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斜交葉理

http://www.city.ichikawa.chiba.jp/shisetsu/haku/sizen/dayor/dayor_48.htm 図2、図3の斜交葉理についてなんですが、 「切られている葉理は切っている葉理より下位である」という説明をよく見ます。 「切る」「切られる」という意味がわからないんです。この「切る」という日本語と図2とは、どんな対応関係にあるんでしょうか?

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  • shift4
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回答No.2

実際の野外観察でそのような状態が観察されたのなら、逆転のメカニズムはその地域の地学的な履歴を知る為に大変重要ですが、「例題」ということで、ほかの一切の条件から切り離されているなら、「どういう仕組みで逆転したのか」までは考える必要はありません。 これは「地層の上下判定の方法のひとつとして、斜交葉理を利用する」例題と見るべきです。 つまり、斜交葉理の解釈法(利用法)の重要なひとつとして、地層の上下判定に利用できる機能があることを示す事例、と考えましょう。 斜交葉理のほかに ・上方細粒化(級化成層:normal grading) ・コンターライト(contourite) ・削り込み(scour structure) ・干裂(shrinkage cracks) ・過重痕(load cast; load structure) ・フルートキャスト(flute cast) ・漣痕(ripples; ripple mark) ・生痕化石(trace fossils) ・枕状溶岩(pillow lava) ・雨痕(rain print) etc. などが、地層の上下判定に利用されます。 ここで重要なのは葉理と層理との接触する角度です。 葉理が「切れた」状態とは、葉理と層理が大きな角度で接触することです。これが層の上方を示します。 一方、層の下方、というか底に当たる部分は、葉理と層理が低角度で接することになります。 上 ノノノノノノ 下 ただし、一歩進んでシーケンス層序学の領域までいたると、「逆転斜交層理(葉理)」という事例があります。 古今書院刊、 八木下晃司 著、「岩相解析および堆積構造」(2001年)によれば、 「マイクロデルタによる前置層が形成されたり,横州の下流先端部で前置層が堆積した後,さらに上位に新たな河川堆積物を大量に含んだ水流が勢いよく流れ下ってくると,下位の前置層の上部が下流側へ逆転してしまう場合がある。」 と説明されています。 簡単に解説すると、斜交葉理の傾いた葉理が形成された後、大量の土砂を含んだ水が一気に押し寄せると、すでに堆積していた堆積物の上部を(葉理を壊すことなく)下流側に引きずって行ってしまうことがある、ということです。 こうなると、その(引きずられた)層の上部は、あたかも地層が逆転したかのような状態(葉理と層理面が低角で接する状態)になってしまいます。 まあ、通常はここまで考える必要はありませんし、また、一般に逆転斜交層理を起こした層は、層の上部・下部ともに低角度で層理と接するため、(高角で層理と接するところが無い)一見してそれと分かることが多いです。 最後に、日本の古くから使用されているテキストでは、「斜交葉理(cross lamina; cross lamination)」が一般に使用されていますが、現在では国際的にもほぼ同じ構造に対し「斜交層理(cross bedding; cross stratification)」が使用されることが多くなっています。 今回、回答では御質問との整合性を保つため「斜交葉理」としました。

msndance
質問者

お礼

う~ん、角度ですか・・・難しいですね・・・ 参考文献も調べてみます。ありがとうございました。

その他の回答 (1)

  • shift4
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回答No.1

質問文の中で引用されているページの図6・7・8を見てください。 ここで「(砂粒が)けずられる」と表現されているのが「切られる」ということであろうと思われます。 図8(図2と大体同じもの)の下位の堆積物の葉理が、図7に描かれている「けずられる」に相当する線で途切れているのがわかると思います。 決して上位の堆積物が下位の堆積物を「切って」いるわけではないのですが、葉理が突然途絶えて、別な堆積物がある場合、見かけ上「切れて」見えるため、「切る」「切られる」といった表現を使う場合があります。 また、「上位」「下位」というのが、単に位置的な「上」「下」を表すのではなく、時間的に後に堆積したか、前に堆積したかを意味していることにも注意が必要です。 つまり 1) 下位の堆積物が堆積する。(堆積する環境) 2) 環境が少し変化して下位の堆積物の上の部分がけずられる。(侵食する環境) 3) 再び環境が変化して上位の堆積物が堆積する。(堆積する環境) という経過をへて形成されるため、葉理が「切れて」見える堆積物は、切れている部分より上にある堆積物より、必ず下位であるといえるわけです。 これは図2より複雑な図3においても同様で、ウロコ状に見える層の「切った」「切られた」関係を詳細に観察してゆくと、それぞれの堆積した順番を正しく知ることができます。

msndance
質問者

補足

う~ん・・・なるほど・・・おっしゃることは何となくわかります。 実は、こんな例題があるんですが・・・ ///////////////////// ///////////////////// ===================== ===================== ///////////////////// ///////////////////// 「/」は偽層すなわち斜交葉理なんですが、 このテキスト文字図は地層が逆転しているそうなんです。 解説には、単に「切った葉層は切られた葉層よりも新しい」としか書いてないんです。 どういう仕組みで逆転したのかさっぱりわからないんですよね。

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