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回転が解らない…~ベクトル解析より~
A=(a1,a2,a3) ∇×A = rot A = (∂a3/∂y - ∂a2/∂z , ∂a1/∂z -∂a3/∂x , ∂a2/∂x -∂a1/∂y) 上式で定義されるベクトル量、『回転』はいったい何を表すのですか? 『回転』という名前からして、回転しているんだろう、とは思うのですが、 具体的なイメージが湧きません。 (また、複雑すぎて、式の形からその挙動をイメージし切れません。) 何かうまいイメージの仕方はないですか?
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簡単にするために、rotAのz成分だけに注目しましょう(この考え方をx、y成分に広げればいいのです)。 (∇×A)z=∂a2/∂x -∂a1/∂y このように、rotAのz成分には、ベクトルAのx、y成分しか関与していません。ですから、(∇×A)zだけを考える場合は、ベクトルAのx、y成分だけを考えればいいことになります。 ここからがポイントです。 川を想像してください。 そこにx-y座標を適当に設定してください。 川の流れが、ベクトルA(a1,a2)です。 普通、川は地形のさまざまな要因から、位置が変化すると流量も向きも変化していると考えて良いでしょう。 つまり、ベクトルAのx方向の流量は、位置yよって変化します。 y ↑ |-------> a1(y+∂y) | | x方向→ (同じ方向でも位置yによって流用が変わる) | | ---> a1(y) | さて、上のような流れの川では、いったい何が起こりますか?? ”渦”がおきるはずですよね??この場合、時計回りの渦が生じるはずです。 では、この渦の回転速度は??? 上の図から、 ∂a1=a1(y+∂y)-a1(y) を考えると、これは時計回りの渦の回転速度に比例しています! これより、位置yにおけるa1による渦の回転速度は、 ∂a1/∂y となります。 同様にベクトルAのy方向の流れを考えると、 a2(x) a2(x+∂x) ↑ ↑ | | | ----------------------->x となり、 ∂a2=a2(x+∂x)-a2(x) は、やはり渦の回転速度に比例します・・・ しかし!!渦は”反”時計回りです。この時の位置xにおけるa2による渦の回転速度は、 ∂a2/∂x となります。 したがって、位置(x、y)における(a1、a2)によって作られる渦の回転速度は、”反”時計回りを正方向(慣例)として、 ∂a2/∂x -∂a1/∂y ということになります。 x-y平面での回転速度がrotAのz成分であるのは、角運動量の場合と同じで、回転の方向(xy方向)は常に変化するのに対し、z方向すなわち回転軸の方向は常に一定であることを利用しているのだと思います。 この考えを各成分に適用すれば、ベクトルAの流れによる、空間中の渦の回転速度をrotAで表せることになります・・・
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- brogie
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電磁気から、rotを集めてみました。少しは、理解の助けになるかな! No.1、No.2の方と重複するところもあります。 静電界Eの中で、単位電荷+1を閉曲線に沿って移動させた時、電界Eが単位電荷にする仕事は ∫Eds=0 である。(以下、積分は周回積分を表すことにします) 微分式で書くと rotE=0 となる。 同様に、静磁界Hについて、 ∫Hds=0 微分式で rotH=0 昔、磁石だけを用いたモータを作成したという話がありますが、このことから、静磁界からはエネルギーを取り出すことは出来ません、したがて、不可能です。11世紀の十字軍兵士からの手紙にもありますし、日本でも発明したという記事が某新聞に掲載されたこともあります。その記事にはご丁寧にも、某帝国大学の教授のコメントまでついていました。(年がばれちゃう) 電流iの周りを単位磁荷(存在するとか、しないとかの議論はさておき)を閉曲線に沿って移動した時、電流iがした仕事は ∫Hds = I 微分形式で、 rotH=i ただし、iは電流密度(∫idS=I ) これらすべて、回転rotationが関係しているようです。 gradとかdivについてはもっと直感的ですネ?
お礼
ごめんなさいっっ 御礼遅くなりました。 それにしても、、、 !! 「rotE=0」「 rotH=0」「 rotH=i」 これらの表現ははじめて目にしました。どうもぼくの持っているテキストは、 grad,div,rotを使わない方針らしくて、、、なんか、「大学の数学が追いついてこないことが多いので~」「アレルギーを起こしてしまうので~」とかナントカ書かれていますが。マクスウェルの方程式も、div,rotを使った表現は欄外に小さく書いてあるだけです。 電磁気学には、こんなにも、grad,div,rot、が使われていたのですね。 今日、別の電磁気学の本を図書館から借りてきました。 もうちょい頑張ってみます。う、、でもこの本ちょっと難しそう... P.S.いつかの「積分うんぬん」ではお世話になりました。 皆様のおかげもあって、だいぶ積分を操れるようになれたように思います。 dxとかの扱いに苦しんでいましたが、 「dxを数直線状にあらわせば、それは線であり、点である」 「dxdydzを空間上に表せば、それは直方体の大きさをもちながら、 かつ、点である」といったような考えに達しました。 微分も定義しなおしました。 f '(x) = {f(x+dx) - f(x)}/dx そしたらいちいち極限操作も要らないし、こりゃラクです。 ベクトル解析やってても、この考えは多用しました。 教えて!gooの過去のQ&Aをたまに見ていると、たまに「超準解析」なる学問の名を目にしますが、その内容から推測するに、dxっていう数は、この学問の中でキッチリ定義されているのかな~?などと思ったりします。いずれこの学問もかじってみたいものです。 って、話が流れ流れになってしまいました。 それではこのへんで、ありがとうございました。
- denden_kei
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学部の講義でやりましたが、まだ完全な理解は難しいです。 >上式で定義されるベクトル量、『回転』はいったい何を表すのですか? 電磁気学の分野の、マクスウェル方程式の微分形が最も典型的でしょう。 電界,磁界,誘電率,透磁率をE,H,ε,μとします。EとHはベクトル量とします。なお、変位電流J=0とします。 AにEを代入すると、∇×E=-μ∂H/∂t、(ファラデーの法則) Hを代入すると、∇×H=ε∂E/∂t (アンペールの法則) この2式と磁束や電束の保存則を連立させると電界Eや磁界Hが求められます。 電磁気学の法則を美しく表すために考えられた演算子、といってもいいのではないでしょうか?
お礼
ごめんなさいっっ お礼遅れてしまいました。 ちょいと多く科目をとりすぎてしまったようです。テテテ、テストが~ あ、ぼく大学生なんですけど。 そうですか、、やっぱりはじめから回転のみを完全理解するのは難しいんですね。 電磁気学なんかといっしょにやってみます。 やっぱり味がないとのどを通りませんもんね。いままでのぼくは、バター、コーヒー を持さずに食パンと格闘しているようなものでした。 そういえば、この質問をした翌日、電磁気学の講義でマクスウェルの方程式の微分形を教えてもらいました。煩雑な式が、回転、発散を使ってきれ~ぃになる様を見てちょい感動して涙が出ました。(涙はうそですが) それでは、ありがとうございました。
お礼
ごめんなさいっっ お礼遅れてしまいました。 わかりやすい解説本当にありがとうございましたっっ おかげでだいたい理解できました。たしかに「回転」、は回転のようなものを表していたのですねぇ。 でも、一つの成分だと確かに大体イメージがつかめるようになれたのですが、 3つの成分を同時に考えるとやはり混乱しますね… そんなこんなで、電磁気学方面からも、もう一度回転を考察してみることにします。それでも解らなかったらまた質問させてもらいます。 それでは、今回はとりあえずこれで締め切りたいと思います。 ありがとうございました。