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高速炉は二次冷却系も金属ナトリウム?
日本だけで研究を続けている高速増殖炉について質問があります。 「もんじゅ」の冷却系は一次・二次ともに金属ナトリウムを使っているそうですが、中性子の減速作用を考慮しなければならないのは一次系だけですよね?なぜ、二次冷却系にも危険なナトリウムを使わないといけないのでしょうか?熱容量や熱伝導性の問題から液体金属でないといけないのはわかりますが、ならば他のもっと安全性の高い金属を使えばいいと思うのですが。 それから、一次冷却系に減速作用のより少ないガスを用いる方法もあると聞きましたが、この場合、二次冷却系に液体金属を使うことが可能なのでしょうか? 以上、ご回答よろしくお願い致します。
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1次系で取り出した熱で直接蒸気を作るのが、設備的には安上がりです。しかし、1次系のナトリウムが水と反応すると放射化したナトリウムが飛び散ってしまうため、放射能汚染を防止するという観点から2次系を設けています。したがって、2次系には、1次系と反応しない冷却材が使われます。化学的に活性でない水銀や鉛などの液体金属を使う方法も考えられていますが、非常に重いため循環させることが難しいこと、配管の金属を腐食させる作用が強いこと、誤って外部へ漏えいした場合、人体に有害な金属であることなどの問題があるため、実用的な冷却材としてナトリウムが使われます。
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#1 です。 通常の核分裂炉で、炉心をガス(二酸化炭素)で冷却して熱交換器で水を沸騰させて発電する方式がありました。 ご参考にどうぞ。
お礼
通常の原子炉でもガス冷却が行われているのですね。 勉強になりました。
二次冷却系にナトリウムが用いられているのは、bomber_c さんのおっしゃるとおり、熱容量や熱伝導性の点でナトリウムが優れているからです。 ナトリウムは比較的安価だという理由もあると思います。 一次冷却系にガスを用いて二次冷却系に液体金属を使えるかということに関しては、気体と液体金属の熱伝導率を考えると(液体金属→気体 と 気体→液体金属 のどちらが熱が伝わりやすいか)、実用的ではないでしょう。
お礼
ご回答有難うございます。 金属の熱的性質に関わる問題だったのですね。では経済性を無視すれば、二次系には銀や銅を使うのがいいということになるのでしょうか? 気体から金属への熱交換は、やっぱりダメですか。
お礼
なるほど、一次系と二次系の反応性とは考えにありませんでした。それに、重い金属は確かに循環させにくいですね。鉛や水銀はある意味ナトリウムより厄介ですね。 ご回答ありがとうございました。