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チトクロムCの飲み薬はなぜきくのですか?
チトクロムCの飲み薬がありますが、なぜ利くのか不思議な気がします。 チトクロムCというのは、ミトコンドリアの中でATPを合成する電子伝達系の一つだと思いますが、飲み薬のチトクロムCがミトコンドリアにまで到達するのでしょうか? それとも、まったく別の薬理作用があるのでしょうか?
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No.2です。 >たんぱく質が消化管から消化されずに体内にとりこまれる例はボツリヌストキシンでもあります。 ボツリヌス毒素は、かなり特殊な例です。ボツリヌス毒素自体は胃液で分解されるのですが、ペプシンに対して抵抗のある無毒な蛋白と結合しているため、毒性を失わずに胃を通過できます。また、腸管粘膜の表面にはボツリヌス毒素に親和性のある物質が発現していて、毒素が結合するとエンドサイトーシスによって細胞内に取り込まれます。そのため、高分子量の蛋白にもかかわらず、腸管粘膜を通過できるのです。 一方チトクロームCは、本来合成された細胞内のミトコンドリアに取り込まれるので、細胞間の輸送システムがあるとは考えられません。 >細胞内にまで入り込んでしまえば、ミトコンドリアのDNAは大部分が宿主のDNAに移行しているそうですから、細胞内からミトコンドリアへの移動はおこりそうです。 これも実際には考えにくいことです。チトクロームCはミトコンドリアから細胞質に漏れだすと、Apaf-1に結合してカスパーゼを活性化し、細胞にアポトーシスを誘導します。この機構は多くの細胞が有しているので、もし無秩序に細胞がチトクロームCを取り込むなら、大変有害なのです。実際にはほとんど取り込まれないので、毒性は無いのですが。 余談ながら、細胞内でチトクロームCが作られる場合には、無害なアポ蛋白として作られたあと、ミトコンドリアに取り込まれてから鉄を付加されてチトクロームCになるので、何ら問題は生じません。
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チトクローム製剤については、少し高価な栄養剤のつもりで処方している医師がほとんどだろうと思います。効果はあまり期待出来ないけれど、毒にはならないから投与しておこう、というわけです。 たしかにメーカーの説明では、摂取したチトクロームCは細胞に取り込まれ、ミトコンドリアに到達することになっています。しかしチトクロームCは蛋白質ですから、分解を受けずに体内に吸収されることは、まず期待できません。 かっての日本の薬事承認では、薬物の作用機序説明は、あまり重要視されていませんでした。臨床試験のデータに問題が無ければ、滅多に拒絶されることはなかったのです。 No.1の方がコメントされているQ10は、ユビキノンという化学物質ですので、服用すれば消化管から吸収されます。
補足
そうですよね。 たんぱく質が消化されずにミトコンドリアにまで到達するというのは、普通に考えるとなかなかおこりにくそうですよね。 ただ、細胞内にまで入り込んでしまえば、ミトコンドリアのDNAは大部分が宿主のDNAに移行しているそうですから、細胞内からミトコンドリアへの移動はおこりそうです。 たんぱく質が消化管から消化されずに体内にとりこまれる例はボツリヌストキシンでもあります。 それで、チトクロムCも、、、と思ったのですが。
- aka_tombo
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全く根拠はありませんが、「酵素を飲むときれいになる」のたぐいのガセではないでしょうか。コエンザイムQ10の若さもしかり、酵素が消化器系にはいったら単なる蛋白として消化されるだけだと思います。
補足
お答えいただきありがとうございます。 ただ、私の弟(医者)が「現代の不当長寿薬」と言っていたし、実際医者が出す高価な薬なので、もうすこししっかりした根拠があるのではないかと、思ったのですが。 弟がその話をした時、どういうしくみで薬が効くのか利いたら、答えられなかったのここで質問してみたのです。
補足
なるほど、それならチトクロムCの飲み薬というのは大変いかがわしい薬ということになりますね。それが、どこかの通信販売の業者が週刊誌に宣伝しているのではなく、医者が使う薬として存在するのですから、不思議です。