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生物の検定交雑について【高校生です】
検定交雑とは注目する遺伝子について劣勢のホモ接合体を交雑するということと習いそれは納得しましたが…例えばBbLl×bbllの時1BL:3Bl:3bL:1blとなるのはなぜかどう組み合わせてもできません(>_<) 教えてください!!お願いしますm(._.)m
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- geneticist12
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結論から言うと、BbLlは -----B---l----- ←相同染色体の一方 -----b---L----- ←相同染色体のもう一方 という遺伝子型で、子の表現形の頻度の多いほうBlとbLは、組み換えていない染色体をもつ生殖子から生じたもので遺伝子型は -----B---l----- ←BbLl由来 -----b---l----- ←bbll由来 と -----b---L----- ←BbLl由来 -----b---l----- ←bbll由来 です。 頻度の低いほう、BLとblは、組換えによって生じた染色体をもつ生殖子から生じた子で、遺伝子型は -----B---L----- ←BbLl由来、組換え染色体 -----b---l----- ←bbll由来 と -----b---l----- ←BbLl由来、組換え染色体 -----b---l----- ←bbll由来 です。 非組換え染色体:組換え染色体=3:1なので、遺伝子座Bと遺伝子座L間の組換え価は25%、つまり遺伝子間の距離が25 cM(センチモルガン)ということになります。 以下は、解説です。 検定交配の肝は、生まれてくる子の表現型の頻度が、調べようとしている遺伝子型の個体から生じる生殖子の遺伝子型の頻度と一致するというところです。 遺伝子座Bと遺伝子座Lが別の染色体に乗っているとすると、両者は全くランダムに振り分けられます。したがって、BbLlの個体から生じる生殖子の遺伝子型は B L:B l:b L:bl=1:1:1:1 で、検定交配から生じる子の遺伝子型の頻度は Bb Ll:Bb ll:bb Ll:bb ll=1:1:1:1 になります。ここまではきっとお解かりでしょうね。つまり、ご質問のような分離比は、遺伝子座BとLが異なる染色体上に乗っているのではない、(つまり、同じ染色体上に乗っている、独立でない、連鎖している)ということを示しています。 検定交配のもうひとつの肝、もっと大事な意味は、組換えによって生じた生殖子の頻度を知ることで、同じ染色体に乗っている遺伝子座間の距離がわかるというところにあります。 ところで、子の場合BbLlの遺伝子型が -----B---L----- -----b---l----- であって、なぜ -----B---L----- -----b---l----- でないか、お解かりでしょうか。 簡単にいうと、組換え価は最大50%を越えないという大原則があるからです(なぜか?はちゃんと説明しようとするとかなり専門的な話になって難しいですが、、、)。出現頻度の高いほうが非組換え染色体、低いほうが組換え染色体になります。 ここが、ちょっとひねった設問になっているところですね。
- kana_forte
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ごきげんよう。 えと、なぜ質問のような割合になるのかについては、検定交雑そのものを理解する他に、「連鎖」と「染色体の乗り換え」「遺伝子の組換え」についても考慮する必要があります。 http://nara.cool.ne.jp/biocom/bio-print/bio-page/bio-prNo.43.htm ↑のサイトを見ていただければある程度わかると思うのですが、虫食い文章となっているので説明していきます。スイートピーの花の色と花粉の形態に関する両性雑種の遺伝子交雑実験ですね。 親(P) 花が紫色で花粉が長形(BBLL)× 花が赤色で花粉が丸形(bbll) ↓ F1 すべて花が紫色で花粉が長形であった(BbLl) ↓ F2 (紫花・長花粉):(紫花・丸花粉):(赤花・長花粉):(赤花・丸花粉)が ほぼ(w:x:y:z)の比で生じた。 花の色の遺伝子と花粉の形態の遺伝子が完全に独立していた場合は、F2の分離比 [BL]:[Bl]:[bL]:[bl] は、メンデルの法則通りの“9:3:3:1”となると考えられます。 【遺伝子が(完全)連鎖していた場合】 しかし、遺伝子が連鎖していた場合(花の紫色の遺伝子Bと花粉の長形の遺伝子L、花の赤色の遺伝子bと花粉の丸形の遺伝子lが、同じ遺伝子上にあって近接していた場合)、BLとblが一緒に動くわけですから、F1ではすべて花が紫色で花粉が長形(BbLl)となります。 ==B==L== --b--l-- → ==B==L== ==B==L== --b--l-- → --b--l-- そしてF2では、[Bl]や[bL]はあり得ないので、 ■BbLlとBbLlをかけあわせる自家受粉の場合、[BL]:[bl] = 3:1 ■BbLlにbbllをかけあわせる検定交雑の場合、[BL]:[bl] = 1:1 となります。 【染色体が乗り換え、遺伝子が組換えを起こして不完全連鎖をした場合】 http://www.asahi-net.or.jp/~hi2h-ikd/biology/kumikae.html http://www.asahi-net.or.jp/~hi2h-ikd/biology/genetics2.htm 親世代で連鎖していた [BL] と [bl] が受粉してF1が出来る時に、もちろんすべて花が紫色で花粉が長形となるのですが(BbLl)、F1世代の一部の花が「染色体の乗り換え」「遺伝子の組換え」を起こして、[Bl] や [bL] の遺伝子連鎖が出来上がるわけです(以下の画像を参照)。 http://nara.cool.ne.jp/biocom/bio-print/bio-page/bio-prNo.43_fig3.gif ==B==L== あるいは ==B=-l-- --b--l-- --b-=L== F1世代で組換えを起こさなかった個体と起こした個体の割合が9:1の場合、BLやblの遺伝子が9、BlやbLの遺伝子の割合が1という状態で、自家受粉や検定交雑を行なうと、F2世代での分離比 [BL]:[Bl]:[bL]:[bl] は、独立状態や完全連鎖の場合とは異なってきます。 どう変わるかは、「F1世代で組換えを起こさなかった個体と起こした個体の割合」によって変化します。 以下のPDFファイルに計算式が載っています。 読むためのソフトがありましたらご覧ください(無料ダウンロードできます) http://www.edu-c.pref.nagasaki.jp/gakushiryo/kourika/biology/01/pdf/siryou01.pdf 【回答】 で、ご質問の1:3:3:1になるのはどういう場合かと申しますと、 ■ F1世代で組換えを起こさなかった個体と起こした個体の割合 = 1:3 の場合です。 1× ==B==L== 3× ==B=-l-- これに --b--l-- をかけ合わせて 1× --b--l-- 3× --b-=L== --b--l-- 検定交雑 ( 1BL:3Bl:3bL:1bl )× bl → 1BbLl:3Bbll:3bbLl:1bbll → 1[BL]:3[Bl]:3[bL]:1[bl] 遺伝子の連鎖の部分は、PCの環境やフォント設定によっては、上下がズレてわかりにくくなっているかもしれません。 また内容が間違っていたらごめんなさい。後で訂正に来ます。
お礼
私は,実はすっごく生物が苦手なんです。。゛(ノ><)ノ色々なサイトを載せていただいてありがとうございました!!