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短歌に季語は不要ですが、では…

短歌を始めて1ヶ月にも満たない者です。 本を見ながら勉強中なのですが、本に載っていなくてよくわかりませんでしたので、詳しい方に教えていただければ幸いです。 短歌に季語は不要だということは承知していますが、季語とされる言葉を歌に用いることはよくあると思います。 では、季節の異なる季語を2つ以上入れて詠んだ歌は滑稽な感じがするものなのでしょうか。 例えば、夏の季語の「紫陽花」と、秋の季語の「月」を一つの歌の中に盛り込んだ場合(例:月あかり照らす母と幼な児の紫陽花の花愛でるかたらい)、季節感がおかしいと思われるものなのでしょうか。 他にも、夏の季語の「ラムネ」と秋の季語の「刈田」など… 言葉が示す季節は異なりますが、月が紫陽花を照らす様子は風情があるので、これを詠むときれいな歌ができそうな気がします。 また、私が住む地方では祭りが9月下旬にあるので(秋祭りです)、祭りの帰りに、夜店で買ったラムネを飲みながら刈田の横を歩いて帰ることがあります。 よろしくご教授ください。 (例に挙げた歌は、この質問のために数分で作ったものですので、拙い歌だと承知しております)

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回答No.3

 まず、俳句において、「月」は秋の季語ですが、それは修飾語(説明)も何もなく「月」という言葉を用いて読んだらそれは秋の月である、ということで、他の季節の月を詠んではいけない、ということではありません。  だから、今、たまたまgoogleで検索にかかった句ですが、 足もともしらけて寒し冬の月  我眉 http://www.ese.yamanashi.ac.jp/~itoyo/basho/shitibusyu/sumidawara20.htm のように、あるいは、 外(と)にも出(い)でよ 触るるばかりに春の月  中村汀女 のように、他の季節の月を詠んだ俳句はいくらでもあります。ただ、その場合は「冬の月」とか「朧月(おぼろづき=春のぼんやりかすんで見える月)」とか、「月」だけの言葉では表現しないのです。  したがって、季語の定めのない短歌では、他の季節の月を詠んでも全く差し支えありませんし、その歌にほかに季節を表す他の語が(月と紫陽花、刈田とラムネのように)入ってもかまいません。  大岡信さんの「折々の歌」シリーズから私が気に入った短歌を書き抜いたものから例を挙げますと、 をとめらが泳ぎしあとの遠浅に浮環(うきわ)のごとき月浮(うか)び出でぬ  落合 直文  (水泳=夏) 山住に迷ひもたねど雪山に月沈むとき生(いき)を寂しむ          岩波 香代子  (雪山=冬) のごとくです。  次の歌は「折々の歌」からメモしたものではありませんが、私の好きな歌の一つで、この歌の「月」は秋がふさわしいにしても、特に季節は問わないと思います。(「BS」はBS=衛星放送用に打ち上げられ地球を回っている人工衛星) BSが地球の食をわたるころ新室(にいむろ)つつむ月かげの青      大辻 隆弘

参考URL:
http://rikko.blog.ocn.ne.jp/kazahana/2005/01/post_15.html
an1
質問者

お礼

ありがとうございます。 URLも参考になりました。 近所に短歌サークルや短歌教室がないので、今はもっぱら本で勉強しています(最近、通信講座を申し込みましたが)。ですので、わからないことばかりでして、こちらで詳しく教えていただき、とても嬉しいです。 こちらは田舎のせいか月がとてもよく見え、このきれいな月を詠みたいと思っていましたが、これから沢山の歌をつくることができそうです。 ありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • shiremono
  • ベストアンサー率70% (187/267)
回答No.2

全然詳しくないんですが・・・ 短歌でも、使うことばを季語としても意識するのは、大切なことだろうと思います。たとえ季語の約束がなくても、すくなくとも伝統的なスタイルの短歌にとって、季節感が本質的であることにかわりはありません。 勅撰和歌集には四季の部立てがあり、歌合せの題詠では、花・ほととぎす・月・雪・もみぢ (山本健吉) が景物として季語化していたようです。 それでも、たとえば花と月 (春) 、ほととぎすと月 (夏) などをあわせて詠んだ歌はそれほどめずらしくないのですから (とはいっても、秋の月の歌にくらべると圧倒的に少ないはずです)、和歌の伝統からしても、刈田にラムネでさしつかえないのでは。季語が単に形式的に守られている俳句などよりは、よほどよい歌ができると思います。 参考   我が宿に月おし照れり ほととぎす 心あらば今夜来鳴きとよもせ (萬葉集 1480 夏雑 大伴書持) 望くたち清き月夜に吾妹子に見せむと思ひし宿の橘 (萬葉集 1508 夏相聞 坂上大嬢) 春霞たなびきにけり 久方の月の桂も花やさくらん (後撰和歌集 18 春 紀貫之) 有明の月だにあれや ほととぎす ただひと声のゆくかたも見ん (後拾遺和歌集 192 夏 宇治前太政大臣) ほととぎす 鳴きつる方をながむればただ有明の月ぞ残れる (千載和歌集 161 夏 後徳大寺左大臣) 夕月夜 潮みちくらし 難波江のあしの若葉にこゆる白波 (新古今和歌集 26 春 藤原秀能)

an1
質問者

お礼

ありがとうございます。 自分で詠むのは短歌ですが、俳句も好きです。 それで、短歌を詠むときの参考にしようと季語辞典を買いましたら、私が知らなかった季語が次々と載っていて自分が詠もうと思っていた歌がおかしくないのか、不安になり、こちらでお尋ねしました。 参考となる歌を挙げていただき、ありがとうございました。 こちらで質問する前に、手持ちの歌集を見てみたのですが、「月」だけを詠む歌はあったものの、「月」とそれ以外の事柄を歌におりこんだものがなくて、余計に不安になっておりました。 本当にありがとうございました。

  • myeyesonly
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回答No.1

こんにちは。 そもそも短歌に季語っていう概念はなかったと思いますが?? 季語は俳句が成立してから出来た物だと思うので、その概念を無理に押し付ける必要はないでしょう。 まあ使ったからどうって事もないと思いますけど。

an1
質問者

お礼

ありがとうございます。 ここで質問して、疑問がとけました。 ありがとうございました。

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