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遺伝子の数とその表現型について
ゲノムの解析によって、ヒトでもマウスでもハエでも遺伝子の数はそれほど差がないことが分かっているそうですね。 ここで疑問に思ったのですが、遺伝子の数にそれほど差が無いのに、ヒトとハエでは個体としてかなり違いがあるのはなぜでしょうか?
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単純に話をすればですが、以下のようになります。 遺伝子とは、タンパク質をつくるための設計図です。そしてタンパク質は体をつくる部品になります。 つまり、遺伝子の数が同じであれば、それによってつくられるタンパク質の種類の数も同じになります。 さて、ここにコンパスとボールペンという二つの物体があります。誰が見てもコンパスとボールペンは全く違う形をしている物体です。では、それらを分解してみましょう。すると、コンパスもボールペンも7種類の部品から作られたものでした。 部品の数は同じ7種類でも、それぞれの部品の形が違っていればそれを組み立てたものは形が違って当然なのです。 遺伝子も同じです。 遺伝子の数が同じでも、そこから作られるタンパク質の種類が違っていれば、そのタンパク質を組み立ててつくられた個体に違いがあって当然なのです。 厳密に言うと、遺伝子は酵素やホルモンをつくっていたり、スプライシングという働きによって、一つの遺伝子から複数の種類のタンパク質を作り出すこともできます。