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電子が粒子と波になる条件は?

電子は粒子と波の性質を同時に持つことは、論理的に考えて不可能だと思いますが、電子は、どういう条件だと粒子になり、どういう条件だと波になるのでしょうか?

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  • apple-man
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回答No.13

>「粒子性と波動性が同時に現れるという表現」は不適当で、単に、「波動関数で表されるような波動性を持っている」 仰っているようなことを式で表現した理論として 有名なのは、デビッット・ボームの パイロットウエーブ理論です。  パイロットウエーブ理論は、波動関数を 少し計算し直しただけなので、量子力学の デビッット・ボーム解釈とも言われています。 この理論では、波動関数が粒子を表す部分と (ボームがパイロットウエーブと名付けた)波の を表す部分に展開されており、電子は粒子で、 それがパイロットウエーブという波乗って 運動しているので、波動性が観測されると 理解できるんです。  電子の二重性という考えは、数ある解釈の 1つに過ぎず、それも近年は否定されつつあります。  この二重性というコペンハーゲン解釈が 日本で主流となり、高校の物理でもさも常識の ように教えているのは、1920年代に 日本の仁科(しいな)芳雄博士が、コペンハーゲン に渡り、ニールス・ボーアから直接この 理論を学んできたという、歴史的背景が あるためです。 >波動性の「作用」が、たまたま、局所的に現れたというだけなのではないでしょうか?  波が粒子のような性質を持つというのは、 マクロの世界でも、ソリトンという現象で 有名です。     仰っているように、根本的には波動(振動)であって、 それが粒子として観測されているという理論して 有名なのは、最近話題になっている「超弦理論」です。  究極の粒子、つまり素粒子を見つけようと 実験が続けられた結果、1950年代には 似たような性質の粒子が100個以上発見 されるに至り、どれも究極とは言いがたいと いう結果がでて、物質の構成要素が粒子と考えると オカシイということになりました。  粒子でなはない、何かが形を変えて、 いろいろな性質を持った粒子として 測定にかかっているように見えるだけだと いうことです。  いろいろなモデルが提唱されるなか、 1968年にべネチアーノという学者が それまでの実験結果をまとめ、粒子の エネルギー状態(振動)やスピンで、 発見された多数の粒子がうまく大きな グループに分類できることを発表したんです。  物質の究極の姿は、「振動する何かだ」と いうことになったんです。  これに答える形で、1970年に南部陽一朗博士 が発表したのが、超弦理論の初期のモデル でした。  物質の究極の構成要素は、26次元で 振動、回転するストリング(弦)だと 表現したんです。  博士の理論は、ハドロンといった原子核内部の 相互作用を記述する理論でしたが、これが 現在、電子といった電磁気学的作用や 重力の解釈にまで広がっているんです。  

kobarero
質問者

補足

ご回答ありがとうございました。大変興味深く読ませていただきました。 そして、「物質の究極の構成要素は、26次元で振動、回転するストリング(弦)だと表現したんです。」については、その振動、回転するストリングは、一体「何が」振動、回転するのだろうという新たな疑問が出てきました。空間が振動、回転するのでしょうか、あるいは、何か、エーテルのような未知物質が振動、回転するのでしょうか?

その他の回答 (18)

  • shiara
  • ベストアンサー率33% (85/251)
回答No.8

 『「粒子でもあり波でもあるものは見たことがない」のは、そんなものは、存在不可能だから』という考え方は、既に人間の常識という呪縛に捕らわれているということです。  しかし、どのようなイメージを持つかは自由で、人それぞれに好きなイメージを持てばよいのです。重要なのは、イメージだけでは現象を正しく表せないことを認識しておくことです。逆に言えば、物理状態が波動関数で表され、波動関数はシュレーディンガー方程式で記述され、波動関数の絶対値の2乗が存在確率を表し、等々、ということを理解していれば、粒子だろうと波だろうと関係ないのです。

kobarero
質問者

補足

ご回答ありがとうございました。 #7の補足に書かせていただきましたが、「粒子性」という意味は、「波動」の作用が、たまたま、局在化している現象を指しているに過ぎないのではないでしょうか? そうであるなら、理解はできますが、それなら、「粒子性と波動性が同時に現れるという表現」は不適当で、単に、「波動関数で表されるような波動性を持っている」というだけではないのでしょうか?

  • sekisei
  • ベストアンサー率38% (94/246)
回答No.7

粒子性を現すのは電子の位置を求めるような測定をした場合です。 例えば写真を撮る様な測定です。 この測定をする時電子は写真のフィルム上に点として現れます。 参考URLにありましたとおり電子を2重スリットを通過させ、その後に感光フィルムを使ってキャッチするとします。 そして実験では実験者が1個ずつ電子を飛ばすとします。 そのたびに1個ずつ感光フィルムに記録されます。(フィルム上に点が現れる)これが粒子性です。 しかし、この試験を何回も重ねていくと次第にフィルム上には縞模様が現れます。 この縞模様は電子の波動性の現れです。 ですので電子は2重スリットを通過するときは波です。 電子が波と粒子の性質を同時に持っているか・・確かにうかつに回答していました。でも結局その性質を見極めるには測定が必要となり、測定すると電子は粒子か波かのどちらか一方しか現さないと思います。 ただ測定していない間には”粒子性と波動性も持っている”とは言えないような気がします。 そういう点をshiaraさんに”本当は粒子でも・・・よく判らないものです”と指摘していただきました。 おそらく測定していない間の電子の状態も物理の対象とするかしないかで今回の回答も変わるかもしれません。 測定している間ではどちらか一方しか性質を現さない。 測定しない間までいうならば・・・”なんだか判らないもの”または(測定すれば粒子性か波動性しか現さないからという意味で)粒子性も波動性も同時にもっている。 でしょうか・・。 個人的な意見では”性質”は観測(相互作用)して初めて現れるものなので粒子性、波動性を同時に”現す”ことはないと思います。 歯切れのわるい回答ですいません。

kobarero
質問者

補足

詳しいご説明ありがとうございました。 再度、参考URLを見てみました。「パソコン上での 電子による2重スリットの実験」が、わかりやすかったのですが、この場合は、結局、粒子性も波動性も、波動関数から説明できるように思いました。すなわち、敢えて、粒子性を持ち出す必要がないのではないかと思いました。確かに計算結果の図を見ると、条件によっては、点状に見えることがありますが、それは、波動の作用している領域がたまたま狭い領域に集中したというだけのことで、基本的には、波動なのではないかと感じました。 また、写真フイルムの銀の析出についても、光はあくまで波動であって、たまたま、ハロゲン化銀の存在位置が散在していたから、その光の作用する場所が局所化したというだけの話ではないでしょうか。すなわち、光自体は、ハロンゲン化銀の存在していない場所にも波として充満しているのではないでしょうか? これは、ラジオの電波は、ラジオが鳴らないと、その存在が観測できませんが、だからと言って、電波がラジオのところに粒子状に局在化しているということにはならないのと同じことのように思うのですが。 もしかすると、光や電子の粒子性と言うのは、波動性の「作用」が、たまたま、局所的に現れたというだけなのではないでしょうか? 例えば、鳴門の大渦は、波のぶつかり合いで観測されますが、上から見ると、有る程度輪郭をもった崩れ円形に見えます。このような現象を称して「粒子性」と言っているのではないでしょうか? そうだとすると、それは、本質的には「波動」だと思うのですが。

  • BLUEPIXY
  • ベストアンサー率50% (3003/5914)
回答No.6

>モデルだとすると、ますます、数学的にクリアなイメージがあるはずだと思うのですが だから、モデルは現実を表しているのではないと言っておりますのに、 モデルにクリアにイメージがあったところで(それが現実と異なってしまうのであれば)しょうがありません。 数学的に、電子の振る舞いについては、量子論的にかなり詳しく計算できるはずですが、これというイメージは存在しません。

kobarero
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。

  • shiara
  • ベストアンサー率33% (85/251)
回答No.5

 物質の粒子性と波動性を考えるときには、気をつけなければならないことがあります。それは、人間は、粒子状のものを見たことはあるし、波状のものを見たこともあるが、粒子でもあり波でもあるものは見たことがない、ということです。単に人間が知らないだけのことなのに、粒子性と波動性を同時に持つことはない、と断言することはできません。そして、電子の粒子性や波動性は、人間が知っている粒子、波動のイメージに無理やり合わせて言っているだけのことであって、本当は粒子でも波でもなく、なんだかよく分からないものなのです。

kobarero
質問者

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ご回答ありがとうございました。 「粒子でもあり波でもあるものは見たことがない」のは、そんなものは、存在不可能だからだと思います。何故なら、もし、粒子なら、必ず「輪郭」と「大きさ」が有るはずですし、波には「輪郭」とか「大きさ」という概念がないはずです。 もし、粒子なのに「輪郭」や「大きさ」がないとすると、それは決して「粒子」でないはずです。これは、「粒子」という言葉の定義に関することですから、科学的正しい、正しくないという問題とは異なると思うのですが。

  • sekisei
  • ベストアンサー率38% (94/246)
回答No.4

電子は確かに粒子性と波動性の性質を持っていますが同時両方の性質を現すことは無かったと思います。 2重スリットの試験でも電子はスクリーンに当たった時に初めて粒子性を現しますがそれまでは波動性の性質を現しています。 粒子性を現す条件は電子の位置を求めるような測定を行ったときなどがあります。 それ以外ではおおむね波としての性質を現すと考えていいと思います。

参考URL:
http://www2.kutl.kyushu-u.ac.jp/seminar/MicroWorld2/2Part2/2P22/pw_unification.htm
kobarero
質問者

補足

ご回答ありがとうございました。 やはり同時に粒子と波になるのは無理ですよね。そうすると、どういう時に波になり、どういうときに粒子になるんでしょうね? 何か強いエネルギーで粒子が破壊されると波になるのでしょうか?

  • BLUEPIXY
  • ベストアンサー率50% (3003/5914)
回答No.3

電子が実際にどのような"形"をしているか? については実際のところわかってはいないのです。 (電子の姿を映し出すことは、今のところ(?)できません) よく、物理などでは、"モデル"ということが言われます。 それは、実際をそのまま表しているものではなくて、まあ、性質としてこんなモンだとしてしまうことで実物をそのまま表しているのではありません。 例えば、サッカーボールを球だと言うことはできると思いますが、 実際は凸凹しているし決して数学的な球だというわけではありません。 電子を扱うときに、ある時は、粒子としてある時は波の性質を表すので、そうであるとして扱う(計算する)ことが物理として求められていることであって、その対象が実際に粒子であるか波であるかはわかりません、というかわからなくてもいいのです。 そのように、人間がイメージするものとは異なることは確かだと思います。

kobarero
質問者

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ご回答ありがとうございます。 モデルだとすると、ますます、数学的にクリアなイメージがあるはずだと思うのですが、「粒子」と「波」を同時に成り立たせる数学モデルってどんなイメージなんでしょうね? 私が、考えられる唯一のモデルは、中心から外側に広がる3次元の球形波くらいです。でも、そーだとすると、電子の大きさとか、重さとかの意味がよくわからなくなってしまうんですよね。波だから、いつまでも球形を維持できないように思うし、もしかすると、共振して一定の振動で固定されるのでしょうか?

  • 12m24
  • ベストアンサー率23% (193/817)
回答No.2

 #1さんの言っているとおりなのですが、両方の性質が実現されているのが電子です。  たとえば、蛍光管で陽極側に電極の影ができるのは電子の粒子性によるものですし、また参考URLの電子顕微鏡は電子の波動性を応用したものです。

参考URL:
http://www.keytech.ntt-at.co.jp/material/prd_1005.html
kobarero
質問者

補足

ご回答ありがとうございました。 うーん。海の波のイメージとサッカーのボールのイメージが同時に実現されているイメージなんてとても想像できないのですが、頭の良い人だと矛盾無く理解できるものなのでしょうか?

  • foobar
  • ベストアンサー率44% (1423/3185)
回答No.1

「電子は粒子と波の性質を同時に持つことは、論理的に考えて不可能」ではなくて、同時に両方の性質を持っているのだったかと。

kobarero
質問者

補足

粒子と波とは全く相容れない概念だと思うのですが、何故、それが同時に成り立つなどということが有り得るのでしょうか? 例えば、粒子には、形として球形のイメージがあり、また、粒子の内部・外部を分ける境界があると思うのですが、波は、そもそも一定の形がないし、どこから、どこまでが、電子だというような、何らかの範囲を示す境界の概念がないと思うのですが。