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原子核
原子核は回転していると聞きます。どうやって調べるのですか。回転の方向には定義はあるのですか?
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調べる方法はありません。 しかし、#1さんが書かれているように、回転していない方が不自然ですし、回転しているとして核磁気モーメントの説明ができます。 核磁気モーメントが核の回転によるものだとすると、NMRなどでそのスピンの方向を調べることができる場合があります。 なお、鉄などの磁性体は主に電子スピンによるものです。
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#3のお答えにある、 >回転していない方が不自然ですし、回転しているとして核磁気モーメントの説明ができます。 は矛盾しているように思います。 荷電粒子が角運動量を持てば、核磁気は不可避でしょう。 一方#3のお答えにあるように、 >鉄などの磁性体は主に電子スピンによるものです。 のように、磁性の多くは、電子由来で原子核由来ではありません。
原子核には回転していると同じ物性を持つものがあります。「角運動量」です。核スピンとも呼ばれます。原子核には電荷があるので、この回転のために磁場も生じます。 この「小さな磁石」が外部の磁場に影響されて安定型(外部磁場に引きつけられている方向)と不安定型(外部磁場に逆らっている方向)の二つの状態を取る事が可能でそのエネルギー差分のマイクロ波を当ててやることにより、不安定型をつくることが出来、エネルギーが吸収され、その核種の存在やその量を測定することが出来ます。核磁気共鳴がこれです。 但し、角運動量を持たない原子核もあります。 角運動量を持つために、核磁場を持つ核種は、核磁気共鳴法で、その性質を観測することが出来るのですが、角運動量を持たぬ核種は「見えません」。 例えば水素1Hはスピン1/2を持ち、便利に観察できます。MRIなど非常に便利です。一方重水素2Hもスピン1を持っており、見ることが出来ます。 しかし、この様にスピンを持っている核種はそれほど多くなく、フッ素(19)やリン(31)のようにほぼ全てがスピンを持つ同位体であるものはまれです。 例えば炭素12Cはスピンが無く、1%程度しか含まれていない13Cを見ることになるため、装置が複雑になります。 さて、回転の方向ですが、スピン1/2の場合は-1/2と1/2の二つの状態が採れます。 これが酸素17Oなどになるとスピンは5/2となりとれる状態は5/2,3/2,1/2,-1/2,-3/2,-5/2と非常に複雑。 なお、核の「角運動量は」核を構成する「クォーク」の角運動量の総和で、これから先の核の原子物理学的な行動については物理のカテでお聞き下さい。
- Ichitsubo
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回転していないと考える方が非常に難しいですね。 回転していないというのは回転速度がゼロという非常に特殊な状態です。 回転の方向に特に定義はありませんが、2つ以上の原子核がある場合は一方を基準にして言います。 原子核が回転していることの証拠は鉄などの磁性体の存在でしょう。