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空気と二酸化炭素の屈折率の大小関係
マイケルソン干渉計を用いて、空気と二酸化炭素の屈折率を求めました。わずかな違いでしたが 二酸化炭素>空気>真空 と屈折率の大小関係がわかりました。 どうして、二酸化炭素の屈折率は空気より大きいのでしょうか? 私個人的には分子量が関係してるのではないかと思うのですがどうでしょうか
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分子量に関係しているというよりも、電磁気的な性質に関係しているように思われます。 例えば窒素(N_2)と酸素(O_2)では、酸素の方が分子量は大きいですが、屈折率は窒素の方が大きくなります。 屈折率は、媒質中の光の速度が関係しますので、媒質の状態(固体、液体、気体等)や、温度、圧力、密度、光の周波数等によって変化しますが、最終的には、誘電率、透磁率(誘電体の場合は影響は少ない)によって決定すると思って良いと思います。 したがって、二酸化炭素の方が空気よりも誘電率が高いから、屈折率も高いと考えることができます。 では、なぜ、二酸化炭素の方が誘電率が高いのか、ということになると、分子の電気的な性質を考えなければなりません。(分子の双極子モーメント、分子間の相互作用等)
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- dahho
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すみません、あまり詳しいわけではないですが… 普通はローレンツモデルで説明できたと思います。光物理学の教科書などに載っていると思います。 分子中の電子が電磁波によってゆすられると考えると、重りのついたバネが摩擦のある状態で周期的な外力によって強制振動させられるのと同じになります。(ローレンツモデル)説明のページはPDFしか見つかりませんでしたが参考URLに書いておきます。 この運動方程式を解くと、複素誘電率はPDFの図7の右の一番上のグラフのようになります。 複素誘電率の実部が普通に言う誘電率で、虚部が吸収です。グラフの横軸はエネルギーになっていますが、光の振動数と考えて良いでしょう。 共振周波数で吸収ε2(灰色線)がピークになっています。誘電率ε1(黒線)は共振周波数より低い周波数では、周波数が高くなるにつれて、つまり波長が短くなるにつれて誘電率が大きくなります。上から2番目のnが屈折率だと思います。こうゆう性質を正常分散といいます。 普通の透明な物質はたいてい紫外線の領域に吸収帯(共振周波数)があって正常分散なので、波長が短くなるほど屈折率が大きくなります。プリズムで色が分かれるのも、正常分散が原因です。(紫の屈折率が高い) 直感的に言うなら、共振周波数に近くなればなるほど激しく揺れるから屈折率が大きくなるということになるでしょうか。(共振周波数を越してしまったときには逆位相になるので直感的にはどう考えれば良いのか不明) 実際には分子にはたくさんの共振周波数があるので、そのグラフをたくさん重ねたようになり、もっと複雑だと思います。 金属などはPDFで下のほうにあるドルーデモデルです。
- dahho
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既に答えが出ているようですが、さらに追加しますと、 比透磁率はたいていの物質で1ですので、あまり影響しません。(鉄合金など以外) 気体や液体なら、分子の双極子モーメントが大きいほど誘電率が大きいと思って良いでしょう。分子の中で電子の偏りが大きくなることが出来る分子ほど双極子モーメントが大きくなります。 ベンゼン環をもった分子などは電子が動きやすいため特に屈折率が高くなります。 固体や金属(プラズマ)になると、全然違った議論になると思います。 あと、電磁波の屈折率などは波長によって激しく変化しますので波長を指定しないと比較しにくいと思います。特に吸収帯がある場合など(可視光なら色のついた物質)。
お礼
なるほど、では誘電率が高いとは、分子の双極子モーメントが大きいのですね! He-Neレーザー(波長は633nm赤色)を用いました。 波長が違うとなぜ屈折率が変わってくるのでしょうか? たびたびすみません。。。