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エクセルギーの理解について
- エクセルギーとは「ある系が周囲温度と平衡に達するまでに、他の系に与える最大仕事のこと」です。
- エクセルギーの計算には熱エクセルギー比の変化を考慮する式がありますが、これと熱効率ηmaxの式は異なります。
- エクセルギーとW=η×Qは異なる概念であり、それぞれ別の意味を持っています。
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<<3補足 はい。そのとおりです。 なお、♯3の訂正です。 カルノーサイクルでは、熱源の温度は十分大きいとしていて×→熱源の大きさは十分大きいとしていて
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そもそもη=1-T1/T2 とは何でしょう? 高熱源温度T2,低熱源温度T1としたときのカルノーサイクルの効率です。カルノーサイクルでは、熱源の温度は十分大きいとしていて、T1やT2は作業物質に仕事をさせて熱Qを移動させても熱源の温度は変化しないように設定されています。ですから、熱源の温度が一定というのが条件です。 エクセルギーを考える時は、熱源の温度が変化して、環境の温度に近づくくらいの十分に小さい系というのがむしろ主旨であり、仮にもし熱源の温度が、いくら仕事を取り出しても一定:η=1-T1/T2がどんなときでも成り立つとしたら、エクセルギーはどうなるでしょう?無限になりますよね.... 結論を言うと、 <<T1がT0になるまで少しずつ温度が下がるという過程をすっとばして、瞬間的にT0まで下がったときどれだけ仕事が出来るか というわけではありません。瞬間的に下がるといっても、その短い過程で高熱源の温度は下がるのだから、それに対応してその間、効率も瞬間的に変化していることになるでしょう。だから積分しなければならないはずです。そもそも、準静過程だから瞬間的というのも通常ありえません。結局、η=1-T0/T1というのは、 『熱dQが移動する過程において、高熱源(と低熱源)の温度がそれにより変化しないほど十分小さい熱量dQ』のとき成り立っている、ということです。それは熱源の大きさにもよるから、一概に時間だけでは測れませんけど、強いて時間で表現すると、熱の移動が始まった極初期段階においてη=1-T0/T1が成りたっているということです。 で、後半部ですけど、<<またエクセルギーは 1-T1/T のTをT1からT0までの変数として積分している はい。その通りです。 <<しかし積分の1つ1つでTがT0まで下がったとしているのに、それをさらにTの値を変動させながらそれを足し合わせていくという過程が理解できません "積分の一つ一つ"というが、どういうことでしょう。 積分は、微少量を加え合わせるということであり、 一つ一つも何もありません。ある熱の 微小移動dQに伴う微小最大仕事dQηを、加える:∫するから∫dQηとなるわけであり、ηは温度により一定で はないから積分することになるのは前述のとおりです。 <<積分関数の中身はTがToまで下がったとしてますよね 違います。積分の意味について話すと、 dQηという『ある瞬間』における仕事を、温度がT'から Toになるまで、瞬間瞬間にわたって足し合わせていく ということです。
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ご返信ありがとうございます。 少し分かったような気がします。 私が勘違いしてましたのは、η=1-T1/T2 というのは動作流体の温度がT2という状態からからT1という状態まで下がってはじめて熱量Qが発生すると思ってました。 そうではなく、熱効率は熱源温度T1,T0の温度が決まれば決まるものだということですよね? その状態で熱量は伝わりはじめ、その瞬間の仕事をdW=η(T)dQとするわけですね? そしてカルノーサイクルでは熱効率は熱源は常に一定と考えるので熱効率は常に一定で、結局サイクル中で求まる仕事はW=ηQになるということですね?
<<η=1-T0/TのTは高温熱源温度T'から周囲温度T0に下がり、その下がる過程の1点を見た時の熱効率が η=1-T0/Tとなるということですか はい。そのような理解でいいと思います。 積分は、紛らわしかったかもしれませんね。 積分変数がTで、積分の上限はT'としなければなりませんよね、確かに..... 例えばバケツ一杯の100度のお湯に仕事させようと 思ったら、周囲の温度が25度として 100度のときで効率は最大ですけど、70度、50度、25度と、下がるまでにずるずると効率は落ちてしまいますよね。そうゆうイメージだと思います。
補足
返信ありがとうございます。 少し分からなくなってきました。 熱効率η=1-T0/T1 (1) は結局何をさしているのでしょうか? T1がT0になるまで少しずつ温度が下がるという過程をすっとばして、瞬間的にT0まで下がったと仮定したらどれだけ仕事が出来るかという仮定した値なのでしょうか? またエクセルギーは 1-T1/T のTをT1からT0までの変数として積分している。しかし積分の1つ1つでTがT0まで下がったとしているのに、それをさらにTの値を変動させながらそれを足し合わせていくという過程が理解できません。簡単に言うと積分関数の中身はTがToまで下がったとしてますよね?それをまたTの温度がTに戻ってそれを足し合わせると結局熱効率の積算値になりにエクセルギーは1より大きくなってしまいませんか? 分かりにくいかもしれませんがどうぞよろしくお願いします。
η=1-T0/Tというのは、"ある時点における"系の なしうる最大仕事効率です。仕事をしていく過程で、系の温度は環境の温度に近づきますから、 たとえ最終的に系にQの熱量を加えたとしても、 全ての時刻でη=1-T0/Tという効率で仕事をしたわけではありません。だんだん効率は悪くなっていくはずです。それを考慮し、dW=dQηという微小仕事を、変化する温度Tについて積分して最終的に系がなしうる仕事総量をもとめたものがエクセルギーです。 ξ=∫dQη=∫CpdT(1-T0/T)=Cp(T-T0)-T0CplogT/T0 =H-H0-T0CplogT/T0 =(H-H0){1-ToCp/(H-H0)logT/T0} =(H-H0){1-T0/(T-T0)logT/T0} ただしH=CpT(エンタルピー)
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ご返信ありがとうございます。 η=1-T0/TのTは高温熱源温度T'から周囲温度T0に下がり、その下がる過程の1点を見た時の熱効率が η=1-T0/Tとなるということですか? いまいち理解できてないかもしれませんが、系の温度が高熱源温度T'である状態から、低熱源温度に仕事をする瞬間は η=1-T0/T' しかしどんどん系の温度の値が周囲温度に近づいていき、それにつれて仕事も少なくなる。そして最終的に全部仕事をし終わった時の全仕事量が積分で求められたエクセルギーということでしょうか? 私は系の温度がT'からT0になってそこで、仕事が始まるのかと思っていました。
お礼
丁寧に教えていただきありがとうございました。