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仏教と葬式の関係?
「仏教と葬式はなんの関係もない、むしろほんらいの仏教は、僧(お坊さん)が、一般の人の葬式にかかわることを禁止している」という説を聞きましたが、ほんとうですか?
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簡単に説明しますと、初期仏教と葬式は関係ありません。 質問の通りです。 日本では今の仏教が葬式と密接になったのは、室町時代に高野聖が全国をまわって、 骨や遺品を高野山に持って帰り、供養しますよ、というところから 一般的になってきました。(火葬等はごく一部で行われていましたが) 決定的なこととしては、江戸幕府が管理をしやすくするために、 寺受け制度を作ったことによります。どこのお寺の信徒かを決めないと、 人別帳に記載されなく、手形や、通常の生活に差し支えるようになって しまいました。 語弊がありますが、信仰するお寺を決めないと、生活できないことと 一緒です。ここから檀家制度も始まっています。 檀家になると、お寺の維持運営についての寄付や手伝いがでてきますので、 それに対して、お寺が葬式を執り行なうという、(簡単に言えば)見返りが 発生してきました。 こういう歴史がありますので、仏教を葬式宗教などと蔑視した言い方を する人がいるのは事実です。 宗派によって違いますが、自力で悟る。他力でたすけてもらう。 いろいろありますが、本来の原始仏教は、死ねば空(くう)になる ということしか言ってません。輪廻ももともとは、非仏教の考えかたです。
お礼
ご回答いただきまして、たいへんありがとうございました。 お寺は、戸籍などをあつかう、現在の役所の市民課のような役目をはたしていたのですね。 その大きな役目をはたす必要がなくなって、葬式や法事のことばかりがめだつようになったのでしょう。 原始仏教のことなど、今のお坊さんがもっと語っていただけたらと思います。 かさねて、厚く御礼申しあげます。