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反応速度の問題について
- 質問者は、“反応速度の問題”に関して質問をしています。
- 具体的な問題として、反応式や実際の速度反応式、解の与え方、溶液の体積と試薬について説明しています。
- 質問者はln{[(CH3)3CCl](t=0)/[(CH3)3CCl](t=T)}の値を求める方法や参考文献について助言を求めています。
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液体同士では容積の足し算は効かないので、本来全体量は20 mlに一致しないはずです。(あとの方の議論で微妙な話になりますが。) 実験内容の詳細が判らないのですが、時刻ゼロで作った溶液中の(CH3)3CCl濃度(たとえばmol/cc)および各時刻での(CH3)3CCl濃度がなんらかの方法でわかれば、反応速度は問題なく追跡できます。例えば反応溶液でt=0での分光学的測定で(CH3)3CClの吸収量を決め、以後各tでの吸収量の変化から(CH3)3CClの減少を追跡するなどです。この場合時刻tでの濃度はt=0に対する相対的大きさで構わないわけです。 NaClに就きましては、反応速度がイオン濃度の影響を受けるから、NaClをいれてNaOH+NaClを一定にすることにより、使用するNaOH量の変化がイオン量の変化にならないようにしている、ということですから、NaCl量が計算に入ってくる必要はありません。 70v/v%アセトン溶液というのは(おそらく)6*10^-2mo/L(CH3)3CCl液と希釈する溶媒を7:3の割合でまぜたもので、たとえば6*10^-2mo/L(CH3)3CCl溶液を70 mLとアセトン30 mLを混合し、10 mLを採取したものでしょう。この場合、10 mLのなかで7 mL分が(CH3)3CCl溶液である、とはいえないはずです。同じことはNaCl、NaOHの溶液についてもいえます。(しかしながら初めにアセトン溶液を作った時の入れ目はわかっているので、出来たものの重量と、10 mLの重量を比較すれば、10 mL中の(CH3)3CClのモル数はわかるはずです。)よって補足のあとの方に書かれた計算での各mol数の値は、しっかりした根拠がないのではないかと思います。 補足の最後に書かれた計算をみて質問者さんが、最初の質問において ”分母は加えたNaClがすべて消費され液が中性になった時の濃度だと思います” と書かれた意味がわかりました。誤解があると思います。分母はある時刻での残留(CH3)3CClの濃度です。もし反応が100%右側へ進行し、終点の分母がNaOHが丁度消費された点だとしたら、分母の量は決められます。しかしその時のt(反応の終点)はいつだかはっきりさせられないはずです。 実験指示にある反応時間は終点ではありません。測定時刻です。その時刻における(CH3)3CCl量を出し、この量で初期の量を割り([(CH3)3CCl]t=0/[(CH3)3CCl]t=a)この値のlnを取り、各時刻t=a, b, c(a=79sec, b=140sec, c=203secなど)に対してプロットし、その勾配からkを出すのです。そして、そのkの大きさの温度依存性、NaOHの量依存性などを求めるのです。kの温度依存性については、縦軸lnk、横軸1/Tでプロットし活性化エネルギーがでます。
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- jamf0421
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(1/(R0-N0))ln{R0(R-(R0-N0)/RN0}=-kt...(3) は以下の様にしてだします。 -dR/dt=kR(N0-R0+R)...(2)' はよろしいですね。これを変数分離します。(Rとtを分けます。) dR/{R(R-R0+N0)}=-kdt...(a) (a)の左辺を部分分数にわけます。 1/{R(R-R0+N0)}=A/R+B/(R-R0+N0)...(b) とおいて分母を払う(両辺にR(R-R0+N0)をかける)と、 1=(A+B)R-A(R0-N0)...(c) となります。これが恒等式であるためには、右辺が1になっていなければならないのでA+B=0かつ-A(R0-N0)=1でなければなりません。よって A=-1/(R0-N0), B=1/(R0-N0)...(d) となります。これで(b)のAとBが決まりました。結局(a)式は、 dR{-1/{R(R0-N0)} +1/{(R-R0+N0)(R0-N0)}}=-kdt...(e) となります。 これを積分してやれば、 (-/(R0-N0))lnR;(1/(R0-N0))ln(R-R0+N0)=-kt+C...(f) となります。Cは積分定数です。t=0の時R=R0ですから、 (1/(R0-N0))ln(N0/R0)=C...(g) となります。 (g)を(f)に入れれば一番上に書いた(3)になります。
お礼
ありがとうございます。式は導くことが出来ました。 この度は何度も質問に答えていただき本当にありがとうございました。 知識も少ない僕に丁寧に説明をしてくださりこの上なく感謝しています。 本題の問題の方はこの問題自体の整合性が疑われるものとなってしまい申し訳ありませんでした。
- jamf0421
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溶液の方は事情がわかりました。 70 v/v%アセトン水溶液とかはアセトン(7)+水の溶媒(3)の混合溶媒で、これに溶質を溶かして6.00*10^(-2)Mの溶液にした、ということですね。それならば話は簡単ですね。 反応の方が気になります。そもそも一つは正確な反応終了時刻をいかにして実測で決められるのでしょう? それはおいておくとして、問題の回答はどうなるのかチェックしてみました。 NaOH 1.0ml , 1.5ml , 2.0ml NaCl 9.0ml , 8.5ml , 8.0ml 反応時間 79.0s , 140s , 203s の意味がNaOHを1.0, 1.5, 2.0 ml入れたときの反応終了までの時間が79, 140, 203 secであるということですが、初期(CH3)3CClが6.00*10^(-4)mol、各NaOHが完全消費された時点での残(CH3)3CClがそれぞれ、5.4*10^(-4)mol, 5.1*10^(-4)mol, 4.8*10^(-4)molですね。これからkを計算しますと、それぞれのNaOH濃度に対して、1.334*10^(-3), 1.161*10^(-3), 1.099*10^(-3)(単位1/sec)となり一定になりませんね。 考えるにその条件ですと、一次の反応速度式 -d[(CH3)3CCl]/dt=k[(CH3)3CCl]...(1) がずっと成り立つというのは無理がありますね。もう一方のNaOHがなくなってしまいます。最後の1NaOH分子になるまで、反応速度にNaOH濃度が影響しないのは変で、(CH3)3CClの濃度をR(初期濃度R0)、NaOHの濃度をN(初期濃度N0)としてもっともありそうなのが速度がRとNの積に比例する -dR/dt=kRN...(2) でしょうね。R0-R=N0-Nから、(2)は -dR/dt=kR(N0-R0+R)...(2)' となります。これは変数分離形ですから容易に解けます。t=0でR=R0なる初期条件を考慮して、解は (1/(R0-N0))ln{R0(R-(R0-N0)/RN0}=-kt...(3) となります。これで普通ならば各時刻tに対するRを実測して、左辺は計算できて、勾配からkが決まります。しかし、反応の終点だけを使ったのではRがR=R0-N0となり左辺は計算できません。余計なことかも知れませんがこの問題は話に整合性がとれないように見えるのですが...
補足
> -d[(CH3)3CCl]/dt=k[(CH3)3CCl]...(1) > がずっと成り立つというのは無理がありますね。 確かにおっしゃるとおりですね、kが一定にならないのには疑問が残ります。 > t=0でR=R0なる初期条件を考慮して、解は > (1/(R0-N0))ln{R0(R-(R0-N0)/RN0}=-kt...(3) > となります。 ここに至る式の変形といいますか、意味が自分にはよく分からないので教えていただけますでしょうか?勉強不足で申し訳ないです。 この前報告させていただいた結論というものでだましだましといいますか、自分を納得させていたのですが、この出題で出題者が何を意図しているのかよく分からずに機械的に値を出していました。この問題の整合性がとれている、とれていないの話しになりますとまだ自分の知識では判断できませんので何とも言えないのですが、この問題の資料自体があまりないので何とも言えない状況です。
- jamf0421
- ベストアンサー率63% (448/702)
> ということは僕の書いた条件だけでは濃度は求まらないってこと > でしょうか? 残念ながら正確には求まらないです。但し >(CH3)3CCl溶液 (6.00*10^(-2) M , 70 v/v%アセトン水溶液) >NaOH溶液 (6.00*10^(-2) M , 30 v/v%アセトン水溶液) >NaCl溶液 (6.00*10^(-2) M , 30 v/v%アセトン水溶液) のそれぞれ液をつくる時に出来たものの重量を測り、 >(CH3)3CCl 10.0 ml >NaOH 1.0 ml >NaCl 9.0 ml をそれぞれを分取したときに、その重量を測れば、(CH3)3CCl, NaOH, NaClをそれぞれ何Molとって混ぜたかは計算できます。なお、上記のように10.0 ml, 1.0 ml, 9.0 mlをまぜても合計は正確には20 mlにはなりません。 また一方反応実験だけのことならば、例えば(可能かどうか判りませんが)反応液中の(CH3)3CClの電子スペクトルの吸収強度でも、あるいは反応液をガスクロに打って(CH3)3CClのピークの大きさでもt=0と任意の時刻での強度比較で反応速度は追跡できます。
お礼
なるほど、そうでしたか。出された問題に実験の説明や細かい説明がこれ以上ないので求まらなそうですね。 丁寧に何度も解答していただき本当にありがとうございました。
補足
結論が出ましたので報告させていただきます。 v/v%アセトン水溶液はそれぞれの溶液を6.0*10^(-2)にするための溶媒らしいので、それぞれの溶液の濃度は6.0*10^(-2)で計算して良いようです。また、[(CH3)3CCl](t=t)は加えたNaOHがすべて消費された時刻での濃度らしいです。 本来は教えていただいたように行う実験であるというのは、丁寧な説明を読み理解できました。少ない説明の中親身になって解答していただき本当にありがとうございました。
- jamf0421
- ベストアンサー率63% (448/702)
>(CH3)3CCl + NaCl → (CH3)3COH + NaCl の式の左辺のNaClはNaOHですね。 >ln{[(CH3)3CCl](t=0) / [(CH3)3CCl](t=T)} >( lnの括弧内の分子は反応前の濃度、分母は加えたNaClがすべて消費 > され液が中性になった時の濃度だと思います。) 得られた式は ln{[(CH3)3CCl](t=0) / [(CH3)3CCl](t=T)}=kt でしょうね。左辺のln内の分子はMe3CClの初期濃度、分母は時刻TでのMe3CClの濃度です。(時刻をTと書くのは温度と紛らわしいですね。) >反応前の(CH3)3CClのmol数、分母に反応後に残った(CH3)3CClのmol数で >計算し、4.38*10^(-2)という値になりました。 ご質問が温度が何度のところの実験かわかりませんが、もし、 ln{[(CH3)3CCl](t=0) / [(CH3)3CCl](t=T)}=kt の左辺を計算し、その値が4.38*10^(-2)ということですとlnの中味が約1.045となり、殆ど反応が進んでいないところだったことになります。ある温度の時、ある時刻1点だけデータを採ったのですか?各反応温度につき時刻を変えて値をとり、勾配からその反応温度でのkを出すのが正統的と思います。そしてk vs 1/Tのプロットを取るのです。
補足
丁寧に解答していただきありがとうございます。 ご指摘の通りはじめのNaClはNaOHの間違いです。また > 各反応温度につき時刻を変えて値をとり、勾配からその反応温度でのkを出すのが正統的と思います。 にも納得できました。ありがとうございます。 説明不足の部分があるようなので補足させていただきます。 与えられた条件は 設定温度30℃、(CH3)3CCl 10mlで NaOH 1.0ml , 1.5ml , 2.0ml NaCl 9.0ml , 8.5ml , 8.0ml 反応時間 79.0s , 140s , 203s (CH3)3CCl 10ml、NaOH 1.0ml、NaCl 9.0mlで 設定温度 25.0℃ , 35.0℃ , 40.0℃ 反応時間 93.0s , 70.0s , 60.0s です。濃度を計算する際、全体量が20mlになるが、lnの括弧内で濃度のわり算になるのでそれぞれのmol数で計算していました。 しかし自分のやり方だと与えられたNaClの値を使わずに計算することになってしまうので不安になりました。 そこで(CH3)3CCl 6.00*10^(-2),70v/v% というのがすごく引っ掛かりました。自分は(CH3)3CClを10ml加えて、その溶液が70v/v%で6.00*10^(-2)Mだから加えた(CH3)3CCl溶液のmol数を 6.00*10^(-2) (mol/l) × 0.7 × 10 (ml) = 0.42 (mmol) としました。同様にして加えたNaOHのmol数を計算すると1ml加えたとき0.018mmol、1.5ml加えたとき0.027mmol、2.0ml加えたとき0.036mmolとなりました。これより最初に加えた(CH3)3CClのmol数からNaOHのmol数を引いて、残った(CH3)3CClのmol数としました。 v/v%というものを扱った計算にあまり触れたことが無いような気がするのでここで間違えているのかもしれないなと思っているのですがどうでしょうか?
補足
与えられた時間が測定時刻だということでやっとこの実験の概要が分かってきました。ありがとうございます。 > 時刻ゼロで作った溶液中の(CH3)3CCl濃度(たとえばmol/cc)および各時刻での(CH3)3CCl濃度がなんらかの方法でわかれば、反応速度は問題なく追跡できます。 ということは僕の書いた条件だけでは濃度は求まらないってことでしょうか?