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係り結びの応用について
今、古文(平家物語)の研究をしているんですが、こう言う文章が出てきました。 「ゐよとにこそ候めれ」ここで、「こそ~めれ」が係り結びが生じてるのはわかるんですが、こその前の「に」を格助詞と見るべきか、それとも、「と」「に」と、格助詞が二つ続いてもいいのか、ここの文法解析をお願いします。
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No.2の方が、指摘していらっしゃる「となり」という言い方に思い至らず、恥ずかしい思いをしました。 「平家物語」には多くの異本が存在するそうですが、「射(い)る」を「ゐる」と写し間違えた写本も存在するのでしょうか。しかし、そうではあっても、活字化する時には、学者が校訂して明らかに間違いである場合は、「いる」に直しているはずなのですが。 わたしが見つけたサイトは、底本が「流布本」で、この部分は 『いよとにこそさふらふらめ』 となっています。「らめ」は「めれ」となっている異本は多分存在するでしょう。 No.2の方が言われたように、「に」は断定の助動詞「なり」の連用形であり、「となり」の形で「という」または「言っている」意味になります。 したがって、「いよ」は「射る」の命令形+「と」は引用を受ける格助詞+「に」は断定の助動詞「なり」の連用形+「こそ」は強意の係助詞+「候」は丁寧の意を表す補助動詞の終止形+「めれ」は推量を表す助動詞の已然形、ということになります。 現代語に訳せば、「『射よ』といっているのでございましょう。」 となります。 なお、「こそ」は「ぞ」・「なむ」と同様に、強調したい語(この場合は「なり」=「に」)の直後に付きますが、これを現代語訳の中に表すのは難しいようです。 「疑問・反語」を表す「や」「か」は現代語訳の最後に付けるのがいいと思います。同じ係助詞の仲間である「は」「も」は結びが終止形になり、意味もいろいろになるので、説明を省きます。
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- mannequincat
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「射(い)よとにこそ候めれ」の写し誤りでしょうか? 第十一巻、那須与一、平家方が日の丸の扇を船縁に掲げるのを義経が見て家来にあれはなんのつもりだろう、と尋ねたのに対する家来の答弁ですが。 ならば「と」は言葉や思考の内容を受ける格助詞でしょう。 「に」は断定の助動詞「なり」の連用形ってことになるようです。「~に候」の「に」はそう解すると字引にありました。 でも「なり」が「にあり」の転であり、「あり」の丁寧語が「候」なら、格助詞「に」と見るべきもののようにも思われますが。
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ありがとうございます、私の考えでは「と」も「に」も格助詞と見たのですが、はたして格助詞が二つ連続でつながるかわからなかったもので・・やっぱり、格助詞の「に」と見るのが妥当ですね~
「平家物語」のテキストのあるサイトは見つけましたが、この部分がどの巻にあるか分かりませんので、せめて質問の際には、巻名とか、もう少しだけ長文の形で書いてほしいものです。これはアドバイスです。 という訳で、見当だけで回答しますが、「ゐよ」は「ゐる」(座る・控える)の命令形、「とに」は「外に」か。「候」は「控える」「お仕えする」、「めれ」は「めり」の已然形だと思いましたが、間違っている可能性は大です。
お礼
アドバイスありがとうございました。今後気をつけたいと思います。テキストは上の回答者のおっしゃってる部分です。今度から気をつけたいと思います。
お礼
度々ありがとうございました。私のテキストは覚一本ですが「ゐよ」と表記してあります。で、jun102さんは「に」は結局助動詞と見られたようですが前節に動詞や形容詞がないのに「に」を助動詞とみれるのでしょうか?まだはっきりとした答えがだせないでいます・・・