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歌曲「タンホイザー」の歌の内容は?

ワーグナーの歌曲「タンホイザー」に関する質問です。 第2幕第4場(だと思います)で主人公のタンホイザーが歌を披露する場面があると思うのですが、そこで彼がなんと歌っているのかを知りたいです。 生身の女性を賛美するような意味の歌詞のようなのですが、タンホイザーは結局改心してはいないということなのでしょうか? 正確な訳を教えていただければいちばんありがたいです。 よろしくお願いします。

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  • Ta595
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回答No.1

こんにちは。 過去にこのような質問に答えたものです。 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1415037 まず,歌合戦でのタンホイザーの歌の歌詞ですが,質問者さんがおっしゃっているような内容で間違いないと思います。歌詞全文が載っているサイトは見つけられませんでしたが,ストーリーが比較的細かく書いてあるものとして,以下のURLなどご参考にしていただければよいかと思います。 http://homepage3.nifty.com/operasuzume/Tannhauser.htm http://www.geocities.jp/music_yomoyama/tanhauser.htm 改心しているか,と言えば,していないのでしょうね。 (ここから先はあくまで個人的な見解ですが) 結局改心しきれないタンホイザー,というのは,このオペラのテーマを示すポイントのひとつだと思います。所詮人間とはそうしたものである,とも受け取れるし,愛の形とは純粋さだけで語れるものではないのだ,とも受け取れます。あるいは,そのような人間ですらエリーザベトの自己犠牲によって救済されることができるのだ,という事が言いたいための伏線なのかもしれません。個人的には,これら全てが言いたい事なのだと思います。 ワーグナーのオペラにおける「愛」というのは,タンホイザーに限らず,本当に難しいですね。ワーグナー自身も,おそらくは矛盾する思いを抱えていたのだと思います。「タンホイザーって不潔!」と思わず,ここの面白さが見えてきたら,質問者さんも立派な「ワグネリアン」だと思いますよ(それが喜ばしいことかどうかは分かりませんが,笑)。

miomacchi
質問者

お礼

早速の丁寧なお返事、ありがとうございました。 さすがワグネリアンですね!(笑 過去の応答も拝見していましたが、参考サイトなど教えていただき、より詳しく理解することができました。 この場面は、女性を「泉」に喩え、「清らかな泉」なのか「欲望の泉」なのか、という切り口で歌の応酬を行なっているのですね。なかなかキャッチーですね。 ご紹介いただいたサイトを拝見していて目にとまったのは、 <他の騎士たちは優美に歌うわ、でもあなたの声は私の身体を震わせるの。激しい歓喜と情感と欲求!何て呼べばいいのか分からない感情・・・、そのあなたは突然消えてしまった、ひどい人!今を讃えましょう!この新しい命を、喜びは私のもの!>というくだりです。 <あなたの声は私の身体を震わせるの>とはなんと官能的なのでしょう。聖女とされるエリーザベトですが、彼女の中には「清らかな泉」も「欲望の泉」も惜しみなくあふれだし、きらきら輝いているようです。私が指揮者なら、聖女と生身の女とを一体化させて表現してみたいですね。

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  • Ta595
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回答No.2

こんにちは。ご丁寧なお礼ありがとうございます。楽しく拝読させていただきました。文章力のある人って,本当にうらやましいです(当方,理系のクラシック音楽マニアです)。 >さすがワグネリアンですね!(笑 まだ丁稚奉公中くらいですが(笑) 前のQAでも,なぜエリーザベトはタンホイザーに惚れた(下世話な表現でごめんなさい)ままなのか,という疑問があったのですが,質問者さんが引用されたエリーザベトの言葉にヒントがありそうだな,と気づきました。貴重な示唆,ありがとうございます。ワーグナーの人間観は本当に複雑ですね。 イタリアオペラのような,いい意味で明快でお約束通りのエンターテイメントも大変に楽しいですが,こちらにもはまると抜けられない魅力があります。ヴェヌスにはまるタンホイザーみたいなもの?(笑?) なお,前回QAでも申し上げましたが,エリーザベトとヴェヌスを一人二役で演じる,という形もあるようですよ。

miomacchi
質問者

お礼

まぁ。質問して褒められてしまいました(*^_^*) 先生の教え方がよいので、生徒の伸びも大きい理想的な教育現場と言えましょう(笑。 ちょっと敷居が高くてワグネリアン百貨店(というより骨董屋とか…?)をおそるおそる覗き込んでた門前の小僧が、Ta595さんの楽しげにお勤めしてる姿を見て興味津々、という感じです。 エリーザベトとヴェヌスの一人二役というのは女優と演出の手腕によるでようけど、非常に魅力的ですね!私も「声」に惹かれる男性がいるので、吟遊詩人の声にしびれるエリーザベトの気持ちはわかる気がするなぁ、と思ったことでした。日頃はCDばかりなのですが、ぜひ機会を見つけて観劇に行ってみようと思います。ありがとうございました!