こんにちは。
>えらいお坊さんが生きたままミイラ・・・
ある意味、その通りです。
「ある意味」というのは、生きた状態でミイラになるって事はありえないので、その途中には必ず「死ぬ」というステップがあるのですが、即身仏の時は、人前では「死なない」のです。
即身仏になるには、始めに5穀絶ち、次に10穀絶ちという栄養のあるたべものを減らして、体の脂肪分も使いつくして、骨と皮だけになるような食事を100日単位で続けて、しかもその間、托鉢や読経など修行は続けるので、本当に生きた状態でミイラに近い体になります。
そして、それらの修行を終えた日が満願といいまして、
漆を水で溶いたもの(要するに防腐材です)を飲み、木の大きな箱の中に入って、外から釘で打ち付けてもらいます。
この箱は完全密閉ではなくて、節を抜いた竹筒が一本出てて、煙突みたく、中で窒息はしません。
また、入るお坊さんは鈴を持って入り、中であぐらをかいて、お経を唱え続け、一節ごと?に鈴をならします。
そして竹筒を出して箱は地面に埋めます。
その鈴の音が途絶えた時が死亡した時なわけです。
鈴の音が絶えてから、何日?何年?(この辺忘れましたm(__)m)目に掘り出しすと立派なミイラになってるわけです。
つまり人の目の前では死なないわけです。
そして形もそのまま残って、その状態で保存可能な仏様になるので「即身仏」なわけです。
もちろん長い歴史の中で失敗談なんかもあり、例えば、生前、おまんじゅうが大好きだったお坊さんが即身仏になるとき、弟子が最後におまんじゅうを手向けようと、おまんじゅうを竹筒に詰めたら、すぐに窒息死しちゃったとか・・・
明治になると「入定(即身仏になること)は自殺なので禁止」という通達が出てしまいますが、その後、飢饉や天災などが相継いだりした時、それを静めようと、何人ものお坊さんが、ヤミで?即身仏になったそうです。
しかし、禁止されてるので公式記録には残せないし、入定塚(箱を埋めた塚)も作れないので、鈴の音が絶えたらそのまま火葬にして埋めてしまったとか、塚にならないように平に埋めてしまって、その後、過去帳などに一切の記録もなく、現在も埋まってるという例が結構あるらしいです。
お礼
わかりやすい解説いただきありがとうございました。 それにしてもすごいし、考えさせられますねー。 いまも埋まってる人はちょっとかわいそうです。