おそらく、小学3~4年生ぐらいですか?(ちがってたらごめんなさい)
理工系出身の者です。
私は、基本的に教育産業は嫌いで、自分が利用したことがあるのは、Z会の添削を1年だけやった程度なのですが、
学生時代に、生活費と通学に使うクルマのガソリン代を稼ぐため、家庭教師をやったことがあります。
教えた子どもは5年生で、算数のテストは30点前後でした。
まず最初に、その子の弱点を分析するために、幾つかの種類の問題を解かせてみました。そして、学校で行なわれたテストの答案も見ました。
・・・そして私は、ひらめきました。
九九表の81マスを完成させる訓練をさせました。
ただそれだけだと飽きられてしまうので、ハンディ付きで私と競争させました。
最初は、私が3枚書く間に、その子が1枚。
それで私に勝てるようになったら、2枚vs1枚。
結構、面白がってやってました。
そして、その後、分数の掛け算・割り算をさせました。
・・・すると!
私が予想した以上の現象が起こりました。
学校のテストで、80点台は、しょっちゅう。
たまに100点を取ることさえありました。
たった3ヶ月弱のことであったと記憶してます。
その後、その子の同級生達も教えてほしいという要望が次々来て、それに応えた結果、私の稼ぎは増えていきました。
その代わり、本業の学問の方は、ややおろそかになりましたが。(笑)
というわけで、
計算というのは、実は、暗記です。
人間が色々な言葉を覚えることで、頭の中の引き出しが増え、それによって表現豊かに、かつ、速く文章を書けるようになり、話せるようになるのと同様のことです。
九九だけではなく、引き算もそうです。
私は、計算は苦手なほうなのですが、中学ぐらいの頃、繰り下がりのある引き算で、「13-8」という特定の引き算で、時々間違えるということを自分で発見しました。そして、自力で対策もしました。
九九でも、81マスのうち、1つでも間違えて覚えていると、段数の多い計算では、その、たった1つだけの覚え間違いが致命傷になってしまったりします。
たまに、知り合いから相談を受けることがあるのですが、あるお母さんの悩みは、これでした。
「うちの子、指を折って数えないと、計算が出来ないのよ。どうしよう・・・」
私は、自信を持って
「大丈夫ですよ。計算は暗記ですから。理工系でも大学ぐらいからは、電卓片手に計算するんですよ。試験でも電卓OKなんですよ。」
と。
ただし、概算の能力は必要です。
たとえば、
84747×6849=?
という計算をするとき、理工系の人は、まず概算をします。
だいたい8×(10の4乗)×だいたい7×(10の3乗)
= だいたい60×10の7乗
= だいたい6×10の8乗 (=6億)
そして、電卓やPCを使った詳しい計算結果と照合し、桁で大はずれしていないか?、頭の数字がやたらずれていないか? というチェックをします。
社会に出ると、経理などの特殊なケースを除き、概算の方が役に立つことは、しょっちゅうあります。
うちの子に教えているのは、例えば、クルマに乗って家族で出かけたとき、子どもに距離計の数字を見せて、
「家からここまで、ガソリンをだいたい何円使った?」
といった感じです。
あと、子どものいとこ(私の姪)の例ですと、
計算問題の数字に「円」をつけると、計算能力が異常に向上する現象があったらしいです。(笑)
あとは、グラフですね。
社会科の統計数値を、円グラフとか帯グラフを描かせる練習をさせると、確実に、数の感覚、割合の感覚が身に付きます。
ついでに、下の子(=現在低学年)の話も。
地球儀を居間に置いてるのですが、
下の子は、地球儀が大好きで、テレビで外国の地名・国名が出てくると、必ずと言っていいほど地球儀を見てチェックしています。そして、広い国だの小さい国だの、研究してます。
バチカンの面積が、小中学校の敷地面積ぐらいしかないことを教えると、目を輝かせたりして。
国ごとに色分けされている地球儀は、一種のグラフですから。
地球の、海と陸地は、どちらが広いか、というのもありますね。
割合の概念は、そうして身に付くと思ってます。
なお、
私が、自分の子どもの教育で心がけているのは、「強制しないこと」です。
正確には「強制されていると実感させないこと」です。
私自身も、それで伸びましたから。
(その代わり、稽古事についてだけは、厳しかったです。私が「行きたくない」と泣こうがわめこうが、強引に通わされました。)
私が小学生の頃、兄弟や親戚のお古で貰った百科事典だの、文学集だの、算数の話だの、歴史だの・・・
置いてあるもんだから、ついつい読んじゃいました。
その当時勉強したことは、今でも結構覚えています。
衆議院の議員定数は、いまだに491人だと思ってます。(笑)
さて、
現在、我が家の居間には、私が勝手に買ってきた書籍を無造作に置いてあります。
数学あり、パズルあり、伝記あり、漫画の伝記あり、人名辞典、英和辞典、歴史資料集、美術の本、宇宙関係の本・・・
だいたい中高生向けの本が大半ですが、時々、勝手に読んでるみたいです。
たまに、1冊の本に夢中になって、数日間、自分の部屋に持ち込んで読んでるときもあります。
インターネットでも調べごとをしたくなるときもあるようで、私が許可したサイト以外には入り込めない設定をした上で、あとは自由に使わせています。
なんだか最近、ゲームのプログラミングもどきに、はまっているのが、ちょいと気になりますが。
結論は、あえて書きませんが、
以上、ご参考になりましたら、幸いです。
お礼
大変ながい、回答をありがとうございました。また、私の子どもに対する教育方法や勉強のさせ方などを振り返り、考えさせて頂く事ができた回答だったと思います。これから参考にさせていただき、親子共前向きに行きたいと思います。 ありがとうございました。