うなぎ文というのは
A:ぼくはてんぷらにするよ。
B:ぼくはうなぎだ。
という場合のBのような文章のことです。
Bさんは当然人間であってうなぎではありません。一見、非論理的な文章のようにも見えますが、意味は通ります。
それは、ぼくはうなぎに「する」という述語を省略しているからなのです。
ところが文章というのは述語がなければ、文章としての体裁を成しません。
そのために、形式的に「名詞+だ」によって、述語としての体裁を整えているのです。
さらにつぎのような文章もうなぎ文といえます。
C:わたしの娘は男だ。
という文章の場合、
D:わたしの娘にこの間女の子が生まれた。
という文章を補って考えると、十分に意味が通じます。
以上のことから
・「○○は××だ」という構造をもっている。
・○○≠××でなければならない。
・単独で意味が通らなくても、前後の文脈で理解することができれば可とする。
ということを押さえておいてください。
ということで、実際にうなぎ文を作ってみましょう。
E:明日わたしは京都へ行く。
という文章の場合、動詞を省略して
E':明日わたしは京都だ。
ということができます。
では「科学的内容」のうなぎ文を考えてみましょう。
F:ジエチルエーテルは、エチルアルコールに濃硫酸をくわえて加熱することによって作られる。
↓
F':ジエチルエーテルは濃硫酸だ。
G:酢酸は水酸化ナトリウム溶液で滴定される。
↓
G':滴定では酢酸は水酸化ナトリウムだ。
あとは質問者さんご自身で作ってみてください。