます。完全な平面の上の正三角形の頂点の内角は60度です。そして、完全な球面上で、北極に頂点、赤道上に底辺のある「正三角形」の頂点の内角は90度です。球面の上の正三角形でも、辺の長さが限りなくゼロに近ければ、平面上の正三角形と同じみなせて、頂点の内角は60度です。問題は、球面上の正三角形が、もうちょっと大きい場合です。その場合は、最初にご紹介したHPの式では、正三角形の頂点の内角がα、の辺が球の中心に対してなす角度がaですから、ここでCos(a)をA置くと、Cos(α)=A/(1+A)となります。正三角形が限りなくゼロに近い時は、A=Cos(a)は、限りなく1に近くなり、Cos(α)=0.5に限りなく近くなります。このとき、αは限りなく60度に近くなります。北極に頂点、赤道上に底辺のある「正三角形」の場合は、aが90度ですから、A=Cos(a)=Cos(90度)=0になります。これからCos(α)=A/(1+A)=0となり、α=90度となります。問題の小さな正三角形の場合は何度になるかは、Cos(α)=A/(1+A)を解けばよいのですが、そこまでしなくとも、Y=X/(1+X)のグラフを、X=1から少しづつ小さくしていったときのYの大きさを見ればよいと思います。Excelで表計算してグラフにしてみれば、正三角形の辺の長さがだんだん長くなるときの内角が60度から、どのようにずれてゆくかが想像できるのではないかと思います。数学が得意ならこの式から、地球の半径をR、三角形の1辺の長さをLとしたときの内角αを求めることも、できるかも知れません。
お礼
詳しい解説有難うございました。またWEBの紹介も有難うございます。 実際に自分で計算してみるつもりです。
- chirubou
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例えば船で自分の位置を知りたい時に、灯台などの海図に載っている位置が分かっている2点を、船から見たコンパス角度を計測して、海図上に線を引いて位置を出したりします。これは見通しなのでまあ10KMくらいでしょうか。こんなことは(GPSがない頃は)当たり前に行われていました。つまり、普通の三角形として計算していたということですね(ユークリッド幾何学)。 問題になるのは海図の距離の読み方で、横(東西)方向は緯度によって距離が変わってくるのです。まあこれは海図という地図の書き方のせいもあるのですが。地球儀で緯度、軽度の線があると思いますが、それが赤道近くはほぼ四角なのに北極や南極ではほぼ三角ですよね。 「東へN km 進み次に南へNkm 西にN Km 北にN Km…」という問題も、赤道の上と北極に近いところでは誤差が大きく違ってきます。北極点の近くでこれをやったら数メートル移動しただけでも元には戻れないでしょう(北極点の真上ではそもそも南しかなかったりしますが)。
お礼
海図の見地からの解説有難うございました。以前は飛行機で成田→ニューヨークの航路が何故カナダやアラスカの上を通過するのかよく分りませんでした。
- neKo_deux
- ベストアンサー率44% (5541/12319)
> また東へN km 進み次に南へNkm 西にN Km 北にN Km > すすんで元の場所に戻れるには どういう誤差の範囲を「元の場所に戻った」と定義するか?次第かと思います。 元の場所から0.00000031mもズレたので違うって判断するか? 元の場所から1m以内ならOKと判断するか? 厳密に言うと、元の場所から東に1m、その場所(磁北が違ってる)から西に1mでもズレますし。 元の場所が北極点(磁北の中心)の1m西だっらら?とかだと、思い切り方位がズレますし。 -- > 三角関数の応用問題などえ沖の船の距離を求める文章題で 問題に特に注記が無いのなら、全く意識する必要は無いかと。
お礼
そうですね。物理でいう「空気抵抗は無視する」くらいの誤差なら 問題ないのですね。有難うございました
>...東へN km 進み次に南へNkm 西にN Km 北にN Kmすすんで元の場所に戻れるには >Nはどのくらいの値までなら言えるのでしょうか。 「ユークリッド幾何学?」vs「非ユークリッド幾何学」というよりも、「平面幾何学」vs「球面幾何学?」の対比ですね。 (地球は「球面」ですらないそうですが...) 地球を半径 R(km) の球面だと仮想し、 東へN(km)、次に南へN(km)、西にN(Km)、そして北にN(Km)進んだら、元の場所からどれだけずれるのか? を計算してみると面白そうです。
お礼
球面幾何学ですね。一度平面と比較してみたいと思います。 解説有難うございました
お礼
詳しい解説有難うございます。それと実際の計算例を示して頂き大変参考になりました。実際に自分でも計算して見ます。 ◆成田→ニューヨークの航空路は何故アラスカの上を通るのかというのが以前は分りませんでした。また東京から真東に進むと赤道を越えるとか、もう少し考えてみます。トンネルの問題もそうですね。よく数学パズルに出てきますが、いろいろ面白く事が考えられそうです。 本当に有難うございました