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「ノルウェイの森」(P.25)
いつもお世話になっております。 「ノルウェイの森」を読んでおります。以下の段落の最後のところの「わけ」の使い方【が】(は?)うまく理解できません。教えていただけないでしょうか。 「国旗を掲揚するのは東棟(僕の入っている寮だ)の寮長の役目だった。背が高くて目つきの六十前後の男だ。。。。【この寮長を紹介する文が続いています。】 その隣にはこの国旗掲載を手伝う助手の如き立場の学生が控えている。この学生。。。【この学生の状況を紹介する文が続いています。】 この不気味きわまりない二人組が毎朝六時に寮の中庭に日の丸をあげるわけだ。」 つまり、まず寮長の特徴の紹介、次に寮長の助手の状況の紹介、最後に「~わけだ」の文で終わります。そこで、お伺いしたいのは最後の一文の中の「わけ」は訳せないかもしれませんが、どんなニュアンスなのでしょうか。 以下の「わけ」の使い方なら理解できます。 「子供でもよく分かるような質問だから、すぐに答えられたわけですよ。」 「A:田中さんがアメリカに行ったそうですよ。B:そうですか、それで近ごろずっと見えないわけですね。」 でも、上記の村上春樹さんの文の中の「わけ」はうまく理解できません。ご存知の方、教えていただけないでしょうか。 また、質問文の第二段落の中で【 】で表記したところで、「が」と「は」のどちらが妥当なのでしょうか。日本語を勉強しているので、まだまだ文章がうまく書けません。質問文の中でほかに不自然な表現がありましたら、それも併せてご指摘していただければ助かります。 よろしくお願い致します。
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こんにちは。今回は難しい質問ですね。 手元に『ノルウェーの森』がないので、確かなことは言えないのですが、この文章の前に、主人公が寮生活で毎朝、国旗掲揚を見る習慣があったことを述べた一文があったと思います。しかし、国旗掲揚をする寮なんて普通ではあまりありません。ですから、その国旗掲揚がどういう事情でされていたのか、話者(主人公)が詳しく解説するということだと思います。 無理やり訳せば「~という事情があったのだ」とでもなるでしょうか。 「P。Qわけだ」にはいろいろな使い方がありますね。 awayuki_chさんが挙げている例文は「因果関係」のわけと言われるもので、話者や聞き手に疑問が生じ、その解答を発見したときに使われます。Pが原因で、Qという結果がおこったということを表します。 他に「推論の結論」を表す「わけ」もあります。 「財布の中にお金がほとんど残っていない。今日一日で五万円近くも使ったというわけだ」Pを元に推論した結論をQで述べるという使い方です。 また「解説、解釈」の「わけ」があり、 「今日、彼女の誕生日会を彼女に内緒で準備した。彼女を驚かせようというわけだ」Pについて、話者がQと言い換えたり、詳しく解説したりするものです。『ノルウェーの森』の例もこれではないかと思います。 質問文の第二段落の中で【 】で表記したところについては、「が」が適当です。もし「は」で示せば、対照の意味になり、他の部分はすべて理解できますが、この部分は理解できませんとなります。
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- shangyan
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こんにちは、再び失礼します。 文法とは関係ないのですが、『ノルウェーの森』の時代背景について。 『ノルウェーの森』の舞台になっている1968年、69年は全共闘運動という大規模な学生運動が行われていた時代です。学生たちは学校占拠やバリケード封鎖によるストライキを行いました。学生たちは中国の文化大革命の影響も受け、みなマルクス主義や毛沢東思想を必死で勉強していました。当時はそういった思想やイデオロギーが大事だと多くの人が考えていた時代です。学生の多くが反体制派である当時の雰囲気のなかで、学生寮の寮長の国旗掲揚は異様であったということが言えるかもしれません。
お礼
再びありがとうございます。 中国の文化大革命の影響も受けていましたね。 時代背景のことについて大変いい参考になりました。 本当にありがとうございました。
- syuutarou
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awayuki_chさんの「ご指摘していただければ助かります」の「ご指摘していただければ」について。 尊敬表現として、「ご~して」「お~して」(「~」は動詞)という使い方をするのは不適切とされています。「ご協力していただく」なら、「協力していただく」か「ご協力いただく」、「お手伝いしていただく」なら「お手伝いいただく」か「手伝っていただく」が正しい表現になります。今回でいえば、「ご指摘いただければ」か「指摘していただければ」にすべきとでしょう。なお、これは「~」が動詞の場合ですから、「~」が名詞なら問題ないように思われます(「ご指摘をしていただければ」「ご協力をしていただく」など。でも無駄に長いように感じますが)。 日本では「ご連絡してください」という表現を会社の案内などでよく見ますし、Wordの文章校正ツールを使っても誤りとは判断されませんが、日本常識力検定(http://www.josikiryoku.com/)という検定の過去問題にもなっているので、間違いないと思います。暇な時にでもオンライン診断テストにトライしてみてください。語学だけの問題ではありませんが。(http://www.josikiryoku.com/script/online_test/test.cgi) ただ、私はこの理由について上手く説明できません。また、丁寧に説明しているサイトも見つけることができませんでした。下記サイトでいえば、「『なる』は尊敬・『する』は謙譲」の項に少し説明があるのですが、あまりすっきりしません。 http://www.asahi-net.or.jp/~rk3k-nkym/kotoba2.htm という“わけ”で、参考程度に覚えておいてください。
お礼
syuutarouさん いつもお世話になっております。 ご指摘ありがとうございました。 この知識が以前は知りませんでした。 大変いい勉強になりました。 これから気をつけます。 「ご指摘いただければ」と「指摘していただければ」のどちらにします。 本当にありがとうございました。
- otasuke009
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No.1の説明におおむね賛成です。 ただ「いきさつ」という意味とはやや言いにくいと感じます。 ほぼ同義の言い換えとして、 「あげるのだ。」 という言い方が可能で、 「あげるわけだ。」 と同様、「のだ」でも、不気味な感じを漂わせる表現になりますが、比較すると「わけだ」の方がより感情的訴えが強く感じられます。 そのニュアンスを言葉を足して表現すると、 「あげるのだが、そういうわけでとても不気味な感じがするのだ。」 とでもなりそうです。 ただ、直接的に ×「あげるいきさつだ。」 とは言い換えられません。とすると、この「わけ」は、格助詞「の」の形式名詞的用法と同様の、形式名詞的用法という方がしっくり来る気がします。(ただ、あまり自信はありません。蛇足という気もします。すみません。) 【が】については、私もこれで自然だと思います。 もし、「他の部分は理解できるのだがこの部分だけは理解できない」と比較する意識なら【は】が適切です。しかし、この場合は比較の意識はありませんね。
お礼
otasuke009さん いつもお世話になっております。 早速のご返事ありがとうございました。 より感情的訴えが強く感じられる書き方ですね。 大変いい勉強になりました。 「が」の件も良く理解できました。 本当にありがとうございました☆
「…わけです。」という言い方は、awayukiさんが適切な例を挙げておられるように、もともとは「わけ」(訳=理由,reason)という「因果関係」を示す表現なのですが、その元の意味が消えて、話し言葉のひとつの「口調」にもなっていますね。長い話を語っていく時に、その中で時々、繰り返される"That's the story."といった感じで、話している方も、聞いている(読んでいる)方も、そこで息継ぎが出来るような感じになるんです。 話が一段落するので聞いているほうなら「ふーん、なるほどねえ」と相槌(あいづち)を打てますし、話しているほうは頷き(うなづき)ながらコップの水を一口飲むような感じです。で、一息入ったところで「ところがだよ」とか「その続きなんだけどね」と、話が続いていくわけです。(この「わけ」も同じ使い方です。ですから、ここで段落が切れます。) 「・・・この不気味きわまりない二人組が毎朝六時に寮の中庭に日の丸をあげるわけだ。」 These two strange men holds the Hinomaru flag on the pole at six every morning. That's the story. この"That's the story."というのは、まだまだ話は続くわけですから、「語りの口調」として、これからも時折に繰り返されていくのです。 「・・・あげるんですよ。」とか、「・・・あげるというぐあいだ。」「・・・あげるのさ。」といったかんじですね。 例を挙げてみましょう。 少しお酒の入った人に登場してもらいます。 「そうしたらヨ、おまわりさんが俺を呼び止めたわけよ。『何ですか、おまわりさん?』て、俺は聞いたわけよ。そしたら、言うことがいいや、『お月見のお帰りですか?』だってさ。洒落たことを言うもんだってすっかり感心してしまったわけだ。」 この人は、「わけ」を使いすぎだけど、これぐらい話口調として多用できるんですね。「わけ」を入れることで、相手が話をちゃんとキャッチしているかを確認しているニュアンスが出て来るんですね。 素面(しらふ)の人にもご登場願います。 「弘前(ひろさき)の駅からバスで一時間ぐらいですかね。山道をずうっと行くんだけど、見渡す限り、山また山で山荘なんてぜんぜん見当たらないんですよ。バスを乗り間違えたんじゃないかと思い始めていたら、急に視界が開けて、目指す山荘にたどり着いたわけです。仲間はみんなもう先に着いて手を振っていました。」 「わけです」で、なんとなく話が一段落する感じ、わかってもらえましたでしょうか? ただし、他の方のもっと適切な説明があるかもしれません。私なりの説明でした。 >また、質問文の第二段落の中で【 】で表記したところで、「が」と「は」のどちらが妥当なのでしょうか。 ここでは「が」のほうがいいですね。「は」だと、「ほかの所はよく分かるのだけれど」という説明の後で、「ここの『わけ』に就いては」という感じですかね。 メインの質問や唯一の質問なら、「が」のほうがストレートにテーマを提示できて、はっきりします。(地震です!)
お礼
fieldsさん 早速のご返事ありがとうございました。 英語のThat's the storyのようなニュアンスですね。 大変いい勉強になりました。 がの件も良く理解できました。 本当にありがとうございました☆
- hijyousyudan
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>質問文の第二段落の中で【 】で表記したところ 【が】が妥当です。 次に文章の解説なんですけど、 >この不気味きわまりない二人組が毎朝六時に >寮の中庭に日の丸をあげるわけだ。 「わけ」という言葉には、いろいろな意味があって、 今回の場合には『いきさつ』という意味で使われています。 しかも、この文章は本来なら、 この不気味きわまりない二人組が毎朝六時に 寮の中庭に日の丸をあげるわけだ。 【どうだ、もの凄く不気味だと思わないか?】 という感じで【 】の文章が続くはずなのですが、 小説としての演出効果を上げるために、 わざと省略しています。 ですので、外国の方には分かりにくい表現になっているかもしれませんね。
お礼
hijyousyudanさん いつもお世話になっております。 早速のご返事ありがとうございました。 とても難しいと思います。 大変いい勉強になりました。
お礼
shangyanさん 早速のご返事ありがとうございました。 「P。Qわけだ」の使い方について教えていただき本当にありがとうございました。 「~という事情があったのだ」なら理解できました。 大変いい勉強になりました。 「が」の件もよく分かりました。 本当にありがとうございました☆