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ウィルスのエンベロープについて
今日学校で、“エンベロープを持たないウィルスのほうが細胞外で生き残りやすく、エンベロープを持つウィルスのほうが細胞外で長くいられないため直接接触感染でしか感染しない”と習いました。それはなぜですか?私には何となくエンベロープという外皮がある方が中身が守られるため、サバイブしやすい気がして、理解できません。
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- kaitaradou
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エンベロープを持つウイルスというのは宿主細胞の部品をそのまま借りないと一人前の粒子になれないのではないかと思います。それだけ宿主細胞に依存しているのではないでしょうか。又エンベロープの材料を宿主細胞に借りているのは次の、同じ種類の宿主細胞にくっつくときなどにも便利というようなことはないでしょうか。
chappi0228さんが教わった内容は、あまり正確な表現とは言えませんね。 >エンベロープを持たないウィルスのほうが細胞外で生き残りやすい。 エンベロープは、ウィルスが宿主の細胞から放出される時に身に纏う宿主の細胞膜(もしくは小胞体膜)ですから、その主成分は脂質です。したがって、有機溶媒(例えばアルコール)や界面活性剤(例えば石鹸)で容易に変性します。アルコールや石鹸は、日常殺菌や消毒に使われるありふれた物質ですね。この点で「エンベロープを持つウィルスは消毒しやすい」とは言えます。 しかし自然界では、ウィルスの安定性は熱変性のし易さ、バクテリアなどの出す分解酵素に対する抵抗性など、様々な要因が絡みますから、一概にエンベロープを持っていないから安定とは言えません。 通常ウィルスはエンベロープの有無にかかわらず、溶液中ではあまり安定ではありません。剥き身の蛋白、核酸の塊りですからね。一方せき、たんなどに混じって大気中に放出されたウィルスは急速に乾燥しますが、この状態では、やはりエンベロープの有無にかかわらず比較的安定で存在できます。 したがって「直接接触感染でしか感染しない」かどうかは、エンベロープの有無では一概に決まりません。例えばインフルエンザウィルスは、非常に空気感染しやすいウィルスですがエンベロープを持っています。一方いぼや癌を作るパピローマウィルスは、接触感染でしか伝播しませんがエンベロープを持っていません。