- ベストアンサー
拱貫という名所について
ある小説の中で西洋建築のこと表していて、拱貫(きょうかん)という単語がでてきました。拱という漢字はアーチと訳されている事からアーチ型の貫のことだと思いましたが、調べても載っていないので、似たような言葉で拱梁(きょうりょう)という単語が有りさらに詳しく調べてみるとアーチ梁と言う名所を発見したのできっと貫と梁は似たような物なのでこの事だと思ったのですが、建築の名所に詳しい方正しいのかどうか教えてください。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
その小説とは小栗虫太郎の”黒死館殺人事件”でしょうか? だとすれば”そのボネーベ式の拱貫(きょうかん)が低く垂れ、暗く圧し迫るような建物が、たちまち破瓜期の脆弱(ぜいじゃく)な神経を蝕(むしば)んでいったのだ”という部分の記述のことを仰っているのだと思いますが、前後を読み通してみて、この小説自体が作者の想像の中で書かれており、”拱貫”という言葉自体が作者自身による造語である可能性が高いと思います。 貫と云うのは木造建築において、柱と柱の間を横方向に貫通させる技法で、主に水平方向の撚れを防ぐための構造材です。 したがって直線に近い方が構造的に強く、アーチ型にする意味はない物です。 構造だけでいえば神社の鳥居を例にとれば判りやすいと思います(下図の貫をアーチ型にしたら、撚れ方向のバランスが悪くなりますよね?) 現実にその様な建築技法は存在しない様な気がします。 ■■■■■■■→梁(笠木) ■ ■ □■□□■□→貫 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
お礼
質問に答えていただき本当にありがとうございました。質問に書かれているようにたしかに小栗虫太郎の小説です。よく、分かりました。やはり、造語でしたか。貴重な時間を割いていただいて本当にありがとうございました。