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信用乗数について

以下の問題がわからないので教えていただきたいです。 預金準備率が0.1、現金預金比率が1:5である。 ハイパワードマネーが300であるとき、次の問いに答えよ。 (1)信用乗数とマネーサプライはいくつか。 (2)現金通貨、預金通貨、準備預金はそれぞれいくらか。

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回答No.1

日銀は現在はハイパワードマネーの代わりにマネタリーベース、マネーサプライということばの代わりにマネーストックという言葉を使っています。あなたの用語は古い用語です。その点をまず注意。いま、マネタリーベースをHであらわすと、定義により H=C+R ただし、Cは現金通貨(銀行を除く民間が保有する現金=日銀券)、R=銀行の支払い準備(銀行が日銀に保有する当座預金と銀行内の保有する現金からなる)。マネーストックの定義により M=C+D ただし、Mはマネーストック(あなたのいうマネーサプライ)、Cは現金通貨、Dは預金通貨(銀行以外の民間が銀行に保有する預金)。 下の式を上の式で割ると M/H=(C+D)/(C+R)=(C/D +1)/(C/D+R/D)=(k+1)/k+r) となる。ただし、 k=C/D=現預金比率 r=R/D=預金準備率 です。右辺をmと書くと、m=(k+1)/(k+r)を信用乗数とよび、1単位のマネタリーベースはm単位のマネーストックに変換されることを示している。つまり、 M=mH が成り立つ。問題ではH=300,r=0.1, k=1.5と与えられているので、 (1) m=(1.5+1)/(1.5+0.1)=1.56 M=mH=1.56×300=468 (2) C=kD=1.5D, R=rD=0.1D, H=C+R=kD+rD=(k+r)D=(1.5+0.1)D =1.6Dより、D=H/1.6=300/1.6=187.5, C=1.5D=1.5×187.5=281.3となる。 M=C+Dなので、チェックのためいま求めたM、C、Dの値を代入すると、四捨五入に誤差を除いて両辺は等しくなることがわかる。

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