Re: 生化学系論文の和訳の添削 その14
kasudako様の「生化学系論文の和訳の添削 その14」がなぜか消えてる。
「QNo.7155219の続きです.今回も,これまで頂いたアドバイスを私なりに解釈して, 自然な訳にもチャレンジしました.誤訳していないか,お気づきの点があればアドバイス を」という書き出しでした。
検索では5日前に質問されています。エディタに保存してぼちぼちやっていたら、質問が消えてました。
仕方がないので、添削してみて、皆さまからの添削を仰ぎたく存じます。引用符のが元のご質問です。
>(1)Firefly luciferase (62 kDa) is a light-emitting protein that is available immediately upon synthesis because it requires no post-translational processing.
>(1)蛍光ルシフェラーゼ(62kDa)は翻訳後プロセッシングを必要としないので,合成後ただちに使用できる光を放出する蛋白質である.
「ホタルルシフェラーゼ(発光酵素 62kDa)は、翻訳後プロセッシングを必要としないため、直ちに合成に使用可能な発光タンパク質である。」
>(2)Photon emission is achieved through oxidation of luciferin in a reaction, which requires ATP, Mg2+, and molecular oxygen as cosubstrates.
>自然な訳:光子の発生は反応中のルシフィラーゼの酸化過程で起こるが、ATP、Mg2+および分子状酸素を補基質として必要とする。
「光子放出は、反応過程でのルシフェラーゼの酸化によって起こる。それには、ATP、MG2+、及び酸素分子が補(助)基質として必要である。」
>(3)Because optimum temperatures for luciferase activity are approximately 20 – 25°C, even though synthesis is optimized at 37°C, and because the luminescence is normally a flash of light that decays rapidly after the reaction, it is difficult to quantify the amount of luciferase from real-time measurements of luminescence during synthesis.
>自然な訳:合成温度は37℃で最適化されたが、ルシフェラーゼの活性の最適化温度は20~-25℃である.合成の最適化温度は37℃であるが,通常,発光反応は急激に低下するので,合成時の発光のリアルタイム測定でルシフェラーゼを定量化することは困難である。
「合成は37℃で最大となったが、ルシフェラーゼが最も活性化されるのは20~25℃であり、その冷光反応は一瞬輝いた後に急速に減衰する。これらのことから、合成過程での冷光を即時的に測定することによるルシフェラーゼを定量的に測定することは困難である。」
>(4)Therefore, the synthesized luciferase was once collected at the outlet reservoir to cool down to 20°C for 30 min and then dropped and mixed with the luciferase assay reagent (Steady-Glo, Promega Corp.) containing all cosubstrates to measure the amount of luciferase.
>自然な訳:合成したルシフェラーゼを、20℃に冷却するために30分間一度流出口の受器に集めた後、(合成されたルシフェラーゼを)滴下し、測定に必要な全ての補気質を含むルシフェラーゼ分析試薬(Steady-Glo, Promega Corp)と混合した。
「このため、合成したルシフェラーゼを、いったん流出側容器に蓄え、30分かけて20℃まで冷却し、ルシフェラーゼ定量試薬(Promega Corp.のSteady-Gloを使用)に滴下して混合した。同試薬は、本ルシフェラーゼ量測定に必要な補器質を全て含んでいる。」
>(5)Luminometric measurement was carried out under a microscope with the ICCD camera mounted on top, as described above.
>自然な訳:先に述べたようにルミノメトリック(光量)の測定はICCDカメラを上部に搭載した顕微鏡で行った。
これはいいのではないかと思います。
>(6)Luminescence data were obtained from eight independent syntheses for every 20 min, which corresponds to the start time (0 min) + 20 min × 7 reactions equal to 140 min of observations
in all.
>自然な訳:ルミネッセンス(冷光)データは、個別に採取した8個の試料(合成物)から測定したもので,スタートから20分毎に反応物を採取した、140分間の経時変化である。
これはいいのではないかと思います。
>(7)The intensity of luminescence versus the synthesis time is shown in Fig. 4. It shows clearly that luciferase was synthesized in proportion to the reaction time.
>自然な訳:ルミネッセンス(冷光)の強度と合成時間の関係を図4に示した。図4より,ルシフェラーゼは反応時間に比例して増加していることがよく分かる.
冷光ですんで、「強度」を「輝度」にしてもいいかなあ、というくらい。「増加」かどうかは述べていないので、削除してもいいですけど、おそらくは増加は自明と思いますので、このままでいいかと。
でもともかく、これも、いいのではないかと思います。
お礼
回答ありがとうございます。 どうやら水でもヘペスでもどうちらでもいいみたいです。