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E1反応とSn1反応
(CH3)2CHClとH2Oの反応の主生成物はSn1反応による(CH3)2CHOHで、(CH3)3CClとH2Oの反応の主生成物はSn1による(CH3)3COHとE1による(CH3)2=CH2であると本にかかれていました。なぜ第3級ハロアルカンではE1による生成物も主生成物になるんですか?第2級と第3級では何か違いがあるんですか?
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第3級ハロアルカンは、第2級のものに比べて不安定で、脱離反応を起こしやすいのです。 つまり、第3級ハロアルカンは反応の際にカルボカチオン中間体を経由します。 水分子が、そのC+を攻撃すればアルコールになりますが、その前に、カルボカチオンからH+がとれてしまえばアルケンになります。 カルボカチオンと言えども、第3級になるとC+のまわりが混雑してきますので、幾分、水の攻撃が起こりにくくなり、そのためアルコールを生成する前に、ある程度のH+がとれてアルケンになってしまうものと考えれば説明できます。 また、生成物の第三級アルコールが脱水反応を起こす可能性もあるかもしれません。 なお、誤解のないようにして欲しいのですが、SN1、E1ともに反応の律速段階はカルボカチオンの生成であり、それは第3級の場合に速くなります。上の段落で述べたのは、反応の後半の部分の話であり、全体の反応速度からすれば無視できるほど短い時間での話です。
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#2のお答えで大体尽くされています。 Sn1やE1の「1」は一分子反応を表していることを忘れないで下さい。 つまりこの場合「反応速度」は「塩化アルキルの濃度」だけに依存していることを表します。 つまり「イオン化」が「律速反応」です、ここで第二段の反応が「律速」に比べ「充分速い」と言っても、それは全ての反応が同じ速度で起こるわけではなく、「速い」反応もあれば「遅い」反応もあるわけで、それらの競争が、二級カルベニウムイオンの場合水の付加が充分速く、三級の場合水素イオンの脱離と水の付加が比較できる程度であるということです。 二級の場合、立体的に空いていますし、抜ける可能性のある水素の数が6個、三級の場合込んでいますし、抜ける可能性のある水素の数は九個です。 なおアルコールから再度脱水してアルケンが出来る反応は「酸濃度」に依存しますから、一次反応にはなりません、この辺りがどうなるかは、反応の微分方程式を実際に解いてみないと分かりません。
- finrandia
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tBuのカチオン性が大きいからでは? 2級、3級のカルボカチオン安定性を考えるとよいと思います。
- パんだ パンだ(@Josquin)
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2級だと求核剤が近づきやすいので、他の反応が起こる余地がないのでは?
お礼
第3級のほうが第2級よりカルボカチオンが混み合って水がC+に近づきにくいとは考えていませんでした。ありがとうございました。