以前、色んな方式の光学式膜厚測定をやっていました。光学式のメリットは、非破壊・非接触で測定できること、精度(特に薄膜に対して)が高いことが特徴です。反面、下記のような原理で測定するので、その使用波長で不透明なもの・濁っているものには不向きです。
(1)エリプソメトリー(偏光解析)
試料の反射光(膜の表面・裏面、多層では界面)の偏光の変化の状態から、光学定数(屈折率と吸収係数)・膜厚を算出。薄膜(<1μm)に適。試料面が光学的に平坦であることが必要。
(2)分光干渉方式
試料に白色光(可視光または赤外光)を照射し、分光器で波長毎の分光反射率を測定し、膜厚を算出。薄膜~数十μm(赤外では~数百μm)までが一般的。試料面が光学的に平坦であることが必要。赤外光では水を含むものは×。
(3)吸収強度方式
試料の透過率の対数を取ったものが「試料濃度×試料の厚み」に比例するというLanbert-Beerの法則を利用し、適当な波長(可視光または赤外光)に存在する試料の吸収ピークを用いて透過率(または対数を取って吸光度)を測定し、検量線から膜厚に換算。うまく弱い吸収ピーク波長が使えれば、ごく厚膜(~数十mm)にも適用可。表面は粗面でもよほどひどく乱反射する状態でなければ可。
などがあります。
あと光学式以外では、表面・裏面での超音波の反射時間差を測定する方式も適用可ではないかと思います。
試料の見てくれ(表面状態・膜厚の均一性、色、組成、透明度など)についての情報が詳しくあれば、もう少し方式を絞り込めると思います。
お礼
アドバイスありがとうございます。 私は見つけることができませんでした・・・